栄養療法や食事療法に興味を持った方ならば必ず
ぶつかるであろう壁、「1日何食がよいのか?」
ある先生は「3食キッチリ」と言い、また別の先生は
「1食が良い」と。はたまた「不食」の人まで本を
出す始末。さて、どうしたもんか?
答を先に言ってしまうと、「人それぞれ」。おーい!
なんじゃそりゃー!という声が聞こえて来そうですが、
別に答を放棄しているわけではなくて、そう考えるのが
ベターだからです。
人は自前でエネルギーを産生できる生物ではないので、
必ず外部からの供給が必要です。それが三大栄養素なのか
プラーナなのかは置いておいて、外部から取り入れる
ならば原料を分解して吸収する作業が必要です。さらに
それを細胞に運搬し利用して初めて活動ができる、
という仕組みになっています。
つまり活動には「原料」「分解吸収」「運搬」「利用」
という要素が必要なわけですね。これにさらにその人の
「需要」が関係します。活動にどれくらいのエネルギーを
要するのか、ということです。これらのパラメータに
よって食事の量と頻度と内容が決定されるわけです。
例えば、「利用」が落ちている人は一度にたくさんの
食事をしても無意味どころか「分解吸収」に負担がかかり
ますから、少量頻回の食事が必要になるでしょうし、
「分解吸収」に問題がある人は「原料」に配慮しなければ
いけません。こういった状態は千差万別なので、「人
それぞれ」が答になるのです。
怖いのは、「○○先生が言っていたから」というだけの理由
で色々な食事制限、あるいは偏った食事をしてしまうこと。
食事こそ、その時の状態に応じて相談しながら決めねば
なりません。本来は医師がその道先案内人になるべきなん
でしょうけど、まだそれは大分先の話でしょうね。
ちなみに僕は、職務形態、血液データ、自身の感覚、など
から勘案して今のところ朝夕の2食が良いようです。