院長室

« 2月 2024 11月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30

サプリメントの位置づけ

「サプリメントはいつまで飲めばいいんですか?」と聞かれることが

しばしばあります。「不要になるまでです!」なんて答えたら身も蓋も

ない、というか怒られるので(笑)サプリメントをどう考えるか書き

ましょう。

 

なぜサプリメントを飲むか、というのがまず出発点ですね。そして

その答えは食事では十分量を摂取できないから、です。つまり

サプリメントは食事の補助なんですね。健康補助食品、なんて

言われたりしますが、まあそれはその通り。ではなぜ食事では

十分でないか、と言うとまずは食材の変化が挙げられます。一昔前に

比べると例えば野菜の中のミネラル量自体が随分減ってしまって

いるようなんですね。なのでそもそも食材中の栄養素不足が

あるということ。

 

そして人体側の消費亢進です。環境の様々な変化により栄養素の

需要も高まっています。仮に栄養素が不足していても、環境対応の

ため知らないうちにかなり消費し温存することはできません。なので

結局需要と供給のバランスが大きく崩れているわけですね。その

落差をまずは埋めるために高用量のサプリメントを使用する、という

ことです。

 

ただ実はこれだけでは片手落ちです。それは人体側の不足に歴とした

原因がある場合があるからです。つまり単に消費が亢進している

だけではなく吸収を阻害する何か、あるいは消費をいたずらに亢進

する何か、がある場合があるのです。例えば腸内環境の乱れで

あったり、有害重金属の蓄積であったり。

 

サプリメントを「食事の代わり」と捉えれば、食事をしない人はいない

わけですから、飲み続けることが日常、となり「永久に飲み続けなさい」

という回答になってしまいますが、上記のような病態がある場合は

それを排除することでサプリメントの必要量を減らすことは十分可能

です。すると「リスク要因が排除できるまで」が真の答えとなります。

まあそれがなかなかに難しいわけですけどもね。(^ ^;)

 

2019年4月4日 木曜日

カテゴリー 院長室

タグ

4月のキャンペーン

プロ野球が開幕し皆さん応援疲れのこととお見舞い申し上げますが、

オーダーを大外しした僕も今年の情報を収集すべく集中していたので

結構ぐったり。負け越しはしましたが、方針は何となく分かった気が

します。明日からは難敵カープですが体調管理をしっかりしながら(笑)

応援したいと思います。

 

さて、4月のキャンペーンは再度ココナッツオイルです。実は現行の

商品がもう入手できなくなるので、商品替えに伴うキャンペーンと

なります。そのためキャンペーン価格は在庫限りとなりますので

ご了承ください。

 

・1本3564円 → 3000円 です!

 

で、在庫が早くなくなってしまったら申し訳ないので3月のビタミンD

検査キャンペーンを今月も継続してやります。実施してみたら低値

だった方がやはり多くいたので、この機会にどうぞ検査してみて

ください。

 

・1回6500円 → 5500円 です!

 

ココナッツオイルとビタミンDに共通するのは脂質だということです。

と言うことはその過不足は脂質の吸収能力にも左右されることに

なります。そして脂質吸収のキモになるのが胆汁です。胆汁は

肝臓でコレステロールから合成されます。合成にはビタミンCが

必要です。何となく何が言いたいか分かりますね?(笑)

 

低コレステロールでストレスフルで肝臓疲れの人は脂質の吸収が

悪くなる、と言うことです。不足を明らかにして補充することは

もちろん大切だし有用ですが、その原因にも目配せすることが

さらに重要です。試合全体を俯瞰してさらには日程も睨みながら

選手起用するのに似てますね。そうでもないですね。こじつけ。(^ ^;)

 

 

2019年4月1日 月曜日

カテゴリー 院長室

タグ

「グリーンブック」/「スパイダーバース」

通常、アカデミー賞を受賞したからといってホイホイと映画館へ行くような

浅はかな行動はしないと心に決めていたのですが、余りにも評価が高いので

アッサリと信念を捨てホイホイ行ってきました。そして、評判通り。脱帽。

 

まずは黒人差別が激しかった1960年代のアメリカを描いた「グリーン

ブック」です。音楽家として既に確固たる地位を持つ黒人ピアニストと

食うや食わずの生活を強いられているが、ずる賢く立ち回って家族を

養っているイタリア系白人の、いわゆるバディムービーです。

 

北アメリカに比べ、南部は黒人差別が顕著でトイレや食堂は別で泊まれる

ホテルも限られています。そしてそれに全く罪悪感を感じていないという

異常さ。黒人が安全に食べたり泊まれる場所をガイドしたのがタイトルの

グリーンブックという本なんですが、主人公の黒人はわざわざそんな危険な

南部にコンサートツアーに出かけるのです。その運転手を任されるのが白人

主人公というわけ。ともすると重く暗くなりそうなテーマなんですが、監督

さんがピーター・ファレリーというコメディを得意としている方、というのが

本作のミソです。見事に全方位型の娯楽作に仕上げています。“思い出し笑い”

ならぬ “思い出し泣き” ができるよ。素晴らしい。

 

アカデミー賞受賞のタイミングで公開するというアコギな(?)宣伝方法も

功を奏して絶賛ヒット中ですが、あまりにも用意周到なのでアカデミー賞

自体を出来レースと思わせることにもなったりして。(^ ^;)

 

