しばしば「原因不明のめまい」とか「腰痛の8割は原因不明」とか
原因不明という単語はものすごくネガティブなイメージがあります
よね。でも見方を変えると、原因さえ分かれば治るかも、と解釈
することもできます。
そう考えると、原因不明が即ち難治性とは捉えられなくなりますね。
難治性というのは、原因が分かっていても対抗する手段が無かったり
良くなってもすぐに戻ってしまったり、と治療に抵抗性があること
ですから原因不明とは別問題です。何となく混同しがちですが。
例えば甘いものを食べるとアレルギー症状が悪化して体重も減らない、
なんていう場合は原因は明らかだけど難治性ですよね。(^ ^;)
逆にレントゲンで異常はないけど頚が痛い、という場合にしっかり
検査したらひどい鉄欠乏が原因だった、なんてことはよくあります。
原因不明と言われた人に「それは希望が持てますね!」なんてことは
倫理的に言えませんが、それは難治性と言われたわけではないよ、
とは伝えてあげたいです。また難治性と言われた人でも、難治性に
なっている原因は何なのか、それが明らかになれば脱することが
できるかも、とも伝えたいです。
治療法はすべからく手段である、としばしばここにも書いていますが
原因がよく分からないうちに、あるいは原因を探ることをしないで
治療法ばかりが一人歩きするのは却って難治化を産んでいるよう
にも思えます。