食事指導をする時の基本方針で「空腹時での糖質摂取NG」があります。
要は食べる順番に留意して欲しい、ということですが、これは決して
糖そのものを嫌っているわけではありません。
不調の原因の多くはインスリンとアドレナリン、コルチゾールの
過剰分泌にあります。これを誘発するのが血糖値の乱高下です。そして
その血糖値の乱高下を招くのが空腹状態での糖摂取なので、指導の
対象になるわけです。
ではその指導対象となるかの判断を何で決めるのかというと、血糖値と
HbA1c…ではなく1,5−AGとかインスリン濃度とかリポ蛋白分画です。
それらを見ることで血糖乱高下が起きているかどうかを推理しています。
指導の内容としては野菜や前菜、メインのおかずを食べて最後に糖質を、
となるわけですが、意外と多く質問されるのが野菜を食べてすぐに米を
食べるのもNGですか?といったもの。
うん、まあアウトなんですが(^ ^;)、それは「多分」です。何せ、
上記の検査はあくまで推理しているだけで実際の血糖変化を見ている
わけではないからです。一番確率の高い方法が糖質を最後に回すこと、
というだけで、もしかしたらサラダを食べてすぐにうどんを食べても
血糖が変動しない人もいるかも知れません。
そういう弱みを解消できるのが持続血糖検査です。(詳細はコチラ)
食事記録をしながらこの検査をすれば、どういう食べ方がOKかNGか
を判断することができます。完全に個人にカスタマイズした食事法が
決められるという点で他に類を見ない検査だと思います。あとは睡眠中
の血糖変化が分かるのもこの検査の特徴ですので、不眠や疲労の原因
究明の助けにもなります。目的がはっきりしていれば何度もやる必要は
ないと思いますので、食事方法に迷いがある場合なんかは一度チャレンジ
してみるのもよいでしょう。