院長室

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「オール・ユー・ニード・イズ・キル」

最近、吹っ切れたようにアクション映画に出まくっている我らが

トム・クルーズさん。スパイアクション<SFアクションと思いきや

来年には「M:I:5」が控えている模様。衰える前に続編やっとく!?

的な感じだろうか。(笑)ファンには堪りませんが。

 

で、今回はSFパート(?)な訳ですが、この作品実は原作が日本の

ライトノベルだそうです。でもキモの設定だけ受け継いで、その他は

盛大に改編されているらしいので、あまり前面に押し出していないとか

何とか。原題も「Edge of Tomorrow」に変わっています。

 

さてそのキモですが、絶命する度に記憶を維持したまま1日前に戻る

というもの。これがエイリアンとの戦闘中で人類の存亡をかけた日、

という設定なのでアツイわけです。劇中でも「リセット」と言っている

ように、完全にノリはアクションゲームです。何度も挑戦するうちに

強敵も倒せるようになるという。スーパーマリオに熱中した世代なら

間違いなくワクワクするでしょうね。これにエイリアンやらパワード

スーツやらが絡むのでオトコノコ必見と言えましょう。

 

上手いのはここに「孤独」を盛り込んだ点でしょうか。記憶を維持して

いるのは自分だけなので、何百回と死ぬうちに自分は周囲に愛着が湧く

けれど、周囲には理解されない。さもすると薄っぺらくなりそうな展開

に、この辺りが作品に厚みを与えています。後半の展開は強引な感が

否めませんが、そこはトム・クルーズ力で押し切るという定番(?)で。

まあそれがスターなんでしょうけどもね。しかしやはりトム様出ずっぱり

のトム様映画ですので、そこだけはご了承を。(笑)これも定番か。

 

難点はクライマックスが夜&屋内なので暗すぎて細部がよく分からない

ところ。「パシフィック・リム」でもそうでしたが、明るい設定にすると

CGのアラが目立つんでしょうかね。(笑)まあでも難点はそれくらいで

タイム・リープものの中ではかなり面白いです。

 

衰え知らずといえば、スタローン師の「エクスペンダブル3」!いつもの

ジェイソン・ステイサム、ジェット・リーに加え今回はアントニオ・

バンデラス!、ウェズリー・スナイプス!、メル・ギブソン!さすが

分かってらっしゃる。今から11月の公開が楽しみでなりませぬ。(^ ^)

2014年7月10日 木曜日

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「超高速!参勤交代」

サッカーW杯、日本は残念でしたねー。むしろ、本能寺の変の真相に

近づくかも知れない資料の発見やランボー最新作の製作決定のニュース

の方がトキメいてしまう非国民な僕は、やはりこのタイミングでも

映画レビューを記事にしてしまいます。スミマセン。(^ ^;)

 

さて、タイトルはふざけてますが、この映画かなり完成度高しです。

2年に1回江戸に参らなければいけない参勤交代という政策は、地方の

貧乏藩にとっては財政を圧迫するものでした。しかしながら、それにより

戦国の世に逆戻りするのを防いだという作用もあるので、これはこれで

意味のあるものでした。…ま、この映画の前知識として知っておくのは

これくらいでしょう。歴史を題材にした映画はとかく敬遠されがちですが、

今作は幅広い層に向けて作られたところが特徴と言えます。

 

そんな参勤交代を終えたばかりの東北のある貧乏藩になんとまたすぐに

参勤交代せよ!との沙汰が。しかも5日以内に!できなければお家取り

つぶしもある!そんな幕開けから江戸に至るまでのドタバタ劇を描いた

とっても楽しい映画です。コメディ要素だけでなく、迫力のある殺陣や

ちょっぴりロマンス、歴史うんちくなんかもあり、様々な娯楽要素を

ひとつにパッケージングした手腕はお見事。

 

主演の殿様役に佐々木蔵之介、家老に今泉…じゃなくて西村雅彦、敵役の

悪徳老中に陣内孝則などなどこってりの配役で、しかも皆キャラが立って

いて飽きさせない。深キョンみたいな女郎いねーよ!とか伊原剛志無敵すぎ!

