院長室

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脳より腸

脳は中枢神経と言うだけあって、我々の活動全ての司令塔です。

大事なのは言うまでもありませんが、意外と脳はミスをするもの

なんです。

 

脳は大変に複雑な構造かつ情報処理をするのですが、ゆえに燃費

が悪いという特性があります。エネルギー切れや酸素不足がある

と途端に機能が低下します。そんな状態では正しい判断もできなく

なりますよね。

 

近年、腸内環境の重要性がしきりに取り上げられていますが、

脳が燃費の悪い臓器なので、機能を正常に保つためには過不足

ない栄養の補給が必要、つまり消化吸収能力が正しく働いてこそ

脳は力を発揮できるという理由からでもあります。

 

すると、食事の構成も「脳が欲する物」よりも「腸が欲する物」

の方が優先されることになり、さらには腸そのものの栄養が

重要視されてくるわけです。そして腸には腸内細菌という

共生者がいるので、これらのご機嫌を損ねないように工夫する

のがより良いということになります。腸内環境と言っても、

腸そのものの機能と腸内細菌は別に考慮する必要があるんですね。

 

とは言え、腸の状態を正確に把握する検査はなかなかありません。

あってもかなり高額です。そこでお金がかからず、かつ簡便なの

がチャレンジテストです。腸に悪そうな物、あるいはアヤシイ物を

一つだけ2週間食べない、これだけです。それで体調の変化を

観察するわけです。一般的には小麦製品と乳製品でやることが

多いですが、何でもOKです。日常的によく口にする物がベター

ですね。そうやって腸に“お伺い”してみると意外なことが分かる

かも知れませんよ。

2018年5月21日 月曜日

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コーヒーブレーク

仕事の休憩時、朝の目覚めに、やる気を出す時に、と

様々なシーンでコーヒーは好まれています。僕もほぼ毎日

飲んでいますが、さて、栄養療法的にはどうなのでしょう?

 

コーヒーで問題になるのはやはりカフェインです。カフェイン

は交感神経興奮作用がある歴とした薬剤なので、過飲は

当然副作用があります。コーヒーを飲み過ぎて悪心が出た

経験はないでしょうか?コーヒーはあくまで食品なので

上限はなく「規制のない薬剤」という見方もできます。

 

では少量なら問題は無いかというと、実はそうでもない

のです。それはコーヒーを飲むタイミングと動機に現れます。

例えば、寝起きにコーヒーを飲まないと動けない、とか

コーヒーを飲まないと集中できない、といった場合です。

これはカフェインの力を借りて交感神経を刺激しなければ

いけない状態、ということで立派な副腎疲労の一所見です。

 

起床直前にはコルチゾールというホルモンがドッと分泌

されて血圧と血糖値を上昇させるので速やかに覚醒する、

のが普通です。副腎疲労でコルチゾールの分泌が弱まると

これらが上手く行かず、寝起きが不調になり、結果として

カフェインの力に頼らざるを得なくなるのです。ついでに

糖も欲しくなります。甘いカフェラテでお目覚め、なんて

のはおしゃれでも何でもないんですねぇ。(^ ^;)

 

またカフェインには中毒性もあるので、副腎疲労の方が

コーヒーに頼っているとどんどん過量になり、さらに不調

を招く…なんて可能性もあります。コーヒーを飲んで

「ホッとする」のなら問題はないと思いますが、飲まないと

やってられない、とか最近飲む量が増えている、という場合

は注意が必要です。

2018年5月17日 木曜日

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サプリもお安く

新検査、価格見直しに伴い海外製のサプリメントも全種

ではないですが若干お安くなります。まあ100〜200円

程度なんですが。(^ ^;)

 

海外製のサプリメントを使う理由は、日本では薬剤に指定

されていてサプリメントととして使えない栄養素がある、

日本製に比べて高用量である、という点が挙げられます。

例えば活性型ビタミンB6は日本製サプリメントでは

入れられないし、海外製のものは二度見するくらい(笑)

ハイスペックなものがあります。

 

でも日本製のサプリメントがダメなわけではありません。

日本人の特性に合わせた配合や剤型になっていますし、

安全性の面でも安心度は高いでしょう。これらとコストを

総合してよりベターな選択肢を提供するためにも両方ある

方がいいかなと思っています。

 

