院長室

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鼠径部をゆるめよう

鼠径(そけい)部とは足の付け根の前面部位のことです。

“ コマネチ! ”のラインですね。(笑)この部位を指で

圧迫してみると、動脈の拍動を感じることができます。

下肢の血管や神経のほとんどはこの鼠径部を通っている

からなんですね。つまり足に出向く際の交通の要所です。

 

もしもこの鼠径部に滞りがあるとどうでしょう?足先に

行った血液やリンパ液は戻りづらくなるので、むくみの

原因になりそうです。循環が悪くなれば冷えるでしょうし、

ひどくなれば静脈瘤になるかも知れません。

 

しもやけや冷えの季節ではありますが、慢性的にむくみ

や冷えに悩む方は、足先だけでなくこの鼠径部にケアを

する方が良いと思います。特に仕事などで座位が長い方

は股関節を曲げて常に鼠径部を圧迫しますから、出やすい

でしょうね。

 

ではどうケアするかですが、これはいつもの方法。温めて

伸ばす!です。さらに揺らしを追加すると効果的です。

鼠径部をホットタオルやカイロを使用して温め(温湿布は

ダメよ)、アキレス腱を伸ばす時の運動の形で股関節

前面を伸ばしていきます。仰向けに寝てストレッチポール

などで腰を反らすようにしてもいいですね。その際に

優しく手のひらで揺らすと尚いいです。

 

鼠径部の奥には股関節を曲げる筋肉がありますから、

そこもゆるんでくると腰痛への効果も期待できます。

冷え、むくみ、腰痛、そして座位が長い!こんな

キーワードに当てはまる方は是非やってみてください。

 

2017年12月18日 月曜日

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「探偵はBARにいる3」/「オリエント急行殺人事件」

新旧、そして和洋の探偵対決。軍配はいかに。

 

まずは和。我らが大泉洋ちゃん主演の人気シリーズ第3弾。

第2弾がちょっとアレだったので、洋ちゃんファン以外は

スルーしちゃうデキかなーと思って観たけど、意外とオモロ

かった。

 

探偵モノ、と言うよりはバディアクション映画なので純粋な

ミステリーを期待してはいけません。あ、あと北海道観光

映画ね。(笑)それでも面白いのは洋ちゃんのキャラメイク

と細かな演技の賜物でしょう。俳優・大泉洋は普段から

キャラが立ちすぎていて、どれを観ても同じに感じる、と

おっしゃられる方もいますが、ま、そうかもね。(^ ^;)

 

それでも大いに魅力的な人であるのは間違いないので、

シリーズものですが今作から大泉洋デビューをして頂いて

も一向に大丈夫です。僕はなまじっか北海道生活が長かった

ので余計に刺さるのよねー。あ、エンドロール後に物語の

根幹に関わる重要なシーンがあるのでお見逃しなく。

 

そして洋は(ややこしいな ^ ^;)はミステリーの古典、

アガサ・クリスティー原作の「オリエント急行殺人事件」です。

原作はもう80年以上前に発表されているので、現代風に

アレンジと言っても無理があるし、一度映画化もされている

ので、未見の人以外は鑑賞価値があるのか?と思いますが

これまた意外とヨカッタ。

 

実は僕は未見さんなので新鮮に楽しめたし、何より俳優陣

が上手でした。こちらは言わずと知れた名探偵エルキュール・ポアロ

さんなのですが、ちょっと強引な推理だったり女々しく

悩んだりと冷める部分もあります。ただ監督兼主演の

ケネス・ブラナーさんがハマっていて素晴らしい。他にも

ペネロペ・クルス、ミッシェル・ファイファー、

ジョニー・デップ、ウィレム・デフォーと言った曲者揃いの

布陣なので否が応にも盛り上がります。

 

当時の風景や自然の景色にも力を入れていて、カメラワーク

も工夫がいっぱいです。これは楽しい。続編があるっぽい

ので本作レベルのキャスティングで維持できるとさらに

面白いですね。

 

そんなワケで、軍配は和の洋ちゃんです!(だからややこしい)

 

2017年12月14日 木曜日

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サプリは賢く使う

栄養療法ではサプリメントを多用しますが、あくまで

医療用のものに限ります。市販されているものは使い

ません。基本的に自分で使った経験のあるものでないと

不安、というのもありますが治療レベルの効能を保証

できる必要があるからです。

 

