院長室

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「リンカーン弁護士」

最近また映画批評ブログ化しておりますが、今回も面白い

作品だったので気にせず紹介。(笑)

 

題名のリンカーンは大統領でなく、車種のリンカーンです。

リンカーンの後部座席を事務所代わりに活動するちょいわる

弁護士のお話。マイクル・コナリーというクライムサスペンス

を得意とする作家の作品が原作なだけあって、お話はすこぶる

面白い。主人公もちょいわるとは言っても、自分なりの正義

で戦う芯の通ったキャラクターです。

 

この主人公をマシュー・マコノヒーさんが好演しています。

僕はあまり印象にない俳優さんですが、もうめちゃカッコ

よかった。内容は法廷サスペンスですので、登場人物の名前を

覚えられないと置いてけぼりになる恐れはありますが、その

あたりの配慮もまずまずあって、意外と万人受けしそうな

作品です。マシューさん以外の俳優陣はマリサ・トメイさん

くらいしか有名な人はいませんでしたが、個性的でとても

良かった。派手アクションは皆無ですが、シナリオの良さ、

演技の良さで全く飽きさせません。ラストも含めて正統派な

質の高い映画と言えるでしょう。

 

原作はシリーズ化されているみたいなので、続編もできそうです。

これは続編が観たい…!

「ダークナイト ライジング」前の肩慣らしにどうぞ。(笑)

2012年7月19日 木曜日

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「崖っぷちの男」

男は自ら高層ビルの窓の外に立つ。自殺願望?それとも?

その真意は一体何なのか…

というサスペンス映画です。一つのシーンで物語が進行して

いくシチュエーション・ミステリーという括りには、予算の

制限のせいでセンスでカバーする努力が必要になるため、意外

と傑作が多いんですね。「ソウ」や「フォーンブース」がよい

例です。

 

今作もそんなにおいを感じたので、あまり情報を入れずに

観に行きましたが、ちょっと期待外れだったかな。わざわざ

高層ビルの外に立つ意味は、何らかの復讐であることは物語の

序盤に明かされるのですが、その綿密であるはずの復讐計画

がどれもなんか行き当たりばったりで、どうもアホっぽく

見えてしまいました。(^ ^;)

主演のサム・ワーシントン氏も引っ張りだこなのがうなずける

オトコマエなんですけど、いまいち悲壮感がなくてこの復讐劇

にはマッチしてない感がありあまり入り込めず。

 

とは言え、ご都合主義のオンパレードを感じさせないスピード感

は見物です。ラストで明らかになる、あるおじさんの正体には

驚きましたが、心温まるニクイ演出でした。

うん、そう考えると意外とオススメかも。

きっと僕が高所恐怖症で鑑賞中結構ビビってたから辛口なのね。(笑)

2012年7月12日 木曜日

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「臨場 劇場版」

テレビドラマでちょっとヒットすると忘れられないうちにと

最終回でいきなり「映画化決定!」みたいな余韻をぶち壊す

マネをし、公開後見事にズッコケるという悪習がのさばる

邦画界ですが、この「臨場」は違いました。

 

内野聖陽のハマリ役となった検死官が主人公のサスペンスもの

ですが、テレビシリーズの時から一貫して重厚なストーリー

と明確なテーマに重きを置いていた作品で、しかも俳優陣が

上手だったので、毎週楽しみにしていました。

派手なアクションやドンデン返しといった飛び道具のない作品

で、果たしてどう劇場版を仕上げるのか、興味半分不安半分で

したが、見事に「臨場」らしい具合にできあがっておりました。

 

劇場版は外伝的な扱いになることが多いですが、本作はしっかり

本編としてストーリーが進行するので、テレビシリーズからの

ファンは必見と言えます。反面、セカンドシーズンまで作成された

人気作ゆえ、一見さんは多少厳しいかも知れません。もちろん

ミステリとして楽しむ分には特に問題はありませんが、人間関係

や劇中必ず出る決め台詞(笑)はファンだからこそ受け入れられる

というものです。

 