とか将軍様そんなにフランクでいーの?などツッコミ所は満載ですが、

それも含めて楽しいと言える映画です。(笑)

 

そして、中央の政策に負けない東北の貧乏藩、という設定はやはり原発政策

での図式を想起させます。多分これが裏テーマなんだろな。竹取物語なんか

も当時の政策への不満を巧妙に練り込んだ作品だったみたいですから、この

ように娯楽作品にアンチテーゼを盛り込む手法というのは庶民に残された

大事な発散方法なのかも知れません。中央からすると、敢えてそれを看過する

ことで民衆のガス抜きをしているという見方もできますが…。

 

まあ、そんなひねくれた見方をせず単純に楽しむのが最良かな?(^ ^)

2014年6月26日 木曜日

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「グランド・ブタペスト・ホテル」

奇才ウェス・アンダーソン監督の最新作。でも今ひとつマイナーなので

あまり話題にはなっていませんね。(^ ^;)作風はティム・バートン監督

に似ていて作品のラインナップも意外と共通項があったり。毒気はよっぽど

ティム・バートン監督作品の方が多いですが。

 

作品はマトリョーシカの様に入れ子構造になっており、現代に残る「グランド・

ブタペスト・ホテル」という著作の作者が執筆当時に出会ったモデルの人物が

過ごした若き日を描く、という何かもう聞くだけで観たくなくなりそうな

内容。(笑)それでも各時代に合わせて画面比を変えたり、色調を変えたりと

工夫しているので思ったほど妨げになりません。

 

監督自身がオタクで、あえて分かりにくい構造になっている上、映像の情報量が

ハンパないので万人向けとは言い難いですが、毒を含みながらもコミカルな

タッチで描く作風は個人的には大好きです。主演のレイフ・ファインズさんは

初めて観ましたがかなりハマってました。他にもジュード・ロウ、エイドリアン・

ブロディ、エドワード・ノートン、ビル・マーレイなど錚々たる顔ぶれ。大好き

なウィレム・デフォーさんが大活躍で、それだけでも満足。(^ ^)

 

テーマは反戦で、堅苦しいイメージがありますがそんな知識が無くても、各俳優

さんのコミカルな演技合戦を観るだけで楽しいです。日本でのキャッチコピーは

ミステリーを臭わせていますが、そうでもしないと興味を持ってもらえないという

苦肉の策ですかね。(^ ^;)

 

そしてこっそりニコラス・ケイジ主演の「トカレフ」も観ましたが、こちらは

なんとも香ばしいと言うか、名優なのに「?」な作品に好んで出る彼らしい

作品でした。いい加減ベジータ頭を何とかして欲しい。

2014年6月19日 木曜日

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「WOOD JOB!」&「青天の霹靂」

前フリ通り(?)観てきました、「WOOD JOB!」。そして洋ちゃんファンは

外せない「青天の霹靂」。安定した作品を作り続けるいわば“アベレージヒッター”

の矢口史靖監督と、原作・脚本・出演&初監督“未知数の外国人助っ人”(笑)

劇団ひとりとの対決です。

 

まずは「WOOD JOB!」から。林業という何となく日本伝統の職業っぽいけど

よく知らない業界を題材にした、「ハッピーフライト」に続くお仕事ムービー。

いや、もうさすがね。マニアックなあるあるネタをこれでもかと盛り込んで興味を

引かせながら、でも手放しで賞賛するわけではない、という距離を置いた制作姿勢

に好感が持てます。「ハッピーフライト」と同じ物語構成ではありますが、ネタが

変わるだけでこうも新鮮になるとは驚き。個人的には「ハッピーフライト」以上

の完成度と思います。

 

ダメな青年主人公を染谷将太が、それを世話するワイルドな林業マンを伊藤英明

が好演しています。周りを固める俳優陣も皆上手で特にマキタスポーツがハマり

まくってて笑えました。女優陣が美人さん揃いで現実味に欠ける所はマイナス

ですが、それでも素晴らしい完成度です。2番煎じになるどころか、さらに深化

させる力量に感服しました。

 

そして「青天の霹靂」。…なに?天才?

