院長室

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「ワンピース film Z」

やられた…!ドンとやられたよ…!

 

今や国民的人気漫画にまでなった「ワンピース」の劇場版です。2日間での

収入記録を更新して話題沸騰中ですね。前作「strong world」でも話題になった

オマケコミックが今回も無料配布されます!っていうかコレ欲しさに映画館に

行く人がほとんどではなかろうかと思います。僕もその一人なワケですが。

 

で、このオマケコミック、前回は「第0巻」と銘打って過去のストーリーに

触れていましたが、今回はなんと「第千巻」と来ました。当然はるか未来の世界が

描かれるものと想像してワクワクしていましたが、内容はもう全部映画の設定画

だけ。マジ?工藤静香プレゼンツの衣装?どーでもいいわっ!

 

これで本編が大変魅力的であったなら設定画集の価値も上がりますが、本編が

結構ひどいと来たもんだ。敵役のゼットはまあいいキャラでしたが、もうそこら

じゅうツッコミどころ満載で完全に前作の方が面白かったです。原作者の尾田さん

が原案とはちょっと考えにくいデキです。オープニングだけは「Cowboy Bebop」

みたいでカッコよかったけどね。

 

普段ハズレ映画は紹介しないんですが、僕みたいなカワイソーなおじさん(笑)が

量産されるのを防ぐためにレビューしやした。

2012年12月20日 木曜日

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いまさら鑑賞記

観そびれた or 劇場に行くほどではなかった or マニアックすぎてすぐ上映

期間が終了してしまった(笑)映画をDVD鑑賞してレビューする人気企画

(ウソつけ)「いまさら鑑賞記」、ひさびさの登場です。そもそもレビュー

するに値しない作品は紹介しないので、作品が溜まるまで時間がかかるん

ですよ。しかも最近結構ハズレ引いてたもんで。(^ ^;)

ではさっそく。

 

・「アーサー・クリスマスの大冒険」

個人的にはクリスマスに何の価値も感じていないのですが、この映画は面白い。

ピクサーでもディズニーでもないCGアニメなので、あまり宣伝もされませんでしたが、

完成度高し。ハイテクを駆使してプレゼントを配る現代のサンタ一族がミスに

よって一人だけプレゼントを配り忘れ、それを落ちこぼれが昔ながらのそりで

届けるというストーリー。王道で分かりやすいですが、随所に新鮮な演出が

あって楽しい。しっかり感動もさせてくれる充実した1本です。

 

・「サラの鍵」

サラという名の60年前の少女の足跡を探る中で自分の価値観を再確認していく

というお話。第2次世界大戦のユダヤ人虐殺事件が背景にあるので重いですが、

演出がミステリータッチで上手く、最終的に現代の主人公がしっかりまとめてくれる

ので後味は良いです。派手ではないですが、静かな感動を与えるオトナの映画です。

ん?コドモな僕には向いてないか。

 

・「灼熱の魂」

突然死した母の遺言から明らかにされていくとんでもない事実に翻弄される姉弟のお話。

中東が舞台で俳優さん達の顔が同じに見える(^ ^;)し、過去と現在のシーンが行ったり

来たりするので、最初はかなり戸惑いますが話はすこぶる面白いです。とても面白い

ですが気を抜いてるとラストは衝撃が強すぎて、パク・チャヌク監督の連作のような

後味の悪さを味わうことになります。ので、あまり広くオススメはできない作品。

でも面白い。

 

・「パーフェクト・センス」

原因不明の感染症が蔓延する一種のパニック映画。秀逸なのはその設定で、感染する

と感情の暴発と共に一つずつ感覚を失っていく、というもの。まあ現実味はないの

ですが、この感覚を失うということがとてもリアルに描かれていて、一組のカップル

がメインのラブ・ストーリーの仮面をかぶったホラー映画と言えるかも知れません。

センスある作品ですが、2回は観たくないです。(^ ^;)

 

・「海洋天堂」

あのジェット・リーがアクションなしで主演するシリアス映画。しかも妻に先立たれ

自閉症の息子を持ち、自身も余命数ヶ月という激重な設定です。内容よりもジェット・リー

の演技力が心配だったのですが、意外とまたこれが良かった。ああそうか、英語じゃない

からね。(笑)

正直もう少し掘り下げて欲しいテーマであったので、感動路線だけで行くのはもったい

ない感じがしてしまいましたが、ジェット・リーの意外な一面が見られるので価値が

ありますよ。

 

・「アリス・クリードの失踪」

いわゆるワンシチュエーションスリラー系の作品。誘拐されたアリスと2人の誘拐犯。

ひたすらこの3人の間の心理戦が描かれます。まあ意気込みは買いますが、この分野は

結構傑作が多いので目新しさはないです。よっぽどのことをしないと逆に面白さが半減

してしまう難しさがあります。中盤の誘拐犯2人の関係暴露にはビックリしましたが。

この分野が好きでたまらない人向けです。そんな人いるのか?(笑)

 

とりあえず上からオススメ順です。天の邪鬼な人は下から観て下さい。(^皿^)

 

 

 

2012年12月10日 月曜日

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「アルゴ」

30年くらい前に実際に起きたイランでのアメリカ大使館占拠人質事件

を元にしたサスペンス映画です。極秘事項であったのをクリントン大統領

時代に解禁して周知の事件となったそうです。

占拠された大使館からなんとか逃げ出してカナダ大使館にかくまわれた6人

を救い出すというストーリーなんですが、その方法がまたなんとも凄い。

架空の「アルゴ」というSF映画をでっち上げて、その制作スタッフと偽って

6人をイランから脱出させるというもの。これが実際に実行されるところが

またアメリカという国なんでしょうな。

 

