院長室

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ホットな生活

前回は乾燥対策をお伝えしましたが、今回は寒冷対策に

ついて。これももちろん筋肉量アップやカロリー産生系の

改善、血糖値の安定化などが根本的な方法ですが、直近の

対策についてね。

 

最近では温かいインナー?なども販売されていますが、

一般的には重ね着をしたり、カイロを貼ったりするのが

多いと思います。もちろん全く間違っていないのですが、

重要なのは温める部位です。

 

そもそも筋肉が少ない場所、血流が滞りやすい場所は

それだけで冷えのリスクですから、それらを重点的に温める

方が効率的なはずです。また自身が抱えている痛みなどの

症状とリンクする部位を温めるのも理に適っていますね。

 

よく首、手首、足首などの「くび」を温めなさいと言われ

ますが、これは筋肉量が少なく血流も悪くなりやすい部位

だから。僕もこれに賛成ですが、頚部の場合はさらに細かく、

「頭と首の境目」を温めると効果的です。また腰痛や便秘

がある方は腰の仙骨辺りと下腹部をサンドして温めるのが

有効です。

 

温めるツールは色々ありますが、自宅では濡れたタオルを

絞って電子レンジでチンしてジップロックに入れる自作

ホットタオルが経済的でオススメです。サイズを自由に

決められるし、10〜15分くらいの効果なため低温

ヤケドになりにくいのも助かります。仕事中などは

めぐりズム®の貼るタイプが高温になり過ぎないので

使いやすいですね。あとは風呂はシャワーで済ませず、

必ず湯をはって耳たぶが湯面に付くまで浸かりましょう。

2017年10月2日 月曜日

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冬のオススメ3点セット

夏から冬にかけて激変するのは気温だけではありません。

湿度も一気に下がって乾燥による諸症状が出始めるのも大きな

特徴です。乾燥環境では身体から水分が失われます。特に

そもそも脱水傾向がある場合は冬場であっても注意が必要です。

 

さて、そんな乾燥に対抗するには根本的には脂質やタンパク

摂取が重要になりますが、直近、まさに来月からの武器として

備えてもらいたいのが、

・ワセリン

・サージカルテープ

ソンバーユ®

です。

 

ワセリンは言わずと知れた全身どこでも使える万能保湿材です。

薄く塗り伸ばすのがコツ。ワセリンは寒冷環境だと硬くなる

ことがあるので、医療機関で処方されるプラスチベースや

プロペトの方が使いやすいかも知れません。

 

サージカルテープは短く切って寝る前に口に縦に貼りましょう。

口を塞ぐ感じですね。これが朝起きた時に外れていたら口呼吸を

している証拠で、寝ている間に乾燥が進行しているサインです。

口腔乾燥は上咽頭炎を誘発するので、是非治すべきなんですが

なかなか難しいものでもあります。外れてもしつこく毎日口テープ

していると外れなくなってきますので、根気よくやりましょう。

 

そんな時に活躍するのがソンバーユです。これは液状の馬油

です。これを寝る直前に鼻の穴にとろーりと垂らすのです。

これが鼻の奥、突き当たりまで行くように頭の位置を調整して

から寝て下さい。これで口テープが外れる人でも安心です。

もちろん外れなくてもやっておくと完璧です。(^ ^)

2017年9月28日 木曜日

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塩は摂り続けましょう

朝晩は随分と涼しくなってきて、またすぐに寒さ厳しい

季節になりそうですが、夏の脱水対策としてオススメして

きた天然塩摂取はこの先も是非続けて欲しいのです。

 

熱暑環境では脱水と同時にミネラルの喪失が起こり、むしろ

その方が体調不良に直結しやすいので、口うるさく(笑)

塩分、それも未精製の塩の摂取を勧めてきました。未精製塩

にはミネラル分が多いからです。

 

汗をかかなくなったら確かに脱水もミネラル喪失も減少は

しますが、あくまでそれは程度の問題で冬に脱水が起きない

わけではないし、さらに言えばミネラルバランスの崩れは

通年性に起きています。特に重要なのがマグネシウム(Mg)。

Mgは細胞のスイッチを「OFF」にするミネラルなのでMg不足

下では相対的に体は「ON」に傾きます。

 

これが筋肉に起きればこむら返りになるし、心臓なら動悸、

脳なら不眠、と症状は多岐に亘ります。花粉症や喘息などの

アレルギーもまた然り。そして「ON」にするミネラルが

カルシウム(Ca)なのでCaMgバランスが不均衡である

乳製品は基本的にお勧めしていないわけです。

 

天然塩はそう大量に食べられないので、これだけでOK!

