院長室

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正解はないけど方針はある

怖いものから想定し、多いものから疑っていくという

姿勢は「診断」におけるセオリーです。では、「治療」

についてはどうでしょう?

 

ある程度診断が絞れたら、当然どう治すかが次の問題

です。医学書には疾患の詳細な記載があるし、各学会

でも治療法が定められています。けれど実はそれは正解

ではなかったりします。むしろ「こうすれば治癒に至る

可能性が高い」くらいに捉える方が良いでしょう。

 

学会のプロトコルを金科玉条の如く掲げるドクターも

散見されますが、プロトコル自体も見直されたりする

わけで、あまり頼り切らない方が賢明と思います。そう

すると治療について頼りになるものが無くなりそうで

不安ですが、例えばメジャーな高血圧症においても、

必ずしも正解がある訳ではないのが現実なんです。

 

ではどうするか?高血圧症と診断してとりあえず降圧剤

を処方することが正解?原因が分かるまで処方しない

のが正解?処方が患者さんの求めであるならば正解?

…ね?答え出なさそうでしょ?(笑)でも、こういう思考

を放棄することこそが大問題だと思うので、僕の正解は

「考え続ける」ことです。考え続けることで、その人に

合う「方針」は提示できます。

 

僕は論理的思考に拘りますが、それは対象となる人間に

不確定要素が多いからです。同じ事を言われてもその時

の気分次第で嬉しかったり、腹が立ったりしませんか?

しっかりした方針を打ち出すためには、論理的である

ことが必須と考えます。これは自分にも言い聞かせてい

ます。僕の気分次第で治療がコロコロ変わったらたまった

もんじゃないもんねぇ。(^ ^;)

 

2016年7月28日 木曜日

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多いものから順番に

怖いものを否定できたら次に考えるのは、多いもの。つまり

遭遇頻度の高い疾患を疑うというのがセオリーです。TVの

「名医」が聞いたことのない病名を言い当てるのも、それ

までにメジャーな疾患が否定されているから。臆病である

ことの次に重要な資質は堅実であること、かも知れません。

 

ただ、この「多いもの」というのは単に統計的な根拠だけ

ではなく、季節性や人種、その年ならではの傾向も含みます。

例えば、「頭痛がする」のであればこの時期は必ず脱水は

考慮に入れますし、インフルエンザの流行時期ならば当然

インフルエンザ検査が視野に入ります。

 

なんか当たり前のような話ですが、ここで妨げになるのが

「専門性」です。西洋医学がどんどん進歩して各分野で研究

が進み、かなり細かいことまで分かるようになったため、

有益なことが増えたのはもちろんですが、反面その分野の

エキスパートになり過ぎて、視野狭窄に陥ってしまう弊害が

あるのです。

 

僕の例であれば、漢方薬やAKA−博田法と言ったあまり

一般的でない治療法を主に行っているため、つい患者さんの

症状をいきなり「漢方的」「AKA−博田法的」視点で

説明しようとしてしまうのです。なんか難しいこと言ってる

けど実はとても的外れだった、なんてこともあります。(^ ^;)

 

なので、自分への戒めのためにも「○○療法専門クリニック」

という看板はなるべく掲げないようにしています。「専門」

と言えるほど自信がないってものあるけど。(笑)

2016年7月25日 月曜日

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怖いものから順番に

皆さんは美味しいものを最後に残す派?それとも先に食べ

ちゃう派?僕はどちらかと言うと後者ですかね。でも大事

なのは好みで食事を決めないってことですよね。それじゃ、

今日はこの辺で!

 

…なわけなく。僕たち医療者は新患を診るときにある習慣

があります。それは「まず致命的な疾患を想定する」という

こと。例えば「動悸がして息苦しい」という主訴の患者さんが

みえた場合、歩いて受診できているわけですから「うーん、

貧血かな?」と決め打ちしがちなんですが、この主訴で

恐ろしいのは心臓の虚血性病変です。心筋梗塞とか、狭心症

ですね。

 

もしも「軽い貧血かな」程度の感覚で鉄剤だけ処方して帰宅

させたら急変して…なんてことも可能性としてはあるわけです。

ですから頭の中では「もし虚血性心疾患だったらどんな所見

があり得るか」と考えながら質問したり診察したりしている

のです。基本、コワイものを常に念頭に置くという、ある種

臆病であることが医療者としては重要なんですね。

 