「グリーンブック」が気に入りすぎて「スパイダーバース」を書く余裕が

無くなってきましたが、いやこれも劣らずの傑作です。アニメなんですが、

未見性に満ちていてもの凄い情報量かつ圧倒的な迫力の“体験型” 映画です。

 

初代スパイダーマンの跡を継ぐことになった新米スパイディを軸に多次元

から召喚されてしまった5人のスパイダーマンの活躍を描きます。設定から

するとザ・陳腐(笑)なのですが、全く問題ない、というかこれが正解なの

です。なぜなら本作のテーマは「ヒーローはどこにでもいる」ということ

だから。

 

それよりも何よりも本作の特徴はまるでコミックの様な絵がヌルヌルかつ

スピーディーに動くという点です。吹き出しが出てみたり、擬音マークが

出たり、漫画を読むような感覚で映画を観る、と言うと近いでしょうか。

近年はCG技術が革新してもう既にアニメの存在価値自体が危ぶまれている

向きもありますが、アニメにしかできんこともあるんぜよ!という声が

聞こえて来そうな気概溢れる作品です。

 

僕は吹き替えが苦手なので字幕版を探して鑑賞しましたが、今作は

吹き替え版の評価もすこぶる良い。なので、また軽く信念を曲げそうです。

ちなみに重要な役どころである主人公の叔父の声を担当したのが

マハーシャラ・アリという俳優さんなんですが、実はこの方「グリーン

ブック」の黒人主人公であり、さらに「アリータ」の敵ボスでもあります。

つまり現在、劇場はちょっとしたマハーシャラ・アリ祭り状態です。(笑)

僕の中でも株爆上げ状態です。

 

この2作は本当にオススメです。ちなみに「イップマン外伝 マスターZ」

をトニー・ジャーとミッシェル・ヨー見たさに観に行きましたが、

“思い出し苦笑い” をすることとなりましたとさ。

2019年3月28日 木曜日

カテゴリー 院長室

タグ

原因不明は難治?

しばしば「原因不明のめまい」とか「腰痛の8割は原因不明」とか

原因不明という単語はものすごくネガティブなイメージがあります

よね。でも見方を変えると、原因さえ分かれば治るかも、と解釈

することもできます。

 

そう考えると、原因不明が即ち難治性とは捉えられなくなりますね。

難治性というのは、原因が分かっていても対抗する手段が無かったり

良くなってもすぐに戻ってしまったり、と治療に抵抗性があること

ですから原因不明とは別問題です。何となく混同しがちですが。

 

例えば甘いものを食べるとアレルギー症状が悪化して体重も減らない、

なんていう場合は原因は明らかだけど難治性ですよね。(^ ^;)

逆にレントゲンで異常はないけど頚が痛い、という場合にしっかり

検査したらひどい鉄欠乏が原因だった、なんてことはよくあります。

 

原因不明と言われた人に「それは希望が持てますね!」なんてことは

倫理的に言えませんが、それは難治性と言われたわけではないよ、

とは伝えてあげたいです。また難治性と言われた人でも、難治性に

なっている原因は何なのか、それが明らかになれば脱することが

できるかも、とも伝えたいです。

 

治療法はすべからく手段である、としばしばここにも書いていますが

原因がよく分からないうちに、あるいは原因を探ることをしないで

治療法ばかりが一人歩きするのは却って難治化を産んでいるよう

にも思えます。

2019年3月25日 月曜日

カテゴリー 院長室

タグ

鉄はそんなに必要か?

糖質制限と同等かそれ以上に栄養療法で指導されるのが、鉄の

摂取です。「隠れ貧血」なんてのがたまに特集されたりしますが、

そこまで鉄を重要視するのはなぜなのか。

 

一言でいうと、鉄が不足すると酸欠になるから。我々は酸素が

なければ死んでしまう動物なので酸欠は最大の敵です。そこに

鉄が不可欠なんですね。全ての疾患は血流不全だ!なんいう

本もありますが、血流が十分でも酸素を届ける能力がなければ

病態改善は頭打ちでしょう。届けられた酸素を利用するのにも

鉄が必要なので鉄不足下では酸素の運搬障害、そして利用障害

とダブルで酸欠になるのです。鉄、すっげー大事ですね。

 

そこで鉄不足を細かく診断することが重要になるのですが、

健康診断や人間ドックで測定するヘモグロビンだけでは全く

分かりません。ヘモグロビンは鉄を利用したタンパクの一つに

過ぎないので、鉄の在庫状況、鉄の運搬状況も併せて診断する

ことがとても重要です。具体的にはフェリチンやトランスフェリン

を見ることになりますが、ここでも重要な点があります。

 

それは腸内悪玉菌も鉄を必要としている、ということです。

つまり我々の細胞と悪玉菌は常に鉄を綱引きみたいに取り合って

いるんですね。腸内環境が悪化して悪玉菌優位になっていれば

それは即ち我々は鉄不足に陥るということ。その不足を見て

慌てて鉄を大量投与すればさらに悪玉菌は活気づき、不調を

招くわけです。

 

鉄は酸欠を改善する極めて重要なミネラルですが、正しく不足を

診断されていないこと、診断されても腸内環境と切り離されている

こと、が問題なんです。サプリなんて薬じゃないから、と安易に

摂取するのはやめた方がいいです。特に鉄を大量摂取するのは

危険な場合があります。大事なんだけど扱いが難しい、という

認識が必要です。

2019年3月18日 月曜日

カテゴリー 院長室

タグ