院長室

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「マッハ!無限大」

おいおい、最近映画レビューはどうしたのさ?楽しみにしてんだから

サボってないでヨロシク頼むよ!という幻聴にお応えして、今年初めて

の映画紹介です。

 

で、本作、どこが無限大かよく分かりません。(笑)「マッハ!!!!!」は

もう10年も前のタイのアクション映画です。「スタントなし、CGなし、

ワイヤーなし、早回しなし!」という前代未聞の超絶アクションで

世界を震撼させました。(多分)そして今作は「スタントあり、CG

あり、ワイヤーも早回しもあり!何でもあり!」と超絶開き直りアクション

に仕上がっています。(^ ^;)もうそれ「マッハ!!!!!」じゃないじゃん、

と思ったら何と「トムヤンクン」の続編という。ややこしいわ。

 

「トムヤンクン」も「マッハ!!!!」同様トニー・ジャー主演のアクション

映画で、こちらも超人的なアクションが世界を震撼させました。(多分)

追いかけるのが「像」じゃなくて「象」になっただけなんだけど、

異種格闘技戦の色合いが強く、さらに4分間の長回しアクションとか、

連続70人に関節技とか、かなり挑戦的で見応えがありました。

 

前置きが長くなりましたが、つまりそんな超絶アクションがまた観られる、

という尋常じゃない期待があったわけですよ。トニー・ジャーの素行不良

などから疎遠になっていた監督さんと再タッグを組むとか、どことなく

井上真央に似ている若手女性アクションスター、ジー・ジャーとの共演とか

見所しかないじゃん?!と成功する要素しか見当たらなかったんですわ。

 

だがしかし蓋を開けてみれば「?」が無限大に広がる珍作になっており

ますた。合掌。いや確かにクライマックス周辺のタイマン勝負とかは

燃えますよ。ジー・ジャーも頑張ってましたし、相棒の警官もラリアット

喰らって一回転してたし(笑)、アクション映画の平均点はクリアして

るんです。だがトニー・ジャーでジー・ジャーでブラッチャヤー・ピンゲーオ

監督なわけです。最強クラスのアクションでなきゃ満足できないのですよ。

「マッハ!!!!!」や「トムヤンクン」はやっぱり凄かったんだな、と再認識

するきっかけにしかなりませなんだ。合掌。

 

ジー・ジャー主演の「チョコレート・ファイター」の続編企画があるそう

なので、まずはそちらに期待。加齢変化が全く分からないトニー・ジャー

ももう40才だもんね。それはそうと本作の失敗の大部分はキャスティング

だと思うんだ。こういう映画には個性的で絶望的に強い敵キャラが必要

なんですよ。RZAさんのワル顔はハンパないので好きですが、やはり

本業はミュージシャンだしねぇ。エキストラわんさか使った大規模な

アクションシーンじゃなくて、タイマンどアップ戦闘シーンに資金をかけて

欲しかったどす。あぁ「トムヤンクン」観たい。(笑)

2015年2月16日 月曜日

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瀬在丸紅子だと?!

森博嗣ブーム到来なのか?!テレビドラマ「すべてがFになる」が

終了した矢先に今度はスペシャルで「瀬在丸紅子の事件簿」が放送

されました。これは「すべて〜」の犀川&萌絵シリーズの後に刊行

された瀬在丸紅子を主人公とした「Vシリーズ」と言われる作品群

です。シリーズ第1作の「黒猫の三角」が先日スペシャルドラマに

なったんですねぇ。

 

このシリーズは作者が最初のシリーズを書き終えて安心したのか、

かなり森博嗣ワールドに振り切れた作品達です。主人公の紅子さんは

没落貴族のお嬢様で科学者、サブキャラは女装癖のある武道家少年と

男勝りで名古屋弁バリバリの女子大生、そして謎の探偵、もうやり

たい放題なわけです。(笑)これを実写化したんだから、まあ勇気は

称えましょう。

 

ドラマは主人公を檀れいさんが演じ、お嬢様っぷりはさすがでしたが

頑固な科学者の側面は残念ながら表現されず。本人も設定を見て、

「こんなんできるか!」って思ったかも知れません。(笑)そして

女装癖の少年を千葉雄大さんが。女装は取って付けようなもので、

戦隊出身だからと言ってアクションが得意なわけでもなくこちらも

何とも中途半端。「こんなんできるか!」って…(略)あと紅子の

前夫の刑事が3枚目キャラになってしまっているのもよろしくなかった。

 

綾野剛の犀川先生もかなり無理がありましたが、げに森作品は映像化が

難しいのですよ。特に今シリーズはトリックの妙よりも設定や会話で

楽しませるので、森作品を知らないミステリーファンには物足りない

でしょうし、森博嗣ファンからすると演者に不満が募る、という

図式になってしまいます。まあ作品自体が多分に実験的でもあるので

今回はシリーズ化しないで、演者を毎回変えるとか、ドラマなのに

吹き出しで台詞を視覚化するとかの実験をしても面白いかも知れません。

…そこまでの勇気はないわな。(^ ^;)

2015年2月9日 月曜日

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「ベイマックス」

まさかの映画ネタ連発。なに?キミもう年末モードなん?と言われ

そうですが、そう罵られてでもこの作品を早く紹介したい!という

熱い魂の叫びによるものである、のかも知れません、的な。(笑)

 

さてそんなにプッシュするこの映画は、ディズニー・ピクサーのアニメ

なのですが、&マーベルコミックなのが実は大事。日本の宣伝CMや

ポスターでは完全に感動バディムービー風ですが、なんのなんの、

今作はベタベタのヒーローものなんですよ。原題は「Big Hero 6」で

コミック原作もあります。6人の特殊能力ちびっ子ヒーローの痛快

アクションなんですねー。なので、イメージは「Mr.インクレディブル」

に近いでしょう。

 

