暑くなって脱水が危ぶまれるようになると、しきりにこまめな
水分補給の重要性が叫ばれますが、その前にしっかりタンパク質
を摂っておくことが重要です。
これを読まれている方の中にはまさかスポーツ飲料ガブ飲みする
人はいないでしょうが(^ ^;)、脱水予防、あるいは補正に大切
なのは体内に水分を保持することです。それができなければ
すぐに尿で抜けていくか、単にむくむだけ、となってしまいます。
その保持力を規定するのがタンパク質です。ですからしつこく
タンパク質摂取を言うわけですが、肉魚卵大豆などのタンパク質
はそのままでは体内に入りません。胃酸や消化酵素の働きで
アミノ酸レベルまで分解されて腸から吸収されます。そして
肝臓で必要なタンパク質に再合成されて利用されます。
消化酵素もタンパク質なので、タンパク質不足傾向の人は
そもそもタンパク質の分解が苦手、というジレンマがあります。
せっせとタンパク質摂取を増やしても腹が張ったり、便やガス
が臭くなったりするのは吸収されていない証拠です。徐々に
増やさないといけません。また肝臓での再合成にはビタミンB群
が必須です。これも不足している人が多いですよね。
このようにタンパク質不足は一朝一夕では改善されないことが
想定されるので、早いうちから持続して改善に取り組むべき
なんですね。というか栄養療法の大きな柱の一つがタンパク質
代謝の改善です。
既に暑くなってきており、あんまり悠長な事は言っていられ
ないので、上記の理由で消化酵素剤+アミノ酸剤+ビタミンB群
の組合せを使うことが多いです。