主演、監督は今作で監督3作目となるベン・アフレック。前作「タウン」

でも割といい演出をしていたのですが、どうも真面目すぎるというか

誠実さがあだとなっているというか、素材はかなりいいのに突き抜けた

面白さがない。今回、ニセのSF映画作成ということで、ハリウッドの裏話的

な要素もあって、ブラックで皮肉が効いたシーンが多いのですが、そこでも

どうも悪者になりきれない感があって、剣道で言うところの「浅い!」

みたいな判定になってしまいます。(わかりにくい? ^ ^;)

 

とは言え、映画としては十分に合格点です。30年前を再現するために様々

な工夫がされており、本当に違和感なく当時の雰囲気になれますし、事件

そのものの描写もとてもスリリングで良い。エンドロールで当時の本人の

パスポート写真が紹介されますが、俳優陣達のそっくりぶりが笑えます。(笑)

ベン・アフレックはイイ男過ぎて、30年前の人物にはあまり見えず、ここでも

浮いてしまっている感じがして損してます。

監督でも十分な力量を見せつけるベンさん、題材も演出もウマイんで器用貧乏

が心配されますが、次回作も期待大です。(^ ^)

2012年11月22日 木曜日

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「エクペンダブルズ2」

撮影中に死亡事故が起きたせいで公開が危ぶまれたんですが、超期待して

いたのでホッとしました。基本続編モノはあまり好きでない僕ですが、

前作がアクション映画の機微を知り尽くした傑作だったので迷うこと

なく鑑賞です。

 

この作品の魅力は何と言っても、とんでもない顔ぶれのキャストです。

これまでのアクション映画史に燦然と輝く英雄ばかり。バラせば50本は

映画が作れそうな勢い。(笑)

前作ではワンシーンのみの出演だったシュワちゃんやブルース・ウィリス

も今回はバッチリ活躍しますし、前作から引き続きドルフ・ラングレン、

ランディ・クートゥア、テリー・クルーズ、今をときめくジェイソン・ステイサム、

ジェット・リー…と名前を聞くだけで目眩がしそう。さらに今回の敵役は

ジャン=クロード・ヴァン・ダム!もう鼻血でるわ。

残念ながらミッキー・ロークは今回出ていませんが、チャック・ノリス

という伝説のスターが参戦。ブルース・リーとの死闘を演じた彼ももう

72歳ですって。とても見えませんが。

 

そして彼らを率いるのが我らがスタローン師。もうね、完璧。かっこよすぎ。

彼ももう66歳(!)です。さすがに全力疾走する姿は、年齢を感じますが

前腕の筋肉なんて僕の3倍くらいありそう。

今作では彼は原案にとどまり、監督はしていないせいか前作に比べて若干陳腐

になった印象はありますが、いいんです。なんせこの映画は男祭りですから。

スタローンとシュワちゃんとウィリスが3人並んでマシンガンぶっ放すシーン

なんかは本気で泣きそうになりました。(^ ^)

 

シュワちゃんに「I’ll be back.」と言わせたりスタローンに「ボクシング習えよ」

とか言ってみたりとおふざけシーンも散見されますが、アクションの質は

世界最高峰でしょう。ストーリーは前作同様…特にありません。(笑)

CGを使わない昔ながらのアクション映画ファンは間違いなく必見です。天晴れ。

劇場には結構なお年寄りも来ていて、刺激が強すぎて心臓大丈夫か?と思い

ましたが、上映後元気になっちゃって階段を駆け下りてました。

あ、トイレか。(笑)

2012年10月22日 月曜日

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「鍵泥棒のメソッド」

西川美和監督と並ぶ僕にとっての10割バッター、内田けんじ監督の

最新作です。彼もまた寡作で今作でまだ監督3作目なんですが、彼の

作品の特徴は何と言っても練り込まれた脚本の妙です。上質の推理小説

のトリッキーさと随所にちりばめられたユーモアで、まだ2作ですが

すっかりファンになりました。

 

今回は人生設計もいい加減なだらしない男と、何事も計画的にきっちり

こなす男がひょんなことから入れ替わってしまうという物語。これまでの

トリッキーさはなりを潜め、どちらかというと人物描写に重きを置いた

作品になっています。題名の「メソッド」というのも、メソッド演技の

ことで、これは役柄に深く入り込んで自然な演技をすることらしいです。

強制的にでも自分の人生とは別の人生を味わうことで、これまでと違った

自分を見つける、というあたりが主題なんでしょう。それを引き立たせる

ために得意のトリッキーさをあえて抑えたと見るべきでしょうな。

とは言え伏線の張り方と回収の仕方は絶妙かつ爽快で、相変わらず完成度は

高いです。堺雅人と香川照之という日本を代表する名優というか怪優(^ ^;)

の演技もとても素晴らしく、やや長い尺ですが、まったく飽きさせません。

 

前作「アフタースクール」の方が総合店点は高いですが、良い作品です。

惜しむらくは、「夢売るふたり」というとんでもない映画と同時期に公開

されたことでしょうか。人物描写の勝負では西川監督に勝てっこないです

からねぇ。ただ、内田監督らしく最後はすっきり爽やかな気分になれるので、

気分良く映画館から出たければ「鍵泥棒のメソッド」、重い気分になっても

いいなら「夢売るふたり」ってとこでしょうか。(笑)

2012年9月27日 木曜日

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