劇団さんでしたっけ?芸人さんでしたっけ?がっつり感動させて頂きました、

ありがとうございます!と本人に電話したい衝動に駆られました。(笑)

何が凄いってこの内容を100分足らずでまとめた所。(そこかよ?!)

人生に価値を見いだせない大泉洋演じる主人公が、自分が産まれる前の時代に

タイムスリップして、父や母と出会い、家族、人生、命を見つめ直す、という

一見チープなストーリーなんですが、出演者の巧みな演技とスキのない演出で

とてつもなく面白いです。

 

ひとり監督は(←なんかヘンね ^ ^;)映画が好きなだけでなく、よく研究して

いるなと思います。主人公とその父はマジシャンなので、劇中何度もネタを披露

するわけですが、ここに変にこだわって奇をてらったような演出をしない所が良い

ですね。芸人さんだと、ここら辺に妙なこだわりを出してしまいがちです。芸人

出身の監督と言えば北野武や松本人志が有名ですが、彼らのような観客を置いてけ

ぼりにする感性主導型ではなく、観客の少し先を行ってうまく誘導するという

緻密な計算型の監督と見ました。いいですね〜。好みです。洋ちゃん観たさに

行きましたが、ひとり監督の才能に圧倒されまくり。“ゴールデンルーキー”だったよ。

新世界を荒らして欲しいね。(^ ^)

2014年5月29日 木曜日

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「FOOL COOL ROCK!」

きっと次は「WOOD JOB!」だろうと思っていた方こんにちは。

オメーの映画事情などどうでもいーわ、と思っている方もこんにちは。

上タイトルは正確には「FOOL COOL ROCK!one ok rock documentary film」

で、最近僕がどハマリしているバンド、one ok rock の世界ツアー密着

ドキュメント映画です。

 

one ok rock はあまりオッサン向けではない、メンバーも若いラウド系の

ロックバンドなんですが、とにかく熱い。ボーカルの taka が森進一、昌子

夫婦の長男だとか、元ジャニーズで山P支援チームとソリが合わず脱退した

とか、とかくゴシップネタが先行しがちなのですが、そんなことが些末に

思えるほど、バンドとしての魅力が詰まっています。まあ歌詞はチープ

だったりもするのですが、歌唱力がバツグンでとにかく熱い。別段冷えに

困っているわけでないのですが(笑)、この熱さは響きます。

 

僕は映画の主題歌から入ったクチなので昔の彼らをリアルタイムで聴いて

きたわけではないですが、これまでのライブDVDで熱い軌跡が分かります。

そんな中、世界ツアーの様子を映画にするってんだから、そりゃ観ないわけ

には行かないってもんです。

 

結論から言えば、物足りない。オープニングこそトリハダもんでしたが、そこ

からは平坦で、延々とダイジェストを見せられてる感じ。ライブツアーと言う

より海外旅行にしか見えん。(^ ^;)そしてライブシーンの選曲も微妙。アル

バムツアーではないので、古い楽曲も多く演奏したみたいですが、テッパン曲が

少ないよ…。そもそもライブシーンが短いし。その国の言語でする挨拶を練習

する様子なんていらねーって。しかも御丁寧に各国バージョン挿入だからね。

ライブ後にノドに氷嚢を当てて放心する taka とか、感極まって涙してしまう

tomoya とか、そういうシーンがもっとあったんではないかなー。これは監督の

問題ですな。

 

まあ期待が高かったことの裏返しだろうし、彼らの魅力は変わらないんですが、

何かともったいない映画でした。でもDVDが出たら買うんでしょ?…うん。(笑)

 

2014年5月22日 木曜日

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