遠絡療法は経穴(ツボ)を刺激することによる全身調整療法
で、僕の重要な「武器」です。よく遠絡療法は何に効くの?
と聞かれるんですが、全身の調整法ですから極論すれば「何に
でも効くぜ!」ってことになります。一応、痛覚や触覚までもが
低下してしまった運動麻痺には効果がないとされていますが、
そうでない麻痺ならば改善する例が多いです。
やはり遠絡を選択される患者さんのほとんどは、これまでに
色々な治療を受けてきてあまり改善がみられない、あるいは
最初からさじを投げられてしまって諦められない、なんて方が
多いです。治療自体はキズをつけるわけではないので安全ですが
かなりの力で押すので痛いです。それを踏まえても頑張って
治したい、という心意気に何とか応えたいと思って治療に臨んで
います。
ちょうど今、顔面神経麻痺で顔半分が動かない患者さんを治療中
です。目が閉じられないので常に眼帯が必要ですし、口が上手く
動かないので唾液や食事がこぼれます。外見上もとても目立つので
外出がイヤになります。当初は治療の痛みでぐったりされていましたが
最近効果が出始め、表情も明るくなりよく笑って話してくれるように
なりました。本人はあまり自覚していないかも知れませんが、
明るく前向きになっているのはとても大きな変化だと思います。
まだまだ治療期間は必要ですが、完全な笑顔が見られる日を
楽しみにしています。