サプリメントは食品のカテゴリーなので食品衛生法で

管理されますが、これには原材料の表示義務はあっても

内容量の表示義務はありません。つまり商品に記載され

ている栄養素の量は製造時のものでしかないわけです。

 

これでは治療にあたって少し信頼に欠けます。医療用の

ものは厳しい基準をクリアして薬剤と同じ品質を保って

いるので表示と内容量に差はありません。我々としても

こちらの方が安心して勧められます。

 

さて、しかしながらサプリは保険適応外なので当然高価

に感じます。サプリは食事の補助なので食事で充分治療に

なり得る場合は不要です。食事だけでは効率が悪い場合に

適応になります。ただ闇雲に不足栄養素を全て摂れば

いいわけではありません。病態に合わせて優先順位の

高いものから始めるべきです。あとは食事を変えようと

すると意外と食費が高騰するので(^ ^;)、最初から

サプリ摂取した方が安上がりの場合もあったりします。

 

そして忘れてはいけないのが、サプリは足し算の治療で

あるということ。過剰なものがあれば引き算をする必要

があります。そしてむしろその方が重要です。サプリメント

は使用目的、使用順序を常に考慮することが大切です。

2017年12月11日 月曜日

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梗塞と血糖値

脳梗塞、心筋梗塞…できれば仲良くなりたくないコトバです。

梗塞とは血流が途絶えて細胞が壊死してしまうこと。脳梗塞

なら脳細胞の壊死ですから、壊死した部位が担当する機能が

失われます。例えば運動麻痺、例えば構語障害。心臓の筋肉が

壊死するのが心筋梗塞ですが、心筋は絶えず身体に血液を

送っていますから、これが失われれば死に直結します。

 

梗塞が起きてしまうと通常元には戻りませんから、もう予防

するしかありません。梗塞が血流障害で起こるなら、その血流

を維持することが重要になりますが、そこで登場するのが

動脈硬化ですね。動脈が硬くなると、充分に血液を押し出せ

なくなるどころか、動脈の径が細くなって血液量も減ります。

 

その硬化した動脈を輪切りにしてみるとコレステロールが

たくさんくっついていたので、おお、これはコレステロール

を減らすことが治療になるんだな!となり、コレステロール

を含む食品を制限するように指導されていました。あ、今も

そうね。(^ ^;)

 

まあ全否定はしませんが、現実、あまり梗塞疾患は減って

いません。となると、他にも犯人がいると考えるのが普通

です。それが実は糖質です。糖質を摂ると誰でも血糖値は

上昇しますが、上昇する速度と同じ速度で低下もします。

もしも急に上昇すれば急速に降下もしてしまい、ここで

「ヤバイ、低血糖かも!」と身体が反応して血糖上昇ホルモン

を分泌します。このホルモンは血管を収縮させる作用が

あるので、めでたく(?)血流が悪化するという仕組みです。

 

ここで血糖値を急降下させているのがインスリンという

ホルモンですが、実はインスリンはコレステロールの合成を

促進させます。つまりたくさんインスリンを必要とする

食事をすればコレステロールも上昇するわけですね。

寒さで血管が収縮するのは避けようがないので、やはり

空腹で糖質を摂らないように工夫することがとても重要です。

2017年12月7日 木曜日

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冷えにはショウガ

冷え症に悩む方は多い上に、西洋医学では適当な処方が

ないので、自然この分野は漢方薬の独壇場になります。

では、何が効くのか?

 

一般的には冷えにはショウガが良いとされます。これは

正しいのですが厳密には乾燥させた「乾姜」が温補作用

を有します。生の「生姜」はどちらかと言うと吐き気の

薬になります。「乾姜」の分量が多い漢方薬ほど温める

効能が高いことになりますね。

 

例えば大建中湯という漢方薬は腸の薬と認識されています

が、乾姜が非常に多く配合されているので、そもそも冷え

のある方向き、というか冷えがなければあまり効かな

かったりします。半夏白朮天麻湯という薬は唯一、生姜と

乾姜が両方配合されていますが、効能の差が分かれば

納得できます。

 

さて、乾姜は温補作用はありますが、冷えの原因治療

というわけではありません。「気」に問題があれば

補気薬との併用、「血」に問題があれば補血薬、「水」

に問題があれば利水薬、という風に原因治療になり得る

生薬との組合せを考えて処方選択をします。ここが

漢方薬の妙味です。逆に言うと、配合される生薬を

知らないで漢方薬を処方するのは使いこなせない原因に

なります。

2017年12月4日 月曜日

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