院長室

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適度な運動とは

様々なダイエット法が飛び交う中、「運動」だけは誰もが

疑わない健康法として不動の地位を築いています。「最近

太ったんだけど、運動不足だからなー」とか「一念発起

してジムに通い始めました」とかよく耳にします。

 

医療レベルで扱う運動というのは治療や予防に繋がるもの

で、当然その方の病態によって推奨される内容は変わります。

筋力増強のためと言って高齢者に100mダッシュさせる

わけないですよね。(^ ^;)と言うことは、運動はもちろん

良いことなのですが、どんなメニューをやるべきかを決める

のが先です。合わない運動は身体を傷めるだけです。

 

例えばジョギングや水泳は、何となく万人向けのような

イメージがありますが、酸素需要量が増すので、鉄不足が

あって酸素利用が低下している人や、抗酸化力が低い人には

向いていません。良かれと思ってやった運動で疲弊して

しまった経験ありませんか?

 

でも、だからと言って運動をやめてしまうのはもったい

ないので是非、現状に合った運動を探して欲しいのです。

そのためには血液検査が欠かせません。先述の鉄不足や

抗酸化力低下などが推量できるからです。栄養状態を改善

しながら運動すれば害無く進められることでしょう。

 

あと運動は「心地よい」感覚がとても大事です。自身に

ノルマを課して追い込むのも一つの方法ですが、まずは

気持ちの良いレベルから始めるのがコツです。続かなけ

れば無意味ですから。デスクワークで1日中座位が続く

方は、ストレッチをするだけでも立派な運動です。

2016年2月22日 月曜日

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血糖値の変動

糖質制限を率先して広めている著名な方が若くして

心不全で亡くなったために、ここぞとばかりに

糖質制限批判が巻き起こっているようです。それに

対する反論も既にあちこちで見られるので、まあ

僕はいつもの調子で更新します。(笑)

 

糖質制限はあくまで糖質過剰な人への治療法です。

日本人はあまりに無自覚に糖質過剰になっている

ケースが多いので適応者も多いだけです。さらに

糖質過剰ではいわゆる中毒のような状態になるので

一念発起して糖質制限を始めてもなかなか続かない

んですね。

 

なぜそんなに糖質過剰はいけないかと言うと、血糖値

が乱高下するからです。これに尽きます。極論すれば

糖質を食べても血糖値が乱高下しない人であれば、別に

食べたっていいんです。まあそんな人は既にヒトでは

ないかも知れませんが。(^ ^;)

 

血糖値が激しく動くとホルモンの過剰な分泌などが

起こって自律神経失調が起こりますし、アレルギーや

炎症の原因にもなります。高血糖状態が続けばもう

それは糖尿病ですが、イコール癌の増悪因子でもあり

ます。

 

昔の精製されていない炭水化物を使った和食なら

まだしも、現代の精製されまくったコメやパンでは

血糖値の乱高下は免れません。ただ糖質制限をしても

血糖値が乱高下する病態もあるし、急な糖質制限で

糖新生が追いつかず不調になる場合もあります。

 

最近は書籍やネット情報も含めてかなり細かい情報が

入手できます。医療関係者でなくても、一度は糖質に

ついて学ぶべきだと思います。そうすると賛成派 vs

反対派の争いがアホらしく見えますよ。

2016年2月18日 木曜日

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問診票

初診時に記入して頂く問診票。ウチでは体幹調整療法や

鍼治療の時にもお願いしていますが、結構これが重要

なんです。我々からすると少しでも事前情報があった方が

予め方針を想定しやすいですし、患者さんからしても

なかなか口頭で上手く伝えられないことを書けるから

です。

 

逆に言うと問診票の記入が乏しいと、それだけ診察が

スムーズにいかなくなります。記入漏れがあればそれを

改めて尋ねる必要があるし、患者さんも希望を伝えられず

結局満足しないまま帰るハメになるとか。ウチでは

記入漏れのある場合はスタッフに再度尋ねてもらうなど

して対策していますが、貴重なコミュニケーション

ツールでもあるので、是非しっかり書いて頂きたいです。

 

最近では医療機関のみならず、エステサロンなんかでも

問診票が取り入れられていますね。ひょっとしたら

銀行や携帯電話ショップなども導入するかも知れません。

それだけ問診票はサービスを提供する側、受ける側

双方にメリットがあるということです。

 

