院長室

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「Winny」/「シン・仮面ライダー」

今回もまた邦画2本。快作と怪作です。(笑)

 

まずは「Winny」。これは実際にあった事件をモデルに

していて、顛末に詳しい方には少し退屈かも知れません。

僕は幸い聞きかじっただけで詳細を知らなかったので

大変楽しめました。

 

Winnyというソフトにより動画や音楽が自由に入手できる

ようになり、本来使用する者に罪があるべきのところ、

開発者の金子氏が逮捕される。これを不当逮捕とし、

裁判で無実を勝ち取るまでのお話です。

 

純粋に世界のために開発しただけのKYな部分もある(笑)

金子さんを東出昌大さんが好演しています。また彼を

助ける弁護士を三浦貴大さんらが演じ、非常に緊迫感の

ある作品に仕上がっています。Winny初心者は是非。

 

そして「シン・仮面ライダー」ですよ。エヴァはさておき、

ゴジラもウルトラマンも仮面ライダーも放映時には僕は

産まれていないので、直撃世代ではありません。今作は

そういう直撃世代がニヤニヤしながら観る作品です。

 

過去作へのオマージュは全く問題ないし、むしろ2度

3度と作品を楽しめるギミックだと思いますが、それが

むしろメインになってしまうと若干冷めるわけですよ。

本来、芯があってのオマケ要素みたいなもんですからね。

 

今作で致命的なのはセリフと演技が壊滅的にひどいこと。

狙って当時の雰囲気を出そうとした、と言われても、

いや今作をまず大事にしろよ、と言いたくなります。

主人公を助ける国家エージェントの名前が「立花」と「滝」

だったのは面白かったですが、そーいうことじゃねーんだよ、

とツッコミを入れました。(^ ^;)

 

「シン」シリーズは恐らく今後も続くでしょうが、ヲタ

全開映画にならないことを祈ります。

2023年3月28日 火曜日

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「BLUE GIANT」/「湯道」

今回はなかなかの良作ですよ〜。2作とも邦画なのが

誇らしい。

 

まずは「BLUE GIANT」。ジャズ漫画の映画化です。通常

観ないジャンルなのですが、漫画の中の音楽をどう映像化

するのかに興味があり鑑賞しました。なんせ漫画は視覚

なので劇中曲は想像するしかありません。その映像化を

見事にやってのけたというだけで価値があります。

 

実際、コミック10冊分の漫画を2時間にまとめている

ので、そんなに都合良く行くもんかいな?!的な感想を

持ってしまいますが、まあそこは許さねば。。何様?

 

僕のようなジャズについて微塵も知識がない者が観ても

圧倒される演奏シーンなので、ファンが観たら感涙する

でしょう。いつもは漫画の映画化って必要ある?と敬遠して

しまいますが、今作に限ってはとても意義があったと

思います。

 

そして「湯道」。これはいいですぞー。生田斗真さんと

濱田岳さんが全く兄弟に見えないという根本的な欠点は

あるものの(笑)、お芝居は上手だし周囲を固める俳優

さん達もとても芸達者で安心して観ていられます。

 

風呂という日本特有の文化や、銭湯という庶民風俗を

コミカルに演出しています。外国人を絡めたエピソード

も上手い。そもそもタイトルの「湯道」なんて現実には

無いしね。(笑)劇中、作法まで出てくるけど。(笑笑)

 

ストーリー自体はシンプルですが、細々としたところに

工夫があって楽しいです。むしろそれを見せたいがために

変にこねくり回さなかったのかな。

 

今月はまだ「Winny」や「シン・仮面ライダー」が控えて

います。劇場が春休みモードになる前に観ておかないと

ですね。(^ ^)

2023年3月5日 日曜日

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「カンフースタントマン」/「嘘八百3」

さて今年も需要があるかどうか不明な映画レビューを

していきますよぅ。

 

一発目は「カンフースタントマン」。スタントマンとは

俳優の代わりに危険アクションを行う言わば身代わりです。

それがカンフーであれば尚更危険度が高いですから、

映画製作には欠かせない存在なんですねぇ。貴重な彼ら

のコメントを集めた画期的な作品が本作です。

 

…うーん、無理があるか。(笑)まずスタントマンが影の

存在なのだから「ああ、彼ね!」とはならないし、どこまで

行ってもその他大勢なんですよね。

 

ただ僕みたいに幼少期をジャッキー・チェン映画と共に

過ごした世代には目から鱗のウンチクの塊で、メチャ

楽しめました。多分マッハで上映が終わるので、興味の

ある方は早めの鑑賞をオススメ致します。

 

そしてまさかの続編「嘘八百3」です。「2」が大してヒット

してなかったのによく突っ込んだな、と。さすがに初見

さんには理解できない部分が多く、ストーリーも凡庸。

 

