えっ?「腸ケア」じゃないんかい?!すんません、天の
邪鬼で。なかなかの作品だったもんで。しかも次回の
答え言っちゃってるし。(^ ^;)
ある部屋で暮らす若い母と幼児。とても幸せそうですが、
何か違和感が。実は7年前に誘拐されてそのまま監禁された
少女が犯人に産まされた子供と暮らしているのです。当然
母親は脱出を望んでいますが、子供にとってはこの部屋が
「すべて」なので…というお話。
すわ、凝ったワンシチュエーションスリラーか、と思い
きや意外とあっさり脱出に成功します。実はこの映画は
サスペンス要素はツリで、本題はその後の生活にあるの
です。部屋が「すべて」だった子供の変化、犯罪者の
子供として見る祖父の眼、そして事件後のインタビュー
からあることに気付いてしまう母親。など、異常に濃い
人間模様が展開されます。
爽快感や押し寄せる感動がある作品ではありませんが、
とてもよく練られていて、自分がもしそれぞれの立場
だったらどうか、と深く考えさせられます。登場人物が
少ない分、それぞれの演技が重要になりますが皆さん
とてもお上手。最重要人物の子役が上手すぎてむしろ
リアリティを欠くのが難点と言えば難点ですが、でも
素晴らしい。
マーベルヒーローや人気漫画頼みの昨今、こういった
類のクセのある力作が増えると嬉しいです。