よく言われることですが、子供は成人の縮小版ではありません。
確かに薬の用量は体重ごとに厳密に調整されるべきものですが、
こと栄養に至っては、子供だから少量で、というのは間違いです。
子供と大人の最大の相違点は「成長」です。成人でも日々新陳
代謝によって細胞は入れ替わっていますが、子供は入れ替わる
だけでは足りなくて、さらに大きくなっていかなければいけ
ません。つまり大人よりもむしろ大量の栄養が必要だと言う
ことです。
ここで重要になる栄養がタンパク質です。子供の背が伸びる
のは骨や筋肉が増大するからですが、これらの原料はタンパク質
です。タンパク質=肉、魚、卵、大豆は是非とも増やしたい食材
です。しかしながらタンパク質は分解されてアミノ酸レベル
にならないと吸収されません。分解には消化酵素が必要ですから
口腔内環境や腸内環境が影響するのは言うまでもありません。
またアミノ酸がタンパク質に再合成される際にはビタミンB群や
亜鉛が必要なのでタンパク質と同時にビタミンやミネラルも
当然重要です。これらを豊富に取り入れたいのに、糖質で
お腹を満たしていれば、「満腹なのに栄養失調」状態になり
ますし、糖質はビタミンB群を消費するので追加の悪影響も
出ます。
巷間、子供達の発達障害や適応障害が取り沙汰されますが、
それは成長に必要な栄養が足りていないせいかも知れません。
子供の元気の秘訣は、成長に必要な栄養で満たしてあげること
だと思います。