栄養療法をしっかりやられている方でもなかなか抜け出せ
ない呪縛、それが「カロリーオフ」です。これを見るとなぜか
無条件に健康的だ、と思ってしまいますよね。(^ ^;)
そもそもカロリーをオフにしようという発想はどこから来る
のでしょうか?辿っていけば、肥満やダイエット、つまり
痩せるための方法論として始まったと思われます。消費する
以上のカロリーを摂取するから太るんだ、という理屈ね。
そもそもカロリーは熱量のことで、生命活動には欠かせない
ものです。だから決してカロリーそのものが悪ではありません。
で、ヒトがカロリーとして利用できる食材が糖質、脂質、
タンパク質なのでこの3つを3大栄養素と呼んでいます。
そしてこの3つの中では脂質が最もカロリーが高いので低脂肪
こそが痩せる近道だ、となっていったわけです。ここまでで何
が見落とされているかというと、食材のカロリー量がそのまま
我々の活動エネルギーになるわけではない、ということです。
活動に必要なエネルギーは摂取量ではなくあくまでその人の
カロリー変換能力に依存します。
上記の理論でいけば脂肪は控えるようになるため、糖質は増え
ます。すると大して食べていなくてもインスリンは過剰に分泌
されるので脂肪合成は増加します。つまりカロリー制限してる
のに太ります。いじわるな言い方をすれば、脂肪を摂らない
から脂肪が増えるんだ、ということになります。
あれ?余計こんがらがった?(笑)少なくとも、カロリー表記
だけで食事を選ぶのは危険だということです。