特に研修医レベルでは経験も診断スキルもないので、怖い

疾患を除外することに全力を挙げ、もし的外れだったらそれは

それで良しとしよう、が基本姿勢です。毎回こうでは過剰

診療の誹りを受けるわけですが(^ ^;)、ベテランになっても

やはり思考パターンは変わりません。たまにTVで「誰にも

分からなかった診断をズバリ言い当てる名医」的な番組を

やりますが、「誰も分からなかった」という経緯があるから

除外診断ができている、というアドバンテージが既にある

ので、そんなに驚くことでもなかったりします。

 

さて、巷であふれる様々な健康の話題、我々の力不足だから

こその結果とも言えます。「CMでやってる○○を試したけど

ダメなので受診しました。」なんてパターンもあるのですが、

やはり順番としてはプロの診断を受けてから、というのが

間違いがないかと思います。我々の仕事は、薬の処方は従で

あり正確な情報を伝えることが主でありますから。

2016年7月21日 木曜日

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魅惑の白い粉

うん、誤解を招く書き方ですね。(^ ^;)梅雨明けは

したけれど、まだ蒸し暑さは続くようで。そこで

有用なのがミラクル・ホワイト・パウダー、重曹です。

 

キッチンの汚れ落としなど、お掃除グッズとして有名

ですが、これを水に溶かして皮膚に塗ると湿疹に良い

のですよ。あせもにOK、アトピーもOK、虫刺されにも

OKととても重宝します。

 

さらには極めて安価なのでコスパ最高です。常々僕は

原因治療に眼を向けましょう、と啓蒙していますが、

別に対症療法がダメなわけではありません。高価で

時間がかかる根治療法しかなければ、安価で安全な

対症療法は相対的な価値が上がります。重曹はそこを

クリアできるのでオススメなんですね。

 

ウチでもお分けできるよう用意はしていますが、別に

医療用のものと市販品で大差ありませんので、身近で

入手できればそれで問題ありません。20mlくらいの

スプレーボトルに小さじ1杯ほどの重曹を溶かして

持ち歩くといいですよ。僕はさらにハッカを数滴垂ら

して使っています。

 

結構レシピ本(?)も出ていて、美容や掃除についても

まとめられています。溶かして飲むと腸にも良いそう

です。僕はあまり実感できませんでしたけど。自家製

スポーツドリンクを作っている方は混ぜてみてもいい

かもね。

 

 

2016年7月18日 月曜日

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前半戦総括

あ、ドラゴンズの話ね。現在セ界はカープの独走を許し、

神奈川のT先生の高笑いが聞こえて来そうなのですが、

まあまだ折り返しです。

 

一応ドラゴンズは4位ではありますが、2位以下がダンゴ

状態なので、順位はあまり関係ないでしょう。むしろ後半戦

へ良い材料があるかどうか、です。ここまで赤ヘル軍が

好調だと、現実的にはクライマックスシリーズを狙うのが

順当なわけですが、やはりそのためにはベテランと若手の

バランスが重要だと思うわけですよ。

 

その点、ドラゴンズは割と良いと思うのです。森野や荒木、

野本や藤井がしっかり仕事してますからね。捕手の2枚体制

も今のところ良い循環を産んでいるようです。ここに

周平が戻ってきて、福田としのぎを削り、ビシエドが復調し

ナニータが帰って来る、堂上はずっと好調をキープしているし、

大島、平田の定番コンビがもう少し打てば、借金6なんて

すぐ返済だぜ!(若干涙目)

 

問題は投手ですね。ベテランがいない。山井?ダレソレ?

若松や小熊、福あたりはまあ平均点でしょうが、やはり疲れは

否めません。ここに岩瀬や浅尾がいてくれたら随分と落ち着く

んでしょうけどねぇ。バルデス、ジョーダン、そしてセプティモ

と外国人頼み過ぎ状態はやはりよろしくない。

 

そんなわけで、野手は合格。あとは投手がどうなるかでAクラス

入りが左右されると見ています。野村かハマ九あたりが出てきて、

ジョーダンかバルデスを中継ぎで使えるようになると面白いな。

そういや岡崎のO先生も鯉党だったな。優勝したらT先生と

大宴会なんだろうな。(^ ^;)

2016年7月14日 木曜日

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