院長室

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「エリジウム」&「サイドエフェクト」

久々の映画鑑賞はこれまた久々のダブルヘッダー。眼が痛い。頭も痛い。

 

まずは「エリジウム」。前作「第9地区」がぶっちぎりに面白かった

ニール・ブロムカンプ監督作品です。かなり期待していましたが、まあ

2作目のジンクス?か平均並みでした。富裕層は宇宙コロニーに住み、

大多数の貧困層は地球で厳しい暮らしをする、という差別を扱ったあたり

は前作と同様ですが前作はなんせ対象が宇宙人でしたからね。(笑)

今作は人間同士の貧富の差なので、まあよくあるテーマに成り下がって

しまいました。主演のマット・デイモンさんや敵役のジョディ・フォスター

さんも熱演していますが、テーマにあまり新鮮味が無く脚本がご都合主義

すぎるので、どうも乗り切れないんですよね。この監督も日本の特撮や

アニメのファンらしく、メカニックや武器なんかは前作同様、カルトな

感じで良いです。手裏剣型時限爆弾とか結構バカです。(笑)

 

対して「サイドエフェクト」は拾いモンでしたね。抗鬱剤で夢遊病の副作用

が出た際に起こした殺人は罪になるのか?!という医療サスペンス的触れ

込みでしたが、いやはやどうしてそうは単純ではない、という魅力的な

映画です。主人公は殺人を犯した女性の主治医である精神科医ですが、彼も

精神的に追い込まれて行き、え?これサイコ映画なの?と観客にジャンルさえ

も疑わせるという技巧的な演出は「エリジウム」と対極を成すと言ってもいい

でしょう。そのおかげで、2作とも同じくらいの上映時間なのですが、

こちらの方が断然緊張感があります。内容は「エリジウム」の方が緊張感が

あるはずなんですけどね。(^ ^;)

主演はジュード・ロウさん。もはや美青年と言える歳ではないですが、やはり

カッコいいです。他のキャストも良かったです。

 

洋画のダブルヘッダーをすると途端に邦画が恋しくなりますが、この週末から

「そして父になる」と「謝罪の王様」が始まるではないですか。いいねぇ。

「許されざる者」はオリジナル版が大して好きでもないのでスルーです。

2013年9月26日 木曜日

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学会で

昨日はAKA−博田法の年に1回の学術集会で奈良に行ってきました。

年々参加される先生が増えているようで、マイナーな治療法ではあり

ますが、ニーズは高まっているのでしょう。しかしながら、こう言った

徒手治療は治療効果を客観的に評価できないので、自覚症状の変化に

頼らざるを得ません。開発者の博田先生は「痛みを治療するのではなく

関節の動きを治療するのです。」と常々おっしゃいますが、動きが

改善しても患者さんが痛いと言えば、臨床家としては負けのような気も

するのですよね。しかも「術」は術者の感覚に頼る部分が大きいので、

自分が正しい手技ができているのかも他者と比較しにくいという欠点

があります。まあそんな治療法でも、こういう集会に集まる先生方は

何とか治したいと志を高く持っているので、会に緊張感があって良い

雰囲気でした。


しかしですよ。帰りの電車まで時間があるので奈良駅でお土産を見て

いたら「鹿のふんピーナッツ」なる商品があるではないですか。しかも

中が見えないの。そら、アンタ買ってまうやろ。ドキドキして開けたら

何のことはない、見たことのあるよくあるあられでした。orz

崇高な気分があられで台無しね。数10分前まで、自分も頑張らねば、

と謙虚な気持ちだったのに、あられ一つに腹を立てるちっちゃい男に

成り下がりましたよ。皆さんも鹿のふんには気をつけなはれや!


余談。いやー今年のキングオブコントはひどかったっすね。去年の

バイきんぐが神すぎたせいもあるでしょうけど、今年は色モノだらけで

センスもあまり感じられなかった。浜ちゃんが「しんどいわ。」って言う

のはホンネでしょうな。そして当のバイきんぐもほったらかしという。

僕的にはさらば青春の光でしたねー。

2013年9月23日 月曜日

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講演報告

昨日は名古屋市中村区医師会の勉強会で漢方の講演でした。僕に与えられた

テーマである「漢方の敷居を低くする」に「漢方医学的思考を身につける」を

なんとか上手く融合できないかを常に考えていますが、これの一つの解答に

なるようなスライドを作製して臨んだ、1回目の講演でもありました。まあ

案の定、時間配分がうまくいかず後半は結構な早口になってしまいまして(^ ^;)

