年末のこのタイミングのブログは「仕事納め」とか
「総括と抱負」的内容になるのがまあ平均的で、僕も
平均的感覚は持ち合わせているつもりですけど、そんな
ご託を吹き飛ばす傑作を観てしまったのだから仕方がない。
「クリード」とはロッキー・バルボアの永遠のライバル、
アポロ・クリードのクリード。もうこの時点で「?」の
人もいると思いますが、そう、本作は「ロッキー」なん
ですよ。「ロッキー」シリーズは6作制作されていて、
前作「ロッキー・ザ・ファイナル」で完結しました。
これが素晴らしい作品だったので、今作はスピンオフ、
便乗作品、くらいの感じだったのです。昨今は「私、失敗
しないので!」よりむしろ「私、失敗したくないので!」
という潮流があるのかリメイクや続編が多いですからね。
…いや、ゴメン。最高。タイトルにロッキーの名を使わない
のがまた奥ゆかしい。アポロの息子をロッキーがトレーナー
になって鍛えるだけという単純ストーリーではありますが、
随所にロッキー愛が溢れていて、ロッキーファンは涙腺
決壊間違いなし。しかも驚愕の長回しがあったりと演出の
工夫もしっかりしています。
監督・脚本のライアン・クーグラーさんは弱冠29歳と
いうのも驚愕。全然ロッキー世代じゃないじゃん。なのに
この愛は何よ?!主演のマイケル・B・ジョーダンさんの
演技も肉体も素晴らしい。この2人は他作でもコンビを
組んでいますが、そちらも名作だったりします。
既に超人ではないロッキーと、虎の目をした親友の息子。
ファイナルの先にこんな見事な世代交代が待っていようとは。
今年の映画ランキング1位は「セッション」で決まりだった
のですが、滑り込みで脅かす存在が出てきたなー。ニヤニヤ。
ちなみに2位は「キングスマン」で、3位は「明烏」。(笑)
「ロッキー」シリーズ未見の人には向いていないかも知れ
ませんが、いっそ正月休みにシリーズを観ちゃってください。
傑作が待っています。(^ ^)
というわけで、よいお年を。