院長室

« 2月 2024 11月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30

湿布多めにください

患者さんからこのような希望を聞くことがままあります。

これは整形外科に限ったことではなく、一般内科でも耳に

するようです。それだけ広く使用されている薬剤と言うこと

ですね。


で、患者さんに「貼ると効果あるの?」と聞くと「うーん、

ま、気休めかな。」と返されることもしばしば。(^ ^;)

どうも安心材料として使っている節がありそうです。


痛みに使用する湿布薬は抗炎症薬という歴とした薬です。

抗炎症薬というのはその名の通り、炎症を鎮める薬です

から赤みや腫れ、疼痛、熱感がある時に適応となります。

転んで足首が腫れている、急な寝違いで首が痛い、など

は適応になろうかと思いますが、慢性に続く膝痛とか、

冷えると悪化する神経痛、なんてのはそもそも適応外なの

ですね。


まあ安全だからいいんじゃね?的に思われてる方もいますが、

抗炎症薬というのは血管を縮めます。そうやって腫れや

赤みを引かせているわけですから、冷えが原因で痛みが

出ている人はむしろ悪化させる可能性があります。実際に

漫然と使用していた湿布を中止したら痛みとしびれが楽に

なった例もあります。是非知っておいてください。


ちなみに湿布薬は保険適応から外される可能性があります。

知人の先生から「整形外科で湿布が保険適応外になったら

大変だね。」なんて言われますが、全然そうは思いません。

市販薬と大差ないものを保険適応にする理由はあまりない

ですし、漢方薬を保険適応外にするのに比べたら、医療費

削減にもメリットがあるからねー。

2015年10月19日 月曜日

カテゴリー 院長室

タグ

前を向いて歩こう

いつでもポジティブシンキング!的な精神論ではなく、

単純に姿勢の話です。グビグビックル。古い。


自転車トレでサイクリングロードを走っていると、あ、

まだやってたんかい!意外〜と思ったアナタ、凄いだろ!

…結構ウォーキングをしている方が多いです。良い季候

ですからねー。そのほとんどは高齢の方なんですが、

中には若い方も。そしてさらにその中には、スマホを

見ながら歩いているという強者も。(^ ^;)


これは街中だともっと顕著ですよね。他人にぶつかる危険

があるし、さらにイヤフォンなんかしてると自分自身も

危ないだろうに、という点では歩きタバコよりもタチが

悪い、という社会倫理的な視点よりも僕はやはり肩こりや

頭痛が治りにくい原因の一つだなぁと思ってしまいます。(笑)


人間の頭部は実にボウリング球くらいの重量があり、それを

細い頚部で支えています。背筋をまっすぐにしても背骨が

前後に湾曲しているのはこの重量を緩衝するためでもあり

ます。スマホを見るような前傾姿勢が続けば、重い頭部が

前方に落ちそうになるのを首の後ろや背中の筋肉が必死に

持ち上げようと頑張るわけで、それはもう大変な労働です。

これに仕事でのPC作業が加われば悲鳴を上げて当然です。

さらには首の前の筋肉もやがて縮こまってしまい、どんどん

動きが悪くなります。コワイコワイ。


病院では痛む箇所に注射を打ったり、痛み止めを処方したり

しますが、前傾習慣を変えなければその場しのぎにしかなら

ないのは分かりますよね。さらにスマホ見ながらオヤツに

ポテチ、なんてしていれば低血糖を招いて血管が収縮し血流

障害による痛みが上乗せされます。コワイコワイ。


仕事中でも極力前傾にならない工夫が必要ですし、それ以外の

通勤通学や、ましてやウォーキング中はせめてまっすぐ前を見て

首や背中を労ってあげましょう。今度自転車トレ中にウォーキング

スマホ(?)を見つけたら物申しちゃうぜ!でもオヤジ狩りに

会いそうだから(古い)物申しつつ猛スピードで走り去るぜ!

2015年10月15日 木曜日

カテゴリー 院長室

タグ

「楽」と「楽しい」は別

まあ辞書でも全然違う意味なので、言うまでもないこと

ですが、こと仕事に関しては明確に分けた方が良いと思い

ます。


楽しい、というのは仕事でなくても、とても良いこと

ですね。他人が楽しそうにしているのを見るだけでも

気持ちがよいものです。仕事が楽しいというのは充実して

いる状態でしょう。でも楽しさは相対的なものですから、

その楽しさを得るためにきっと苦労をしたのでしょう。

何もしてないのに無条件に楽しい、というのはまあ

ちょっと精神的にアレかもしれないし。(笑)


楽というのは、「手抜き」みたいなニュアンスで捉えられる

ことがあり、なんかイメージはイマイチ良くないです。

「苦労は買ってでもしろ!」なんて言うのは楽がいけない

ことの裏返しみたいな表現です。


そうすると常に苦労して楽しい職場にしようじゃないか、

との結論になりそうですが、さあ、いかがですか?