逆にデメリットはあるか。僕らのような職業では先入観

を構築してしまうことでしょうね。問診票は自由度も高く

とても有用なツールですが、それで診断が決まるわけ

ではありません。それを勘違いすると問診票とパソコン

のモニターしか見ないドクターになっちゃうでしょう。(^ ^;)

 

我々のみならず、見て話す、のが接客の基本ですよね。

それをスムーズにするための潤滑油、みたいなのが問診票

の役割と捉えるといいかも知れません。

2016年2月15日 月曜日

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「オデッセイ」

火星探査中の事故で、一人不毛の惑星に取り残された

宇宙飛行士のサバイバルと救出作戦を描く物語。かなり

前から宣伝されていて、主演マット・デイモン、監督

リドリー・スコット、ということで逆に警戒して

いましたが(笑)、紛う事なき傑作でした。

 

生存確率が極限に低い状況の中で、物語は努めて明るく

進行します。この対比バランスが心地よい。小賢しい

悪役や頭の固い上司など邪魔くさい定番キャラは存在せず

スピーディーに展開しますし、何よりBGMの選曲がイイ。

妙に明るい70年代ディスコソングが随所に挿入されますが

不似合いかと言うと、全然そんなことなくてむしろ歌詞の

マッチングに驚かされます。特に故デヴィッド・ボウイの

「STARMAN」が良い。ちなみに布袋寅泰もカバーして

たりしますが。

 

宇宙ものは小難しい専門用語が出てきたり、現実離れした

トンデモ演出だったり、結構取っつきにくいジャンルでも

あるのですが、全てほどよいバランスで驚くほど間口の広い

作品になっています。僕みたいな天の邪鬼にはその辺りが

ちょっと物足りないのですが(笑)、それでも150分

近い長い上演時間が全く苦にならない。これも一重に

「孤独」「静寂」「恐怖」「死」「未知」という陰の

イメージに「仲間」「生」「歌」「希望」「ユーモア」と

いう陽のイメージをうまく対比させるセンスのなせる業です。

 

主演のマット・デイモンさんはさすがの演技。そろそろ

ジェイソン・ボーンは卒業したらいいのに、と思ったら続編

鋭意制作中ですと。どう頑張ってもイーサン・ハントには

なれないぜ?!艦長役のジェシカ・チャスティンさんとは

なにげにまた宇宙もので共演です。

 

「ゼロ・グラビティ」「インター・ステラー」と来て本作。

ここ最近の宇宙ものはハズレなし。これらを気に入った方は

是非「月に囚われた男」を観て頂きたい。監督さんは

デヴィッド・ボウイの息子だったりします。

 

 

2016年2月11日 木曜日

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溝口先生新著

栄養療法の旗手、溝口徹先生の新著が発売になりました。

 

2週間で体が変わるグルテンフリー健康法

 

グルテンフリーというのはグルテンを含まない食事法の

ことです。グルテンは小麦に含まれるタンパクのことで、

要は、パンとか麺類とか揚げ物を控えましょう、という

食事法です。

 

実はグルテンフリーは既に結構有名で、テニス世界一の

ジョコビッチさんも自身の体験を踏まえた書籍を出して

います。他にも白澤卓二先生が紹介していますし、小麦

抜きは糖質制限にも繋がるので、ケトジェニックやMEC

といった食事法と共通する部分が多く、その関連書籍を

含めれば結構な種類になります。

 

そんなわけで、「溝口先生、いまさらじゃね?」と少し

感じつつ読み進めましたが、なかなかどうして、内容は

流行の腸内環境や副腎疲労まで包括した厚みのあるもの

でした。いつも思うけど、タイトルで損してます。(^ ^;)

 

反面、これまで溝口先生の書籍を読んできた方には繰り返し

になる部分も多いのは確かです。でもそれだけこの分野が

重要かつ広範囲に適応できるものだと言うことでしょう。

特にアレルギーに悩むお子さんをお持ちの親御さんには

是非読んで頂きたいと思います。他の先生の書籍に比べると

少し専門用語が多いので、読破するのには時間がかかるかも

知れませんが、それもまた安易な健康法と区別する溝口先生

の特徴です。あくまでも治療法ですからね。

 

ここまで書くと出版社からマージンをもらってるとか、溝口

先生の愛人だとか(笑)思われそうですが、全くそんなこと

はありませんので、ご安心を。

2016年2月8日 月曜日

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