それでは今作は若年(+コドモな青年)男子向けなのかと言うと、

そうでもないところが恐ろしい。つまり感動バディムービーとしても、

萌え系ムービーとしても、家族愛ムービーとしても成立しているという

離れ業をやってのけているところが凄いのです。しかも設定がやたら

アジア風なので我々は嫌でも親近感を覚えるでしょう。実際に制作に

日本のアニメに携わった方が参加しているとか、主人公の声優は日系人

だとか、和風満載な作品です。主人公の名前はヒロ(=Hero)だしね。

 

最愛の兄が残したベイマックスというケアロボットと一緒に巨悪に立ち

向かうというだけのストーリーですが、アニメーションや演出の密度が

濃くて圧倒されます。事前に放送された制作ドキュメントも観ましたが、

あの現場からこんなスゲー作品が産まれるんだと思うと感慨深いです。

(何様?^ ^;)

 

これだけ全方位型の映画も珍しいですが、逆にその八方美人さが欠点でも

あるのは確かです。個人的には意外とアクのある「ヒックとドラゴン」の

方が好きだったりします。それでも年末年始の休みのうちに是非とも

観ておきたい逸品です。…にしても字幕版公開劇場が少な過ぎだよ…

いつものことだけどさ(泣)

2014年12月25日 木曜日

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「ゴーン・ガール」

コワイ、コワイよ。何がコワイかも、どうしてコワイかも、その答え

全てがネタバレになってしまうという、全く評論家泣かせの映画です。

え?いつから評論家?(^ ^;)

 

ある日突然、妻が失踪した。哀しみに暮れる夫はメディアに捜索を訴える

が…というCMを見て、ほほう、サスペンス好きの魂をくすぐるねぇ、なんて

軽い気持ちでは観ない方がよいです。なんせこのCMが既にミスリード

だったりするのですから。CMで流される「SHE」が全然本編には使用されて

いないとか、まあデヴィッド・フィンチャー監督の芸の細かさには白旗

です。

 

やはりこの監督は凄いのですが、今作はミステリパートよりも、心理描写に

こそ重心が置かれています。なので、単純にトリックを見破れ的なミステリ

だと思うと手痛いしっぺ返しを喰らうのですな。特に既婚カップルで一緒に

行かない方がよろしい。パートナー不信に陥る危険性があります。いやでも

結構男女間のきわどい描写も多いので、付き合いたてのカップルも一緒に

行かない方がベター。気まずーい雰囲気になること請け合い。なんか、

勧めてるのか貶してるのかよく分かりませんが、映画としてのデキは素晴らしい。

 

なんかもう全然内容に触れられないので、演者さん達の話を。主演は夫役が

ベン・アフレックさんで、奥さん役がロザムント・バイクさん。ベンさんは

監督業もやっちゃうほどの確固たる地位のある名優ですが、今作ばかりは

ロザムント・バイクさんの怪演に軍配が上がります。あまり出演作が思い浮か

ばないような結構マイナーな女優さんで、見た目もニコール・キッドマンの

二番煎じみたい(失礼)なので、どうなん?と思っていたけど、いやはや

スゲー。なんせ、あの…ってこの方向でもやっぱネタバレになりまする…(笑)

 

そんなわけで、明日の報道ステーションのダル vs マー対談楽しみですね!(ええっ)

映画レビュー始まって以来の放棄です。とにかく面白いけどお、できれば

一人で観てください。(笑)

2014年12月22日 月曜日

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「チェイス!」

インド発の映画を「ボリウッド映画」なんて言ったりしますが、最近の

ボリウッド映画の質の上昇はめざましく、今作「チェイス!」も相当の

力作でした。

 

原題は「DHOOM3」で警官コンビと犯罪者のドタバタアクションコメディ

のシリーズ第3弾のようです。なのであくまで主人公は警官と思われますが、

今作はむしろ犯人の方が主人公です。銀行の融資を断られて自殺した父の

復讐劇、というありふれた設定ですが、主演のアーミル・カーンさんが

素晴らしい。彼は大傑作「きっと、うまくいく」でも主演を務めており、

その時は頭脳明晰な学生を演じていましたが、今回はスタローン師を彷彿と

させるマッチョマンに大変身。御年49歳!インド人、何食ってんのさ?!

カレーでしょ。あ、プロテインカレーか!…って思わず独り言を言ってしまう

くらいスゴイ。(笑)

 

そしてボリウッドと言えば、脈絡のない異常にキレッキレな(^^;)ダンス

と長尺が定番。今作も冒頭でいきなりアーミル・カーンさんの激しいダンス

が展開。もちろん、ストーリーには関係ありませんがメッチャかっこいいのよ。

オラキオ劇団が真似るのも分かるというもの。チョマカレ。尺も152分と

長いのですが、これは世間に配慮して(?)短めに編集したんだとか。

本国公開版はもっと長いそうです。チョマカレ。

 

これまでのボリウッド映画の中でも珠玉のデキですが、世界標準を目指して

しまったがために、ボリウッドらしさが薄まっているとも言えます。ストーリー

自体は陳腐で演出も意味不明な部分が多いので、つまりいつものボリウッド

なので(失礼)、「ギャハハ、ボリウッド意味分かんねー!でもオモシレー!」

という正統な(失礼)楽しみ方を期待されている方には物足りないかも知れません。

でも、アーミル・カーンさんは観といた方がいいですぜ。(^ ^)

2014年12月11日 木曜日

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