筋肉質なからだは男女問わず憧れの的になりますし、栄養療法的
にも筋肉は非常に重要な役割を果たす臓器です。できれば増やし
たいものではありますが…。
筋肉は運動に関わるだけでなく、エネルギーを作る工場のような
ものなので、筋肉量が減ると疲れや冷えの原因になり得ます。また
血糖の調整にも関与するため、糖代謝異常がある場合にはよく
「運動して筋肉をつけなさい」と指導されたりします。
そしてジムに通ったりプロテインを摂ったり、と筋肉をつけるべく
プログラムを組むわけですが、実情はそう容易くはありません。
筋肉の材料はもちろんタンパク質ですので、ピロリ菌や腸内環境を
含め、タンパク代謝に問題があれば筋肉量はなかなか増えません。
また、エネルギー代謝が悪ければ、タンパク質はアミノ酸から糖に
変換されるので、これまた筋肉量は増えにくいです。
つまり筋肉を増やすためには、その前提となる環境をまず整備する
ことがとても重要なのです。結局、この場合も腸内環境を整え、
血糖値の乱高下を起こさないようにすることに帰着します。同時に、
裏を返せば、筋肉を減らすような痩せ方は危険だということにも
なりますね。
ファスティングしていても筋肉質の方や、筋骨隆々でも花粉症の方、
などもちろん人間イロイロではありますが、少なくとも栄養療法で
筋肉量を問題にする場合は、腸内環境と糖代謝の整備が先だと思い
ます。