3月にテレビ番組で取り上げられてから、ウチに限らず他の
クリニックでもAKA−博田法の予約電話が殺到したそうですが、
ようやくその影響も収まりました。遠方から来て頂いた方も
いましたが、僕の場合有効率は6〜7割といったところでした。
もっと腕が良ければ…と悔しい思いもしますが、これは徒手療法
の永遠のジレンマかも知れません。
そんな中、AKA−博田法の一般向け書籍が発刊されました。タイトル
は何と「たった5分間で9割の腰痛がよくなる本」(°o°)!
この手の本はどうしても誇大な表現になりがちですが、著者はAKA
医学会理事長の片田重彦先生で、もちろん腕は折り紙付きですから、
9割もあながちウソではないでしょう。
本文中でも片田先生が述べられていますが、AKA−博田法は厳密な
適応や施術方法が定義されているので、いわゆる“神の手”的治療
ではありません。患者さんは触られているくらいにしか感じないので
不思議な感覚になるみたいですが、実はそこがキモで、関節の
わずかな動きを調整するためには、関節を緊張させないことが重要
ですので、触られてる感じ、とか押された感じをさせるようでは
まだまだ未熟、となるのです。講習会でもひたすらそこを注意され
ます。(^ ^;)
AKA−博田法に限らず、徒手治療の場合は術者の熟練度が治療結果に
反映されますから、もちろんウデを磨く努力は必要ですが、10年後に
上達しても目の前の患者さんは治せません。そういう意味ではひとつの
治療法に固執しない、という考え方も臨床では必要と思っています。