院長室

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HP記事更新しました

当HPの「当院の治療」ページの「保険外診療」にはり治療、

自律神経調整療法、有機酸検査の3項目を追加しました。

はり治療については以前少し紹介しました。僕の弟が鍼灸師と

して勤務し、施術しています。


自律神経調整療法は遠絡療法をベースにしたツボ刺激治療です。

はり治療と若干かぶりますが(^ ^;)、こちらは僕が施術

します。遠絡療法は経絡刺激を公式化して汎用性を付加した

点が特徴で、当初は痛み治療をメインに応用されていました。

手技が成熟するにつれ、痛みのみならず不眠やイライラ、

冷えやのぼせ、便通異常などの自律神経症状にも効果が出る

ようになりました。要は痛みも精神症状も消化器症状もその

根幹には自律神経の異常があったということですね。


当院ではこの遠絡療法の手技に加えて、さらにつむじや爪など

の経絡刺激を追加して自律神経の調整を行います。…と聞くと

めっちゃ良い治療のように響きますが、ツボ刺激は痛いです。

時に、強面の男性も泣きそうになるほど。(笑)それでも

内服薬ではあまり効果が出ないとき、一度に多彩な症状が出て

いるときなどはお勧めしたいと思います。


そして聞き慣れない有機酸検査。人間の代謝にはもの凄い数の

有機酸が関与しているので、これを見ることで代謝の状況を

知ることができます。血液検査は必ずしも細胞内の状態を反映

しませんが、尿は細胞で使用された物質を多く含むので、

細胞内の状態を反映しやすいのです。特筆すべきは腸内環境を

推察できること。頑張って食事療法をしても、たくさんサプリメント

を飲んでも症状が改善されないときは、吸収能力の問題を

考えねばなりません。そこを評価できる検査として重宝します。


有機酸検査はIgGアレルギー検査同様、海外での検査になるので

検体発送の手間などで高価な検査になりますが、早朝一番尿を

検体として使用しますので、自宅で検査発送をして頂く必要が

あります。これが一番ネックかも知れませんね。ただ現状、最近

注目の腸内環境を調べられる検査は限られていますので、治療が

停滞している場合、その要因を探すには良いと思います。

2015年6月15日 月曜日

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ココナッツオイル販売再開

流通の事情などで販売を見合わせていたココナッツオイル

ですが、安定供給できる目処が立ったので当院での販売を

再開致します。


そうこうしているうちにブームは去ったようにも見受けられ

ますが(^ ^;)、治療として使用している我々にとっては一時

の流行で品薄になったりすることはとても困るので、実は

安堵していたりします。


そんなわけでココナッツオイルについておさらいを。栄養療法

でココナッツオイルを使用するメリットは何をおいてもエネルギー

効率です。ココナッツオイルに含まれる中鎖脂肪酸はケトン体

に変換されやすく、このケトン体が糖質の代わりにエネルギー源

となります。なので、糖質制限をすると低血糖症状が出やすい人、

そもそも疲れやすい人、冷え症の人、にはうってつけです。

一部の認知症では脳細胞が糖を利用できなくなっているので、

代わりにケトン体が入ってくると細胞の機能が復活して認知症

症状が改善したりするのも、薬では得られない効果です。


逆にデメリットとしては、味でしょうか。どうしてもココナッツ

の風味が苦手な方は摂取は難しいですが、MCTパウダーという

粉状の中鎖脂肪酸はほぼ無味なのでこちらにすると良いでしょう。

また、摂取量によっては下痢になる人もいます。この場合は

少量から試すのが良いでしょう。通常は1日に大さじ2杯くらい

が目安です。下痢にならなければ増やすのは構いません。


糖質依存度が高く、とかく疲れやすい、冷えやすい人には福音と

言っても良いほどの食材、使わない手はありません。レシピ本も

多く出版されていますので、日常的に摂る工夫をして頂けると

症状もグンと良くなると思います。ウチの待合にも簡単なレシピ

を掲示してありますので参考にしてください。(^ ^)

2015年6月11日 木曜日

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副腎の仕事

じんま疹や花粉症、起床時のつらさや倦怠感、不妊や生理の不調、

頭痛や関節痛…これらはそれぞれ珍しくもない症状で、かつ同時に

発生することもしばしばです。耳鼻科や婦人科、心療内科や整形外科

と、症状をみると何となく分野が別に感じてしまうのではないで

しょうか?


