院長室

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治るちから

患者さんが「治る」ために存在するのが僕ら医療者ですが、

「治る」の定義は人によって違います。日常生活に支障がなく

なればOKなのか、症状をゼロにしないといけないのか、あるいは

より強い身体をつくるのか、など。

 

それにより提案する治療も変わってくるのですが、忘れちゃ

いけないのは、我々の身体は新陳代謝という自己修復能力を

みんな予め持っているということです。例えば軽いすり傷

であれば病院に行くまでもなく自然と新しい皮膚に置き換わり

ます。風邪だって軽ければしっかり寝るだけで治りますよね。

 

俯瞰してみれば、治療とは個人の新陳代謝能を上げてあげるか

新陳代謝の邪魔をするものを排除するか、の2通りだけです。

ただ治療にはそれぞれ一長一短がありますので、なるべく

病態により合うものを提供できるかが医療者の能力、という

ことになります。

 

僕が栄養療法を積極的に提案しているのは、新陳代謝に働き

かけることができ、そして個人の病態を分析できるからです。

これはなかなか他に類を見ない特徴です。栄養療法では

糖質を敬遠する向きがありますが、これは感覚的に言って

いるのではなく、糖質過剰が新陳代謝を邪魔しなおかつ

副作用が出ること、そして分析してみると糖質過多の方が

多いからなんですね。

 

症状がなかなか良くならないと、自分は特殊なんだ、とか

自分は不幸だ、とネガティブ思考になりがちですし自暴自棄に

なったりもします。でも、生きている以上新陳代謝は必ず

行われているわけですから、そこに眼を向けて自分で自分を

応援してあげられればきっと光明が見えると思っています。

2018年3月26日 月曜日

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強いがねー

行ってきましたよ、女子プロ野球開幕戦。我らが愛知

ディオーネの完勝で来場者数は3000人くらいでしたが

かなり盛り上がりました。

 

試合は7回制で金属バットなのが男子プロ野球と違う

部分であとは同じ。ピッチャーの球速も110kmくらい

出るし、きっちりダブルプレーも取れるなど結構

しっかり野球でした。基本外野は前進守備なので

ライトゴロが2本あったのは女子プロ野球あるある

なのかも。試合後のインタビューもしっかりしていて、

こちらはむしろ男子より優秀で好感が持てます。今後も

是非頑張って頂きたい!

 

そんなわけで男子プロ野球開幕オーダー予想の季節に

なってまいりました。今年は去年より楽しみ要素が

多い反面、守備に悩みますなぁ。で、

 

1.(中)大島

2.(遊)京田

3.(左)アルモンテ

4.(三)福田

5.(一)ビシエド

6.(右)平田

7.(捕)松井雅

8.(二)亀沢

9.(投)ジー

 

1,2番は鉄板でしょうが、それ以外はまだ流動的。本来で

あればセカンド高橋、キャッチャー中島なんでしょうけど

現状それぞれ打と守に難があり、広島の開幕投手はきっと

野村でしょうから左打者を1枚でも多く、という魂胆。

ビシエドが好調でアルモンテの支えとしても機能しそう

だから使いたい。福田は僕の推しメンなので何と言われよう

が4番です。(笑)

 

え?開幕投手は小笠原じゃない?そう、彼は本拠地開幕で

投げてもらいましょう。あとの4枚は柳、鈴木翔、ガルシア、

松阪、って感じかな。大野雄と吉見が計算できれば尚よい。

リリーフは岩瀬、又吉、鈴木博、田島、谷元で。先発5枚

ならガルシアは中継ぎでもいけそう。うむ、今年は期待

できそう。特に若いピッチャーが楽しみです。(^ ^)

2018年3月22日 木曜日

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ゆるふわ注意

前回までのお堅い記事の反動でアタマどうにかなっちゃった

んじゃないかと心配してくれた優しい皆さんこんにちは。

そんなことないよ。(笑)

 

ゆるふわと聞くと何となくほっこりして身体にも良さげな

印象を受けますね。もちろん精神的にリラックスできる

ことは是非ともやって頂きたいのですが、今回注意したい

のは肉体的なリラックスについてです。

 

例えば肩がこるからマッサージ機に乗る、マッサージサロン

でほぐしてもらう、ケガ予防にストレッチする、などなど。

これらは気持ちが良いし、何なら積極的に勧められる場面

が多いです。こういったことをして就寝するのなら問題は

ないんです。気を付けるべきはその後にそのまま通常の

活動をする時。

 

マッサージサロンで気分転換して仕事に向かう、とか大事な

試合の直前に丹念にストレッチするとか。ゆるめる行為は

適度な筋緊張もなくす場合があるので、つまり故障しやすい

状況になっているとも言えるのです。サッカーの試合で控えの

選手が交代する直前、かなり本気でダッシュを繰り返します

よね。決してストレッチはしていません。あれは筋緊張を

作っている、という側面もあるのです。

 

