栄養療法ではサプリメントを多用しますが、あくまで
医療用のものに限ります。市販されているものは使い
ません。基本的に自分で使った経験のあるものでないと
不安、というのもありますが治療レベルの効能を保証
できる必要があるからです。
サプリメントは食品のカテゴリーなので食品衛生法で
管理されますが、これには原材料の表示義務はあっても
内容量の表示義務はありません。つまり商品に記載され
ている栄養素の量は製造時のものでしかないわけです。
これでは治療にあたって少し信頼に欠けます。医療用の
ものは厳しい基準をクリアして薬剤と同じ品質を保って
いるので表示と内容量に差はありません。我々としても
こちらの方が安心して勧められます。
さて、しかしながらサプリは保険適応外なので当然高価
に感じます。サプリは食事の補助なので食事で充分治療に
なり得る場合は不要です。食事だけでは効率が悪い場合に
適応になります。ただ闇雲に不足栄養素を全て摂れば
いいわけではありません。病態に合わせて優先順位の
高いものから始めるべきです。あとは食事を変えようと
すると意外と食費が高騰するので(^ ^;)、最初から
サプリ摂取した方が安上がりの場合もあったりします。
そして忘れてはいけないのが、サプリは足し算の治療で
あるということ。過剰なものがあれば引き算をする必要
があります。そしてむしろその方が重要です。サプリメント
は使用目的、使用順序を常に考慮することが大切です。