マシュー・ヴォーン監督復活!傑作アクション「キック・アス」
からどうも弾けきれない感じでしたが、この度めでたく比肩
する傑作を世に送り出してくれました。
今度はスパイアクション。しかも落ちこぼれ主人公が良き師に
導かれて成長し巨悪に立ち向かうという、ジャッキー映画並みの
王道ストーリー。さらに英国映画だけあって、旧007への
オマージュたっぷりで、往年の「スパイ7つ道具」みたいなの
を駆使したり、地下の秘密アジトがあったり、ととても楽しい。
最近の007は随分リアル志向なので、どちらかと言うと
M:Iシリーズに近いかも。じゃあトム様に敵うわけないじゃん
と思いがちですが、そこがこの監督さんのセンスが光る部分。
タランティーノやロドリゲス監督よろしく、人体爆裂しまくり
ます。(笑)というか「フロム・ダスク・ティル・ドーン」や
「プラネット・テラー」まんまじゃんとツッコみたくなる
部分も。(嬉笑)
この辺のB級テイストやグロシーンをして不謹慎と見る向きも
あるようですが、PTAじゃあるまいし、もっと大らかに楽しみ
ましょう。この映画はシャレの効いた、かつオシャレな類の
作品です。特に主人公の師となるベテランスパイを演じる
コリン・ファースさんの格好いいこと。特殊効果もあるのだろう
けど、「マトリックス」?!「リベリオン」?!と錯覚する
ようなキレのあるアクションを披露しています。両足が仕込み刀
義足の美人秘書(笑)という、とんがったキャラを演じる女性も
異常に身体能力が高いと思ったら、リアルダンサーのソフィア・
ブテラさんという方でした。見ようによってはディカプリオに
見えなくもない主演のタロン・エガートンさんも好演してて
これからアクションもできるイケメンとして売れるかもね。
楽しすぎてレビューを前後編にしようかと思いましたが、
俯瞰するという記事を書いたばかりのヤツがすることか?!
と思いとどまり、この辺りにしておくことに。ホント見所の多い、
満足度、完成度共に高い傑作でした。「キック・アス」級のBGM
があったら神映画になったでしょう。映画終了、エンドロール
と思った直後に大事なシーンがありますので、ゆめゆめ席を
立たれませぬよう。