とはいえ、いつも言うようにサプリメントはあくまでも

食事の補助です。薬ではありません。不足分を食事では

補えそうにない場合に利用するものです。つまり足し算の

補助です。余剰分がある場合は当然引き算をしなければ

いけません。これはサプリメントの役目ではありませんね。

 

困っている病態が、足し算が必要なのか引き算が必要なのか、

足し算が必要ならば吸収に問題はないだろうか、引き算は

何から手を付けるべきか、治療もこういったバランス感覚が

とても重要になります。つらい症状はどうしてもそこばかり

に意識が行きますが、少しでも俯瞰して収支(?)のバランス

を整える戦略が必要です。

 

2018年5月14日 月曜日

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気圧病にも

さていよいよ梅雨に向かって気圧変動の季節になって

きました。例年、五苓散をはじめとする「利水」効果

のある生薬を配合した漢方薬で対処していますが、

これだけではダメ、という場合もあります。

 

西洋医学的には乗り物酔いなどに使ういわゆる「酔い止め」

の薬が効果アリ、とされています。耳鼻科で処方して

もらえます。栄養療法的には自律神経バランスや

タンパク代謝を整えることで対処しますが、これは

速効性はないのでオンシーズンに始めても効果を感じ

ないかも知れません。

 

薬物療法、食事療法、とくれば残るは運動療法ですね。

え?運動が気圧病に?と思うかも知れませんが、意外

にも対策があるんです。それはズバリ頚。しかも後頭部

のすぐ下、髪の生え際辺りが狙い所です。

 

脳は脳脊髄液という液体の中にぷかぷか浮いている状態

ですが、これは脳だけでなくその名の通り脊髄周囲も

満たしています。つまり脳から脊髄をオタマジャクシに

例えて、オタマジャクシの全身が水の中に浮いている、

というのが正常状態です。この脳脊髄液の流れが悪くなる

と気圧病が出やすいので、一番くびれている部位=

頭と頚のつなぎ目、が運動療法的な治療対象になるわけ

です。

 

専門的な手技はさすが自分ではできませんが、簡易版と

して、後頭部と頚の境目に指をあてがって顎を引きながら

真上に引き上げる、という操作で脳脊髄液の流れを改善

する効果が期待できます。頚凝りなんかにも良いので、

是非試してみてください。

2018年5月10日 木曜日

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新検査&価格改定

栄養療法では血液検査以外にも多種多様な生体検査があり、

それらを手掛かりに病態を推理していくわけですが、いかんせん

全て自費なので高額になります。ただ血液検査では分からない

ことも知れるため、ウチでも幾つか採用しております。この度、

検査会社から新しい検査、そしてセット割引などの提案があり

ましたので、為替レートの見直しも含め項目と価格を一新しました。

 

①有機酸検査(改)34000円→30000円

但し、これまで行っていた詳細なレポート作成&郵送は廃止します。

 

②フォスフォリパーゼA2検査(新)18000円

体内の炎症度合いを調べる検査です。特に慢性炎症を数値化できます。

 

③アミノ酸検査(新)42000円

アミノ酸組成から、精神神経バランス、解毒能などが分かります。

 

また上記はすべて尿検査で同時に検査することができるため、

同一検体で施行する場合のセット価格があります。

①+②=48000円を37000円

①+③=72000円を68000円

①+②+③=90000円を78000円

 

ついでに遅延型アレルギー検査も28000円→27000円に

なります。まあどれもお高いことに変わりはないので、最初から

やるものではないですが、重症アレルギーやリウマチ、精神神経

疾患など慢性かつ日常生活に影響が出る病態の原因検索としては

優秀だと思います。

 

僕が検査を採用する基準は「治療提案ができるか」です。高額な

検査でもその結果により何かしら治療の提案ができなければ

片手落ちだと思います。折角高い検査をするならば、何か希望が

欲しいですよね。継続して検査される場合の2回目以降割引も

考えていますが、急に価格設定が変わったり、為替も変動する

のでそれはおいおい…(^ ^;)

2018年5月7日 月曜日

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