院長室

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今年も講師で

専門学校の講師の仕事がまた始まりました。柔道整復師を

目指す学生を教えるわけですが、去年の国家試験の合格率が

異様に高かったので、今年は難易度が上がると読まれています。

今年の受験生はしっかり準備しないと厳しいと思います。


まあその一端を担う仕事なわけですから、責任は重大です。

医師国家試験もそうですが、真正面から挑んでも無駄が多いです。

臨床に直結しないような、意図不明な問題も結構あるため

それらに時間を割くのはナンセンスです。しかもマークシート

試験なので、その人が臨床に向いているかどうかなんて微塵も

評価はされません。ある意味、テクニックで問題を解けるように

ならないとダメなんですよ。一度国家試験に落ちている人が

言うと説得力がありやす。(笑)


とは言え、臨床に出て右往左往するようでは患者さんの迷惑

ですから、僕はその辺りを結構重視して講義しています。試験に

直結はしないけど、臨床に出たら使えますぜダンナ、みたいな。

正確な知識と確かなウデを持つ、のは確かに大事なんですが、

僕ら町の臨床家に最も必要とされるのはコミュニケート力だと

思っています。患者さんや患者さんの家族、そして自院の

スタッフ、各種業者さん、など人と話をするスキルが高くなければ

どこかでつまずいてしまいます。


3年間で臨床の現場に放り出される彼らは、ある意味医師よりも

過酷です。国家試験の勉強で臨床の能力は決まりません。自分の経験

を踏まえて、きっちり締め上げたいと思います。(笑)

なんせ、一度国家試験に落ちている…(^皿^)

2012年4月12日 木曜日

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桜の季節

やっと春らしい陽気になってきましたね。桜も満開ですが、

テレビで名城公園や鶴舞公園の芋洗い状態を見るとゾッと

します。(^ ^;)

近所に大江川というお花見スポットがあってよかった〜!


で、今日は姪っ子の幼稚園入園式。ブカブカの帽子と制服で

緊張気味の様子を見ると親でなくとも不安になります。

自分はどうだったかな?なんか行くのがイヤでよく泣いていた

覚えがあります。意外に繊細なんすよ。(笑)


患者さんでも、進学や就職などで新たな世界に踏み込む方が

います。期待と不安が入り交じった様子を見ていると、これまた

親でなくとも心配しちゃいます。どうぞ心ゆくまで楽しんで

ください。…なんかジジくさいな。(^ ^;)


そのうち日本も9月入学になるでしょうから、桜が出発の

象徴でいられるのもあとわずかかも?!

新しい象徴は…残暑!!(笑)

2012年4月9日 月曜日

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基準値の怪

足りない栄養を見いだして補っていくオーソモレキュラー療法は

体を造りかえることのできる素晴らしい治療法ですが、その軸と

なるのは何が足りないかを見つけるための「栄養評価」です。

この評価は採血データで行うのですが、これを患者さんに説明する

のが実に難しい。


と言うのも、医師も患者さんも基準値=正常値と思ってしまっている

からです。採血の検査結果には必ず「基準値」が掲載されていて、

その範囲から外れると“High”とか“Low”のマークが付いたり、色が

変わったりしますよね。それらを頼りに我々は話を進めるんですが、

オーソモレキュラー療法ではこの基準値を採用しません。


僕がこの治療法を学び始めた時、まずびっくりしたのはこの基準値の

決められ方です。この基準値というのは検査会社の社員の血液データの

平均値から作られたものなのです。びっくりじゃない?!

仮にその会社の社員全員が極度の貧血だったら、ヘモグロビン10未満

でも基準値になってしまうのですから。


ですから、オーソモレキュラー療法では「症状が出始める値」を設定

して、その人の検査結果がセーフなのかアウトなのかを判断します。

患者さんに採血してもらって、まずは基準値がアテにならない、ってこと

から理解してもらえないとオーソモレキュラー療法的な解説ができない

んですよね。


「基準値に入っていても実は安心はできないんですよ。コレとコレは異常です。」

「え?!今まで何も言われたことありませんよ?!」

「それは全て基準値が正常値だと思い込んでいたからです。」

「え?!でもこの前の健診でも全部A判定でしたけど?!」

「その基準値も同様にアテになりません。」

「え?!じゃあ私は異常なんですか?!」

「もしかすると不眠の原因も栄養の偏りかも知れませんよ。」

「え?!私、栄養不足なんて言われたことありませんよ?!」

…以下、上段に戻りループ…(シクシク)


最近、診察室ではこんな攻防(?笑)が繰り広げられておりマス。(^ ^;)

2012年4月5日 木曜日

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好発進!