もちろん各専門科で治療されて改善するケースも多いですが、これら

の症状に共通して関連するのは副腎という臓器です。副腎はとても

小さい臓器ですが、コルチゾール分泌というとても大きな仕事を

しています。コルチゾールは言わば「自前のステロイド剤」みたい

なもので、例えばアトピーや関節痛でステロイドが手放せない人は

コルチゾールがそもそも減っている可能性があります。


コルチゾールが減るということは原材料が足りないのか浪費している

のか、あるいはその両方か、です。コルチゾールの原料はコレステロール

なので血液検査で低値の人は要注意です。コレステロールは高いこと

ばかりが指弾されますが、低い方がよほど不調を招きます。そして

浪費の原因はストレスと糖質過剰です。となると、低コレステ

ロールの人が残業や家庭問題で悩み、糖質過剰な食生活をしていれば

かなりの確率で冒頭の症状が出てくるわけです。


対策はどうすべきか。ストレスは急には無くならないので、食事を

改善することが先になります。空腹時の糖質摂取は厳に戒めます。

そしてコレステロールを増やし、エネルギー代謝効率を上げるために

ビタミンB群とマグネシウムを、ストレスに対しビタミンCを、炎症に

対しEPAを、と言ったところが標準的な処方です。乳製品はマグネシウム

の邪魔をするのでやはり禁止です。さらに便通異常や食欲低下などの

腸内環境悪化がみられる場合は先んじて乳酸菌やビフィズス菌を使用

します。


ストレスが強く、糖質の多い我々日本人は副腎を酷使しているとも

言えます。上記の症状以外にも副腎に由来する症状はあります。

興味のある方は「副腎疲労症候群」で調べてみて下さい。これこそ

まさに生活習慣病だと思います。

2015年6月8日 月曜日

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「明烏」

映画ネタを控えていたけども書かずにいられない、我らが

福田雄一監督最新作!ここ最近は「ブー子」や「女子ーズ」

とあまりにしつこいギャグでどうも笑えなかったのですが、

今回、帰ってきましたよ、福田節が。

 

借金を一気に返済できるお金を手に入れたしがないホストの

ドタバタ劇。喜び勇んで仲間と飲み過ぎて朝目覚めたら、

お金がない。同僚もそんな金知らないと言う。返済までの

リミットはあと12時間!さぁどうしたもんだ!という映画。

基本的にホストクラブの控え室で起きる騒動を描くワン

シチュエーションもの。福田監督は過去にも「大洗にも星は

降るなり」で、同様の設定の作品を手がけていますが、これが

一番力を発揮するんではないかなー。ネタバレになってしまう

ので書けませんが、各方面からお叱りが来ること必至の下ら

ないギャグの連発で、ある登場人物がポケットから取り出す

ものでもう撃沈。腹がよじれるとはこのことだぜ。でも、落語

のネタがベースなだけあってお話も意外としっかりしてます。

 

主演は菅田将暉さん。フィリップやってた頃より格段に上手く

なって、十分主役を張れる役者になりました。城田優さんや

吉岡里帆さんも大健闘。って言うか福田作品に出るとみんな

自然と面白くなるのよね。福田マジック。(^ε^)でもそれは

福田組常連の佐藤二朗さんとムロツヨシさんの強大なバカ力

による。もうこの2人は何かの殿堂入りにしてもいい。何かの。

 

お客さんはお若い女子ばかりで、どうせ菅田くんや城田くん

目当てなんだべ?二朗さん観てチビっちまえ、コノヤローとか

思ってたけど、それがどうして、ちゃーんといいところで爆笑

してくれてました。おじさん反省。惜しむらくはこの地域では

名古屋の109シネマでしか上映していないこと。結構行くの

面倒なのよね。

 

まあでも福田作品はDVDのメイキングがまたすこぶる面白いので

DVDまで待っても可。間違いなく僕はご購入です。(^ ^)

そして朗報。僕がここで猛プッシュしたせいか(多分違う)、稲沢の

ユナイテッドシネマで「セッション」上映決定。木曽川のTOHO

ではもうすぐ終わっちゃうから、見逃していた方は是非。

2015年6月4日 木曜日

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断食療法

カッコイイ言葉で言うとファスティング。昔からある治療法

ですが、最近にわかに注目を浴びているようです。栄養療法

の視点からすると、とんでもない治療法に見えてしまいますが

さて、どうなんでしょう?


言うまでもなく、僕は賛否どっちでもない派です。ファスティング

の本質は「腸の休息と解毒」です。だから腸が疲れていて、

体内に毒が溜まっている人ならば適応となります。糖質制限

でもそうですが、「○○は××病に効く!」という短絡的な

情報だけで開始すると実は適応ではなかったりして、却って

不調になってしまいます。やはり分かる範囲内での理屈を

知ってやるべきですね。


古くは甲田光雄先生、現在では山田豊文先生がファスティングの

著名な医師ですが、やはりアトピーとか喘息の患者さんが多い

ようですね。アレルギー疾患は腸が震源地、ということの

裏付けになっています。冒頭、栄養療法から見るとトンデモない、

みたいに書きましたが、実はそうでもありません。栄養療法を

サプリメント療法と考えるからそう見えるだけで、栄養療法は

端的に言えば、不足分を足して過剰分を削る治療です。過剰分を

削ることはファスティングそのものですし、腸を休憩できれば

不足分を効率よく吸収することにも繋がります。そう考えると

ファスティングも栄養療法の範疇と見る事ができますね。


実は僕も試したことがあります。その時は十分知識がないまま

やってしまって、ファスティングでもの凄く不調になりました。

そして現在、知識を蓄えて再度トライしてみていますが、不調は

出ていないどころか、なかなかイイ感じ。患者さんに勧める

ためにはもう少し経過観察が必要ですが、大事なのはどういう

人に向いていて、どういう人に禁忌なのか、適応を精確に判断

することだと思います。

2015年6月1日 月曜日

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