今週から「すべてがFになる」という新ドラマが始まりました。武井咲、
綾野剛主演のミステリーです。原作は森博嗣さんで、なんともう20年
くらい前の作品です。この作品がデビューで10作連続のシリーズものでも
あります。
で、例によってドラマが原作ファンから酷評を受けているそうです。森博嗣
作品は本作に限らず、台詞が端的だったり、舞台設定がマニアック過ぎたりと、
そもそもドラマ化に極めて不向きなんですよ。何を隠そう僕も森博嗣作品は
デビューの頃から大好きで、ブログ集を除けば最近のエッセイまでほとんど
読んでいます。トリック偏重の傾向があったミステリー界を変えたという意味で
「森以前」「森以後」と歴史を分けても良いと思うほど、他の作家にも影響を
与えたと思います。当時は京極夏彦を文系ミステリーの旗手、森博嗣を理系の
旗手みたいに宣伝してましたね。懐かしい。
原作ファンから叩かれるのはよくあること、と言うか原作ファンは粗探しを
しようとして観る節があるので、今作も叩かれるのは織り込み済みなんでしょう。
その方が逆に話題になる、くらいの計算はきっとしてるでしょうね。原作の
コピーがいいなら原作読みゃいいし、全く別作品として観る姿勢が本来前提
でしょう。なので原作ファンの僕でも、犀川先生のキャラが全然違うとか、
真賀田博士が全く天才っぽく見えないとか、武井咲かわいいとか(?)は
まあ許せる範囲。だが一点だけ。シゲ、33分探偵の時の刑事と変わってない
やん…。(; ;)
ちなみに第1話が「冷たい密室と博士たち」だったので、もしや脱稿順に
するのかな?となると次は「笑わない数学者」か?叙述トリックの作品は
映像化できないから、10作品全部はやらないとして、「すべてはFになる」
の事件を最後に持ってくのかな…。でも真賀田博士いきなり顔出ししちゃった
しな…。みたいなひねくれた楽しみ方で次回以降も観ようと思います。(笑)