新生ドラゴンズ、開幕ダッシュとまではまだ言えませんが

好スタートを切ったのではないでしょうか(^ ^)


開幕戦でのオッサン山崎の激走、吉見のパーフェクト(気味)投球、

2戦目での平田ののびのびHR、浅尾の圧巻三振ショー、まさかの

新人田島投入などなど見所満載でしたね。

心なしか去年までよりも、ベンチで皆さんリラックスムードなのが

なんかニクい(笑)

周りがみんなOBなもんだから、家族みたいな雰囲気なんでしょうか。

これが裏目に出ないことを祈ります。


なんか心にゆとりがあるので他チームにも目をやってみたり…。

開幕の相手だったカープ、キヨシのベイスターズはどうしても先発投手

の駒不足で超新星が現れない限りAクラスは難しそうです。両チームとも

僕は結構好きなんですけどね。ジャイアンツも早々にリリーバーの不安を

呈しましたし、和田監督は地味だし(オイ)、目下のライバルはスワローズに

なりそうな気配です。もともとニガテな相手だし。


パ・リーグもホークスが相当の戦力ダウンと思いきや3タテするし、佑ちゃん

は超プレッシャーの中で完投勝利しちゃうし、新婚マー君負けちゃうしで

ドラマラスな試合が多かったです。やっぱ面白いですね、プロ野球。

ヤジを飛ばして退場させられちゃう大臣がいる政治界も笑えますが。

2012年4月2日 月曜日

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標治と本治

漢方では症状治療のことを標治(ひょうち)、根本治療のことを

本治(ほんち)と言います。漢方薬は「体質改善」がよく引き合い

に出されるので、本治が得意だと思われがちです。


もちろんこれは間違いではありませんし、標治一辺倒の西洋薬に

比べて優位な部分でもあります。で、速効性を求めるのであれば

やはり西洋薬、となることが多いです。


しかし実は意外と速効性を発揮する場面もあるんです。それが

現在真っ盛りの花粉症シーズンです。何と言っても有名なのは

小青竜湯(ショウセイリュウトウ)ですね。市販もされています。これは

「透明な鼻汁や涙、くしゃみ」を主症状とする場合によく効きます。

また眼や鼻の充血、かゆみが主症状の時は越婢加朮湯(エッピカジュツトウ)

が良いです。冷えがある人には麻黄附子細辛湯(マオウブシサイシントウ)が

よく選択されます。


これらに共通するのは麻黄(マオウ)という生薬です。これが鼻汁や

鼻閉、咳、流涙などに効果があるからなんですが、要は抗炎症作用が

あるわけですね。ですから麻黄を含む漢方薬は総じて急性期の諸症状に

使用されるわけです。上記以外にもたくさん麻黄を含む漢方薬はあります。

例えば有名な葛根湯も麻黄を含みます。だから風邪に効くんですね。


漢方薬は最初はその名前と効果効能を覚えるだけでいっぱいいっぱい

なんですが、慣れてくるとその生薬構成から薬の性格が分かるように

なります。初めて見た薬でも、その生薬構成が分かればだいたいどんな

場面に使用できるか分かるんですね。手相を見て性格を当てる!みたいな。

(違うか。^ ^;)


では、麻黄だけでいいじゃん、となるかと言うとそうじゃないところが

漢方薬の謎なんですね〜。その他の生薬が一緒になって初めて最大の

効果を発揮するんです。キムタクだけではSMAPのコンサートを満員に

できないようなもんです。(うん、これも違うか。笑)

奥が深いです。

2012年3月29日 木曜日

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