中井貴一さんが好きなので演技が見られただけで満足する

…ほど優しくないので、演出の雑さが気になりました。

そもそも詐欺師の悪巧み的な話だったのに、回を追う毎に

何かエエ話になってるという観ている方が恥ずかしくなる

演出。中井さんを人間味のある小悪党にしておいた方が

話が拡がると思うんだけどなぁ。

 

なんか次作も匂わせているのが恐ろしいですが(^ ^;)

このクオリティなら観ないかも。

 

とまあ、辛口発進ですが正直続編には飽きてきたので

ここらでガツンとオリジナル脚本の映画が観たいもの

ですな!

2023年1月14日 土曜日

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「アバター2」

いや、長いって。(^ ^;)前作よりも長い3時間12分です

からね。鑑賞予定の方はこれだけは頭に入れておいて下さい。

僕は知っていたので鑑賞前は極力水分摂取しないで臨み

ましたが、上映中、中座する方がチラホラ。可哀想に。

 

そんな長尺でも、魂ワシ掴みの作品ならもちろん良いんです。

先日紹介した「RRR」とかね。(笑)今作に関しては、映像美は

恐らく現在最高峰でしょうけど、脚本がツマラン。IMAXとか

HFRとかオッチャンにはよう分からん色々な鑑賞形態があり

ますが、まあやはりそれは映像美の強化なわけですよ。演出

やテーマはかなりのオールドタイプ。しかもジェームズ・

キャメロン監督は海洋オタクで環境保全活動家でもあるので、

捕鯨反対や環境破壊への啓蒙も余すところなく表現されて

います。

 

今回は舞台を森から海に移していますので、もうやりたい

放題と言ってもいいでしょう。僕的にはこれがちょっと鼻に

付くんですよね。現実にはヒダリストさんが絡んでる活動も

散見されるから、あまり乗れない。芸人・永野ばりにラッセン

が好きなのかと思うほど映像は素晴らしいですが、裏を返せば

それだけ、とも言えてしまいます。

 

そして前作を鑑賞済みでないとほぼ意味が分かりません。

前作は確かに度肝を抜かれましたから、観る価値はあるし、

だからこそ期待値が高かったのですが、今作のために予習

するのは正直言ってしんどいっす。しかも驚くべきことに

構想では5部作ですと。(笑)3作目は2年後とか。いやー、

このノリでまた来られるとツライなぁ。

 

「アビス」や「タイタニック」へのセルフオマージュも

てんこ盛りでそれは否定はしませんが、そもそもオマケで

やるものですから、もうちっと今作の芯をしっかり作り

込んで欲しかったです。映像美だけでは満足できない方や、

おちっこが近い方は控えた方がいいかもです。

 

今回は辛口でしたが、映画は僕にとってオアシスです。

来年もまた面白い作品に出会えますように。(^ ^)

2022年12月27日 火曜日

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「すずめの戸締まり」/「ある男」

映画界の反撃はまだまだ続きます。「すずめの戸締まり」は

楽しみにされていた方も多いのではないでしょうか。

 

さてその「すずめの戸締まり」ですが、新海誠監督ということ

で、(映画館側の)期待値が高すぎるのか1日に10回以上も

上映しています。(笑)

 

冒頭主人公は謎の男性と出会い、なぜか声をかけられ、不思議

と後を追いかけます。そこで地下に潜む「ミミズ」に襲われ…

という何とも雑な展開。(^ ^;)いや、これは新海監督、やっち

まったなと思いましたが、すみません完全に誤解でした。

 

後半は徐々に新海監督の真の目的が明らかになっていきます。

トリハダですよ。今だからこそ描ける、そして描かねばならない

テーマでした。感服。

 

そして「ある男」(原作は未読)。先を読ませない脚本と(無駄に)

豪華な俳優陣の演技の安心感が心地良かったです。

 

離婚して地元の文具店で働く女性と画材を買いに来る客が恋に

落ちて再婚し幸せに暮らしていたが、夫が事故死してしまう。

1周忌で弔問に来た兄が遺影を見て「別人だ」と…。

 

さあ夫だった人物は一体何者なのか、という謎を追うミステリー

なんですがミステリー部分はあくまで表面的な目眩ましであり

本質は人間のアイデンティティを問う作品でした。二兎を追う

ような感じですが、恐らくそれは恣意的な演出でしょう。よき。

 

いずれも何度も観たくなる類の作品ではなかったですが、邦画

もまだ捨てたもんじゃないぜ!と思わせるには充分なデキでした。

でもやっぱ「アバター」に期待しちゃうなぁ。

2022年11月27日 日曜日

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