日本の社会ではこれは受け入れられ易そうですね。年商

何十億という会社の社長さんも常に企業努力をしてさらに

上を目指して苦労を絶やしません。まあ個人の勝手だし、

それぞれの価値観を優先すればいいんですが、見方によっては

苦労をし続けなければいけないシステムは非効率的だとも

言えると思うんですね。


僕は一宮に帰ってきた当初は修行のためにサービスで

AKA−博田法を行っていて、そのせいもあり1日30人

近くの患者さんに施術をしました。人の身体を触るという

のは思った以上に疲れます。未熟ならなおさら。結果が

出ないのに身体は疲れるし、悔しいし辛いし、楽しくも

なかったです。だからこそ得られたものは大きいし、僕だけ

の感覚なのでとても大切ですが、だからと言ってこの先も

1日が終わって気が抜けたようになる仕事の仕方をしよう

とは思いません。それは何かやり方がマズイせいだと思う

から。


職種によって、立場によって考え方は違って当然ですが、

「苦労に裏打ちされた楽で楽しい仕事のやり方」が

現在の僕の目指すところです。

2015年10月12日 月曜日

カテゴリー 院長室

タグ

症状は末梢に現れる

末梢の反対は中枢。例えば脳梗塞で手足が麻痺した場合、

麻痺という症状は四肢に現れますが、トラブルは中枢である

脳にあります。腰椎椎間板ヘルニアも下肢がしびれたり、

痛んだりしますが、原因は腰です。このように医学的に中枢

というと脳や脊髄のことを指す場面が多いのですが、今回は

そういう解剖学的な話ではありません。


症状は病院に行くきっかけとなる嫌な現象ですから、もちろん

それを取りたいわけですよね。でも何の理由もなくその症状が

出現するわけもないので、本当に治すべきは症状そのもの

ではなく、理由となっている部分です。しかしながら、いつも

理由が明らかになっているわけではないので、とりあえず

楽にする方法が必要になります。これが対症療法です。


対症療法が無駄なわけでは決してありませんが、西洋医学的な

治療の大部分はこの対症療法であることを認識しないと、延々と

薬を飲み続け知らぬ間に肝臓が悲鳴をあげる、なんてことに

なりかねません。以前シリーズで紹介した癌の治療もまさに

そういうことです。また、症状は身体の発するメッセージである

ことも多々あります。それを対症療法で消してしまうことは、

自分自身に「鈍感」になることとも言えます。鈍感になれば

さらに理由は分からなくなってしまいますよね。


なかなか血圧が下がらない、朝起きると頭痛がする、薬を飲む

と食欲が落ちる、これらは全部身体のメッセージです。なのに病院

に行って鈍感になる薬をたんまりもらう。忙しくて来院できないから、

なるべくたくさん欲しい。いや、もうそこに良くならない理由が

ありますよね。(^ ^;)少なからず心当たりのある方は、自分の

身体の信号に「敏感」になって、身体が喜ぶことを選択してみて

下さい。きっとその方が、正解の治療法だと思います。


症状はすべからく原因ではありません。つまり「末梢」の現象

です。そのサインを発する元を探っていくことが治療であるべきだし、

僕らはそこを適切にリードする役目を負っているのだと思って

います。でもそこは共同作業でもあります。患者さんにはどんどん

敏感になってもらって、気付いた身体のサインを是非教えて下さい。

2015年10月8日 木曜日

カテゴリー 院長室

タグ

Mgスプレー仕様変更

ご好評を頂いておりますマグネシウムスプレーですが、

次回入荷分からスプレーノズル部分が変更になります。

寒冷環境でスプレー部分の詰まりが出ることがあるため

です。内容量、成分、価格には変更がありません。


スプレーノズルから滴下タイプになるので、一応名称も

「マグネシウムスプレー」から「超高濃度マグネシウム」

に変わります。まあそうなるわな。(笑)これまでの

スプレー1プッシュ分が滴下だと3滴に相当します。

1日最低3プッシュでしたので、今後は最低9滴は使う

ようにしてください。


でもさ、正直スプレーの方が便利ですよね。(^ ^;)あまり

寒冷環境になければ詰まることもなさそうだし。そんなわけで

仕様変更にはなりますが、今後滴下タイプにはスプレーノズル

もセットで付けることにしました。付け替える手間はあります

が、スプレーと滴下のお好きな方で使用してください。


夏場に比べるとマグネシウムの不足は減るように思われ

がちですが、乳製品を日常的に摂っている方は要注意です。

なるべく診療でも乳製品を控えて天然塩やにがり液を摂る

よう勧めていますが、そこに含まれる塩分が気になる方も

多いようで。実際高血圧と塩分の関連は大してないのでは?

という報告もあるくらいではありますが、本商品はナトリウム

が少ないというのも特徴の一つです。塩分が気になる方

にも向いているでしょう。


筋肉のこわばりや痛み、イライラや動悸、冷えやのぼせ、

疲れやすさなど、マグネシウム不足の症状は多岐にわたり

ます。夏が過ぎればひと安心、ということでもないので

マグネシウム不足には十分ご配慮ください。

2015年10月5日 月曜日

カテゴリー 院長室

タグ