悔しい思いをしましたが、これをまた次につなげていきたいと思います。

ご参加頂いた先生方、ありがとうございました。


講演を構成する時、もちろん自分の臨床的経験を基礎にするのですが、例えば

漢方の基礎理論なんかはもう既に完成しているものなので、「どう伝えるか」が

最大の鍵になります。そしてそれには自分の経験ではなく、自分の理解度が

そのまま反映されます。ですから、やっぱり勉強しなければならないし、そこで

改めて気付く部分も実は多いのです。


僕が自分の勉強で、最も参考にしているのは浅岡俊之先生です。全く面識は

ありませんが、この先生の著書やセミナーのDVDは徹底して論理的に組み立て

られており、とかく感覚的なものと誤解されやすい漢方医学の本来の姿を

紹介してくれます。一般向けではありませんが、臨床に携わる人はいずれは

何らかの形で接してみて頂きたい先生です。逆に一般の方に極力歩み寄った

著書を書かれているのは新見正則先生です。テレビにもよく出られるので、

ご存知の方もいると思います。漢方に興味のある方はご一読下さい。

2013年9月19日 木曜日

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大記録

ついにプロ野球の年間ホームラン記録が塗り替えられましたね。まずはバレンティン

に敬意を表しましょう。「王さんの記録は日本人にこそ塗り替えて欲しい。」という

気持ちも分からなくはないですが、そのために余計な敬遠が増えるのはとても

恥ずかしい態度だし、そんな日本の環境下でのプレッシャーは相当だったでしょう。

それを跳ね返して、しかも2打席連発で、なんて爽快じゃありませんか。なんて

ブレイブなんだ!


いやしかし、歴史的瞬間が放映される度に映ってしまう、打たれた榎田投手もまた

歴史的選手になってしまいましたな。(^ ^;)松坂投手の全盛期の映像が流れる度に

豪快な空振りを披露するハメになった片岡選手みたいなもんやね。可哀想に。


そんな大記録に隠れて、わがドラゴンズの岩瀬投手も通算セーブ数のトップタイと

なりました。まだ塗り替えたわけではないけど、今期中の更新は間違いないでしょう。

年間ホームラン数更新ももちろんすごいけど、岩瀬の場合は15年以上コンスタント

に成績を残し続けた結果ですから、偉業中の偉業でしょう。派手なパフォーマンスも

ないし、見てくれも地味だし(失礼)、サンドラなんかで見せる素顔もちょっと

キモいし(もっと失礼)、華はないんですがやってることは凄まじいです。


落合前監督が、「岩瀬にならいくら払ってもいい。」と言ったそうですが落合監督を

しても絶賛される人なわけですよ。本人もセーブ数よりコンスタントに毎年成績を

残していることに誇りを感じると言っていますが、その謙虚な姿勢にこそ強さが

あるのでしょうね。そんなわけで久々の野球話題で落合監督が恋しくなったので新刊

「戦士の休息」を読みます。実は映画の評論本だけど。

2013年9月16日 月曜日

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市販の漢方薬

薬局などで気軽に購入できる漢方薬をみると、漢方が随分と一般の方にも浸透

してきたのだなと実感します。しかも結構種類が豊富。へー、こんなんまで

買えるんだー、と感心します。(^ ^)


このように漢方薬が身近になることは喜ばしいことですが、反面正しく使用されて

いるかはまだまだ疑問があります。商品には「花粉症に」とか「肥満症に」とか

いわゆる「病名」が記されており、消費者はそれを見て選ぶことになります。

そもそも漢方薬はそんな「病名」が存在しない時代の薬ですから、実は病名から

薬を選ぶこと自体に非常に無理があるのです。


とは言え、漢方医学的な診断の元に商品を作れば「裏熱に」とか「肝気鬱結に」

となってしまい何が何だか分かりません。これは我々が漢方薬を処方する時にも

言えることで、「アトピー性皮膚炎」に対して漢方薬を処方しても、これは病名

に対して処方しただけで、漢方薬本来の使い方ではないので、有効率はゼロでは

ないですが低いでしょう。


ですから、有効率を上げるためにはやはり漢方医学的な診断ということになります。

僕の講演でもこの辺りを上手く伝えられるかがキモで、漢方医学的な話から始めても

「???」になってしまうし、かといって「病名」だけから処方することを伝えても

耳触りが良いだけで、臨床での有効率は上がらずむしろ漢方薬を諦められてしまい

ます。たっぷり時間をかけて説明できれば理解しやすいかも知れませんが、それでは

僕が枯れ果ててしまします。(笑)とても歯がゆいですね。


まあそんなわけで薬局なんかで病名だけから漢方薬を選ぶ場合は、買う側もある

程度「賭け」だと思って買って下さいね。(笑)

2013年9月12日 木曜日

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