はりの部屋

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今日から土用です

今日から土用入りしました。

「土用の丑の日」はよく耳にしますので、土用といえば夏のイメージがありますね。

 

土用とは、立春、立夏、立秋、立冬の前18日間を指し、「次の季節に向けて身体を整えましょう」という期間です。

今日から2月4日の立春に向けて、身体を「春モード」にしていくわけです。

 

さて、この時に活躍するのが「脾や胃」といった内臓です。

「脾」というと分かりにくいと思いますので、ここではひとまず「胃」だと思ってください。

冬モードだった身体を春モードに変えていこうと、胃がせっせとがんばってくれます。ここでしっかり活躍してくれないと、身体が春に対処できなくなってしまいます。

そのため、

春モードに変えていく

ことが、今の胃の最大のミッションなわけです。

 

しかながら、胃は「飲食物の消化・吸収」といった仕事も持っています。

そのため、たくさん飲み食いすると、その処理に追われてしまい、身体を変化させる仕事が満足にできなくなってしまいます。

 

そこで、土用の時期に大切なことは

 

胃をがんばらせ過ぎない

 

ということです。

最大のミッションは、身体を次の季節に向けて変化させることですから、消化・吸収の仕事の負担を減らしてあげないといけません。

つまり、

食べ過ぎ・飲み過ぎに気を付ける

ことですね。

普段から腹八分目がいいと言われますが、もっと減らしてもOKです。

 

また、量だけでなく質も重要です。

旬で新鮮なものを摂り、添加物が入っているものや味が濃いもの、加工食品などを極力避けましょう。

 

お腹の負担を減らすことで、身体が春モードになるのを助けてあげることができますよ。

 

2020年1月18日 土曜日

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健康教室日程更新

第43〜45回健康教室と第4回徒手編(4〜6月開催分)のテーマ

を更新しました。

 

・第43回「腸の中のアイツ」(4月17、24、25日開催)

腸内にはもの凄い数の菌がいますが、中でもカンジダというカビの一種が

増殖してしまうと消化器系のみならず、様々な不調を招きます。その病態を

解説します。

 

・第44回「身近な感染症」(5月22、29、30日開催)

栄養療法を実践していると、現代医学を否定しているように捉えられがち

ですが(^ ^;)、全くそんなことはありません。特に急性感染症には必須

です。風邪や膀胱炎など日常遭遇する頻度の高い感染症を紹介します。

 

・第45回「キズをきれいに治すには(再)」(6月19、26、27日開催)

再演枠は湿潤療法についてです。キズやヤケドに消毒をしない、ガーゼを

使わない、というのはかなり浸透してきましたがメカニズムを知らないと

間違うこともあります。詳しく説明します。

 

・第4回徒手編「足ゆびをまわす」(4月10日、5月16日、6月13日開催)

下半身編最初は足です。足は身体の土台です。土台が揺らぐと建物もゆがんで

いく道理で膝や腰、頚にまで不調が出ます。足のゆびを触りますので、参加

される場合は5本指ソックスを用意してください。

2020年1月17日 金曜日

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漢方薬解説-2 葛根湯

漢方薬紹介の2回目です。今回は落語のネタにもなっているほど

有名な葛根湯です。葛根湯を風邪薬として認識していますか?

はたまた肩こりの薬でしょうか?それも生薬の構成から見ると

腑に落ちると思います。

 

・葛根湯(カッコントウ 1番)

構成:

葛根4g+麻黄3g+桂皮2g+芍薬2g+甘草2g+大棗3g+生姜2g

 

上記の通り、葛根湯は7種類の生薬から構成されます。葛根湯の

効果はそれぞれの合算、ではあるのですが桂皮以降の5種類で

桂枝湯(ケイシトウ 45番)という薬になります。これが悪寒の

ある風邪の初期に使われるんですね。配合量は多少違いますが。

 

つまり葛根湯は桂枝湯に葛根と麻黄を加味した薬、と見ること

ができるわけです。麻黄は桂皮と組み合わさることで発汗作用を

強め、桂枝湯の効果を高めます。発汗させることで解熱させます

ので発熱時に使えますね。発汗し過ぎて脱水になることの予防策

として潤す効果のある甘草が配合されています。既に発汗がある

場合には使いにくい、というのも分かります。麻黄を中心に

据えた方剤を「麻黄剤」と呼んだりしますが、大抵は脱水予防

に甘草が併用されています。葛根湯も麻黄剤の一つです。

 

