最近よく患者さんに「先生、その靴なに?」と聞かれます。そう、
診療中に履いている靴がヘンなのですよ。ペラペラの足袋みたいな
靴なんですが、これは「ZEM」というメーカーのもので、裸足感覚
に近い歩行や走行を目指して開発されたものです。
別に僕はランニングしようと思っているわけではなく、この靴を
愛用しているのは「足のアーチ」を保持するためです。足には2本の
縦アーチと1本の横アーチがあって、これらがバネのような役割をして
重力や荷重負荷を緩衝しています。何らかの原因でこのアーチが崩れる
と、緩衝作用が低下して足首や、膝、股関節、腰に負担がかかります。
結果、膝痛や腰痛が発症します。
このZEMシューズには強力なバンドが仕込まれており、靴ひもはない
のに、キュッと締まってアーチを保持する機能があるのです。価格も
有名メーカーのスニーカーよりうんと安いので絶賛オススメ中です。(^ ^)
さて、このように腰痛や膝痛の原因として足アーチの不調が挙げ
られます。原因不明の関節痛に悩まれている方は、もしかしたら足が
原因かも知れません。アーチの不調はなかなか見た目では確認できま
せんが、足の指の関節や、付け根の足底側にタコができやすい人、
靴の踵が減りやすい人、などはかなり疑わしいです。ちなみに外反
母趾は横アーチの崩れが原因です。普段気にしない足ですが、一度
じっくり観察してみてください。