今回のテーマは刑法第39条、心神耗弱者の犯罪は無罪にする、

というとても2時間で解決できないような重い問題です。実際、

うまいこと逃げてしまった感があり、その部分は消化不良でした

し、演出的にベタな部分もあり、決して満点な作品ではないですが

レギュラー陣に加え、長塚京三、若村麻由美、平田満、といった

名優が迫真の演技を見せてくれます。大がかりなロケをすること

が映画化だと思っている邦画界にとっては意味のある作品です。

 

そうそう、エンドロールの後にワンシーンありますので、観に

行かれる方は、どうぞ劇場が明るくなるまでお席でお待ちください

ませ。(笑)

あと作品の性質上、一部グロいシーンがありますのでご注意を。

2012年7月5日 木曜日

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「キラーエリート」

いまやアクション俳優としての地位を完全に確立した

ジェイソン・ステイサム主演のアクション映画です。

足を洗いたい殺し屋が仲間のために最後の仕事に挑む、

という何ともベタいお話ですが、共演がロバート・デ・ニーロ

とクライヴ・オーウェンというゴージャスさにつられて

観てしまいました。(笑)

 

はっきり言ってアクションに特筆すべき所はありません。

アクション俳優の運命というか、特にステイサムさん出演の

映画は彼の役柄にあまり差がないのでどれも同じに見えてしまう

のが悲しいところ。だいたいいつも酒飲んで暴言吐いてるけど

性根はいいやつで滅法強い、みたいな。(笑)

それでも元プロアスリートだけあって、動きは素晴らしいんです。

ジャッキー・チェンとアーノルド・シュワルツェエネッガーが

世界を席巻した(と僕は思っている)時代から約30年、

現在は東のドニー・イェン、西のステイサムと言っても過言

ではないでしょう。多分これからも彼の映画は観ちゃうんだろうな。

ネタがつきたらシュワちゃんみたいにサイボーグになるしかない

かも?(^ ^;)

 

にしても今回脇役のデ・ニーロがカッコよかった。最後においしい

所を持ってちゃうあたり、脚本家の配慮もあったかのようですが、

カッコいいデ・ニーロを見れただけでも満足でした。改めて感心

しましたよ。

 

さて、今日はサッカーワールドカップ予選のヨルダン戦ですね。

サッカーは詳しくないですが、ドニー師に激似の長谷部選手を

応援しています。

出るか?!怒りの鉄拳!(いやそれ、ハンド ^▽^;)

2012年6月8日 金曜日

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「ポテチ」

伊坂幸太郎原作×中村義洋監督×濱田岳主演というテッパン映画。

テッパンすぎてどうしても期待値が高くなりますが、それに

見事に応えてくれました。

 

もともと仙台を中心にした物語が多い伊坂作品ですが、震災後の

復興の一環として今作を作ったそうです。なんと撮影期間は

8日間で、監督も結構重要な役で出演しちゃってます。特筆

すべきはその上映時間。68分という短い尺なんですね。原作は

短編集の中の一編なので、至極妥当な仕様。無理矢理長編仕立て

にして冗長になる作品が多い中、これは英断でした。

 

短くても伏線の張り方、回収の仕方はオミゴトで主演の浜田くん

のみならずヒロインの木村文乃さんもとても良かった。伊坂作品は

少しでも内容に触れるとネタバレになる恐れがあるので、あまり

言えませんが、ある場面で主人公が号泣する理由がラストの一連の

シークエンスで明らかになる時、「ああ、そういうことだったのか。」

と大きな感動を覚えます。

 

なんとこの映画、短い尺のせいか1300円で観れちゃったりします。

作品のデキと尺は比例しないどころか反比例すると思っている僕に

とっては全く解せませんが、だからと言って「良かったぜ!」と

2000円叩きつける豪気さも持ち合わせていないので、素直に

得させて頂きました(笑)

悪趣味なヴァンパイア映画を観るくらいなら断然コッチ!(^皿^)

2012年5月28日 月曜日

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