日常生活の中でも、肉体労働だけでなく長時間のPC作業でも

筋肉はこわばるのでゆるめたくなりますが、ゆるめた後に

一旦締める、というセットでやる方が次の仕事の妨げになり

ません。具体的にはキュッとつま先立ちするだけでOK。

簡単なことなので是非やってみてください。

2018年3月19日 月曜日

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脊柱管狭窄症の概要

これもまたよく耳にする割には正確に病態が伝わって

いない疾患ですね。脊柱管狭窄症とはその名の通り、

脊柱管という脊髄を通すトンネルが何らかの原因により

狭くなる病気です。

 

つまり脊柱管狭窄症の原因は一つではありません。

例えば椎間板ヘルニアは椎間板というクッション材が

背中の方に飛び出す現象ですが、このヘルニアにより

脊柱管が圧迫されれば、それは「椎間板ヘルニアに

よる脊柱管狭窄症」と表現されます。他にもすべり症

という病気がありますが、これは脊柱管を構成して

いる壁がずれて段差を生じ、脊柱管狭窄を起こします。

 

では脊柱管が狭窄するとどんな症状が出るのでしょう。

脊柱管の中は髄液という液体で満たされており、その

中を脊髄がぷかぷか浮いているのが正常です。狭窄が

あると、液体が流れづらくなり脊髄のゆとりが減るので

神経の圧迫症状=しびれや運動麻痺が起きます。狭窄が

起きている部位によって症状発現部位も異なりますが、

生理的に狭窄している場所ほど症状が出やすいので一定

の傾向は見られます。腰に狭窄があれば下肢に、頚に

狭窄があれば上肢に症状が出ますので、例えば腰痛だけ

では狭窄症はあまり想定されません。

 

狭窄症の診断はレントゲンだけでは不可能です。MRIで

初めて狭窄の部位や程度が判明します。腰痛や頚痛は

なく四肢の症状がメインで、ある体位で増強する、なんて

聞くと早い時期でのMRI検査を考えますね。MRIで狭窄

があり、その部位と症状が合致する場合は狭窄を広げる

手術が選択肢になります。

 

気を付けなければいけないのが、狭窄と症状が無関係の

場合があることです。MRIで明らかな狭窄があっても、

その部位と症状に関連がないこともしばしばあります。

当然これは手術の適応外ですし、狭窄以外に症状の原因

があると考えなければなりません。こお段階では整形外科

的に「異常なし」で済まされてしまうこともあるので、

ウチの場合は漢方薬、徒手療法や栄養療法などの代替療法

で勝負することになります。

 

いや何か漢字ばっかで退屈な記事ですな。(^ ^;)たま

にはこんなのもアリ、ってことで。

 

2018年3月15日 木曜日

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五十肩の概要

整形外科的な記事をほとんど書いていないことを少し

反省して(^ ^;)、今回は意外と知られていない五十肩

について。

 

まず五十代の方限定の疾患ではありません。(笑)また

正式名称でもありません。保険病名では肩関節周囲炎と

言いますが、これも肩周囲に炎症がある、と言っている

だけなので何の価値もありません。重要な症状は肩の

可動域が落ちること、夜間痛があることでしょうか。

 

ほとんどの場合レントゲンでは異常が無いので、原因は

いまいち分からないまま注射を打ったり、リハビリをしたり、

ひどいと経過観察のみ、なんて場合もあるようです。

最近は超音波診断が発達したので、レントゲンは撮らず

エコーで動きや石灰の有無を確認し、そのまま筋膜間に

注射を打つ、という治療が主流になりつつあります。

ウチでもほとんどはこの方法ですが、盲目的に打つより

もはるかに効果があります。時には痛みを感じる部位

とは違う部分への注射が功を奏することがあります。

 

では注射は打ち続けるのでしょうか?生理食塩水のみの

注射で改善が見られる場合は、副作用がないので継続に

問題はありませんが、間隔が空けられないのであれば

根本治療にはなっていないということ。別のアプローチ

も必要になります。石灰がある場合はミネラルバランス

が悪い証拠なので、特にカルシウムは控えてマグネシウム

を多く摂ることが重要ですし、癒着が激しい場合は脱水が

考えられるのでタンパク摂取の優先度があがるでしょう。

 

リハビリや運動療法も幾多の方法がありますが、少なく

とも無理に動かす、痛みを我慢してやる、というのは避けた

方がいいです。そもそも肩の動きに問題がない場合は、

肩関節そのものは悪くないことが多いので、自己判断で何か

始める前に一度は診察を受けるべきです。

 

「70過ぎて五十肩なんて俺も若いねー」というナイスな

お年寄りもみえますが(笑)、肩が動きづらいと日常生活

動作に結構な影響が出ますし、他部位への影響も懸念され

ますからなるべく早めに治療を始めましょう。

2018年3月12日 月曜日

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