ってわけではないですが、少なくとも普段使うお塩は

天然塩に切り変えた方が何かと良いと思います。

2017年9月25日 月曜日

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外傷と漢方

週刊新潮のネガティブ記事があったから、と言うわけではない

ですが漢方薬の良い側面もお伝えしましょう。(笑)整形外科

領域に限らず、意外と急性期にも適応があるのです。

 

花粉症時期に小青竜湯を使用したり、風邪の時に葛根湯を使用

した経験がある方は体感されていると思いますが、漢方薬は

決して速効性がないわけではありません。そもそも感染症対策で

考案されたものですから、始まりは急性期対応のための薬です。

 

整形外科領域で急性期疾患というと捻挫や骨折などの外傷ですね。

これにも結構漢方薬は活躍します。僕の場合はほぼ全例に使用

しています。それは漢方薬が好きだから、ではなくて西洋薬に

ない効果が期待できるから、これに尽きます。

 

外傷の場合は大なり小なり出血が伴います。出血した部分は

腫れて熱を持ったり、痛みが出たりしますね。西洋医学的には

冷やすこと、安静にすること、固定すること、挙上すること、

を軸に治療が始まりますが、ここで有用なのが漢方の “駆瘀血

(くおけつ)” という考え方です。

 

腫れや内出血が持続すると痛みも引きにくいのですが、西洋薬

には痛み止めはあっても腫れ止めや内出血改善薬はありません。

一般に「血液サラサラ」と言われている薬剤なんか良さげですが、

実際には血液を固まらせなくしているだけなので、内出血の時

には逆に使ってはいけない薬です。

 

駆瘀血薬はそういう作用なく、早く腫れや内出血を引かせる

効能があるので、西洋医学的な基本方針に加えると治療期間が

短く済む、という寸法です。もちろん週刊誌の記事にあるように

副作用に注意するのは当然ですが、西洋医学的治療の補完になる、

というのは極めて有用なことでもあります。

 

2017年9月21日 木曜日

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「ダンケルク」/「三度目の殺人」

和洋の旬の監督による最新作が偶然にも同時期に公開されたので

夏休みの鬱憤を晴らすがごとく早速鑑賞してきました。

 

まずはクリストファー・ノーラン監督の「ダンケルク」。第2次

世界大戦時にあった英国軍の実際の撤退劇を描いた作品です。

ダンケルクという町に追い詰められた英仏連合軍の兵を軍民協力

して40万人という途方もない人数を引き上げさせた史実を描いて

いますが、とにかく分かりづらい。そもそもこの作戦のことなんて

初耳だし、登場人物もほとんど説明じみたセリフを発しない。説明

セリフの多い映画には辟易しますが、今作はまた極端なんす。(^ ^;)

 

しかしながら、これまでのノーラン作品同様、映像はとんでもなく

臨場感たっぷりでまさにそこに居るかのような錯覚を覚えます。

さらに史実ゆえに結末も分かってしまっているため、脚本が凝りに

凝っています。陸、海、空の3場面をうまく絡めながら並行して

描きます。これらのため100分程度の尺ながら、もの凄い緊張感

の連続です。個人的には「ダークナイト」シリーズや「インターステラー」

の方が好みですが、こんな挑戦をし続ける姿勢には脱帽です。

 

そして和の方は是枝裕和監督による「三度目の殺人」。ある殺人

事件の容疑者とその弁護人、家族を描いたサスペンス…かと思って

いたら裏切られます。殺人を自供している容疑者、その罪を軽くする

ことだけが仕事だと自負する弁護士、被害者の真実を言えない家族…

これは綺麗事では済まされない現代社会への諦観と嘲笑を描いた

法廷を舞台に借りた社会映画です。

 

はっきり言って答えは提示されません。観客はモヤモヤした展開に

いらだつでしょうし、度々挿入される暗喩にもしかしたら不快を

感じるかも知れません。でもそれが狙いでしょうし、それでも

惹きつけるキャストの演技が素晴らしいです。特に主演の福山雅治さん

は、確実に一皮むけた感があります。

 

同監督の「そして父になる」でも良い演技をしていましたが、

本当に父となって(笑)肩肘張った感じが抜けて、むしろ迫力が

増しました。役所広司さんとの2人だけのやりとりは鳥肌モンです。

こちらも「ダンケルク」に劣らず挑戦的な作品で鑑賞後結構ぐったり

しますが、ノーラン作品に肩を並べられることは誇って良いと思います。

「三度目」の意味をあれこれ思索するのも楽しい。

 

偶然にも同じような質の和洋の作品が、同時期に封切りされた

ことが誰かの作為ならこれこそミステリィですが、とにかくどちらも

観ている間中ヒリヒリとさせられて本当に気分が悪くなるような、

まさにこれぞ映画、を実感しました。

2017年9月14日 木曜日

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