では葛根はどんな効果を持つのかというと、後頚部〜背部の鎮痛

です。これが肩こりに使われる所以です。さらに少量ではあり

ますが芍薬甘草湯(芍薬+甘草 68番)も配合されています

ので、鎮痛効果を高めることになっています。以上を考慮すると、

葛根湯が効く風邪は汗が出ていなくて、発熱悪寒があり、筋肉痛

や頭痛があるタイプ、ということになります。また、咽頭痛や咳の

生薬は配合されていないので、そういう場合は他の漢方薬にするか、

何か追加して対応することになります。どんな風邪でも効くわけ

ではないんですね。

 

ちなみに甘草+大棗+生姜の組合せは消化器系を助ける効果が

あるので、副作用防止の意味で様々な漢方薬に配合されています。

麻黄は過量になると胃部不快が出ることがあるので、葛根湯に

入っているのも頷けます。ちなみにちなみに、この麻黄の副作用

を嫌って桂枝湯に葛根だけ追加した桂枝加葛根湯という薬もあり

ます。これなら安全ではありますが風邪にはあまり効かなくなり

ます。ウチでは採用してませんが。

 

葛根湯の他にも桂枝湯からの派生処方は結構あります。それだけ

昔から重宝された薬だったんでしょうね。

2020年1月16日 木曜日

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体質と言うなかれ

患者さんにとっても我々医療者にとっても「体質」と言う言葉は

非常に便利です。「風邪を引きやすい体質だから」とか「痛みが

取れづらい体質だから」みたいな逃げ道になり得るからです。

 

近年、遺伝子解析技術が進み一般レベルでも検査ができるように

なりました。調べてみると確かに「乳癌になりやすい遺伝子」や

「ビタミンBを利用しにくい遺伝子」などがあることが分かり、

例えば他人よりもビタミンB群を多く使用しなければならない

体質、というのはあります。

 

ただこれも検査をしたから導かれる回答であって、治らないなら

体質のせい、と短絡的に決めるのとは意味が違います。患者さんが

弱気になって言うのは仕方がないことですが、我々が特に根拠も

なく体質のせいにするのは誠実さに欠けるかな、と思うわけです。

 

栄養療法では深い視点で通常では見落とされる病態を拾い上げる

ことができます。僕はここが一番の魅力だと思っていますが、

もしそこに問題があるのであれば、体質ではなく生活習慣かもよ?

と言えるわけですから、治療に希望が待てますよね。多くは

食生活に起因するので、治療提案が受け入れられるかは別問題

ですが。(^ ^;)

 

かく言う僕も栄養療法を知る前はひどい食事パターンだったので

患者さんの気持ちも分かります。僕は「治す側」だったのでより

真剣に取り組めただけかも知れません。ただ自身が患者経験あり、

というのも栄養療法の特徴です。僕だけでなく、栄養療法実践Dr.

の多くは自身も治療経験があるものです。栄養療法を通じて、

“共感できる体質”になったかも。(笑)

2020年1月13日 月曜日

カテゴリー 院長室

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なぜ咳が出るのか

最近、夜になると咳が止まらない…

という方がいらっしゃいました。

 

東洋医学的になぜ咳が出るのか、考えてみます。

 

東洋医学の考え方のベースには、「陰と陽」があります。

これは、自然界の現象から全ての物事を「陰と陽」の2つに分けて捉えたものです。

簡単に分類してみると

陽…上、昼、熱、動

陰…下、夜、寒、静

といった感じです。

 

人も自然の一部ですので、この考え方を人体にもあてはめました。

陽…上部、背、左、男

陰…下部、腹、右、女

といった感じです。

 

咳は身体の上部で起こります。また、ゴホゴホと咳をする状態は、静かか否か?で考えると静かではないですね。

上部→陽

静かではない→陽

と捉えることができます。

つまり、身体のバランスが陽>陰の状態になっているんですね。

そのため、夜という陰の時間帯に咳という陽の症状が出てしまうのです。

 

では、なぜ陽>陰の状態になってしまうのでしょうか?

冬の時期に咳が止まらない原因の一つに、

「温め過ぎ」

があります。

暖房、長風呂、電気毛布などなど…。

 

実際、この方は寝るときに電気毛布をつけて寝ていたそうです。強度は弱に設定していたそうですが、夜の間中ずっと温め続けていたことには変わりありません。

こういったことが、身体のバランスを崩す原因となります。

 

しかし、寒くて眠れないこともありますよね。

その時は、布団に入るまで温めておいて寝る時にスイッチを切るとか、湯たんぽにする(時間とともに冷えていく)のがおすすめです。

 

冬は寒いのが当たり前。

対策は、まず保温、それでもダメなら少し加温。

という風にすると極端に身体のバランスを崩さなくて済みます。

 

もう一つ、

「食べ過ぎ」

も身体のバランスを陽>陰の状態にする原因となります。

腹八分目を心がけましょう。

 

2020年1月11日 土曜日

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