院長室

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風物詩?

この冬はヤケドの患者さんが少なく経過していましたが、

冬の風物詩(?)とも言える低温ヤケドはやはりやってきました。


通常のヤケドは見た目は派手になりますが、熱源と接している

時間が短いため、比較的浅い層の障害のみになります。それに

比べ低温ヤケドは、長時間じっくり熱せられるため、その障害は

皮下脂肪組織にまで及びます。


これが実に厄介で、見た目は大人しそうに見えて、深いところで

じわじわ壊死が進行します。そして発生してから2週間くらいして

急に赤く腫れ上がり、次第に真っ黒になってしまうのです。

もうこうなると切開して皮下の壊死物質を排出するしかなく、

処置はトータル2〜3ヶ月に及んでしまいます。しかも壊死するか

どうかは予測不能なのでなんとも予防のしようがありません。


必ずこの経過をたどるわけではないですが、かなりの率でこうなる

ので低温ヤケドは怖いのです。低温ヤケドの患者さんがみえると、

脅すようですが上記のお話をして、もし壊死しなかったらラッキー!

というように説明しています。


湯たんぽやカイロを直接皮膚にあてない、こたつに入ったまま寝ない、

ストーブの前で寝ない(←実例 ^ ^;)など十分にお気を付け下さい。


2012年1月16日 月曜日

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いまさら鑑賞記

新年は期待作、話題作ともにないので映画館へは行かず、じっくりと

溜まったDVDを消化しておりました。中でもオススメ作品を紹介します。

 

 

・ぼくのエリ 200歳の少女

ヴァンパイア映画となるとストライクゾーンが広がる僕ですが、

広げなくともど真ん中に傑作だったのがコレ。スウェーデンの

作品ですが最近ハリウッドリメイクされました。(「モールス」)

間違いなく名作なんですが、作中ある部分に入るボカシが物議を

醸しました。超重要なある要素が伝わらなくなってしまうからです。

日本の映倫の馬鹿さ加減にあきれます。邦題も悲惨です。

興味のある方は本編を観終わったら検索してみてね。(^ ^)

 

・モンスターズ

なんとスタッフ5人、予算130万円で作ってしまったモンスター

映画。これで駄作なら取り上げるまでもありませんが、しっかり

面白いんですよ。センスとアイディアがあれば世界相手に戦えるぜ!

と勇気をくれる作品です。メイキングを観ると面白さ倍増です。

 

・さんかく

今はなき(イヤイヤ)高岡蒼甫主演のラブコメディー。普段このジャンル

には全く興味を示さないんですが、支持してる批評サイトで高評価

だったので観てみました。そしてこれが意外とアタリ。高岡さんのみ

ならず共演の田畑智子、小野恵令奈など皆さん妙にリアルな演技で

引き込まれました。リアル過ぎて直視できなかったほど。(笑)

隠れた名作です。

 

・フィッシュストーリー

もはや僕の定番となった、伊坂幸太郎原作×中村義洋監督の作品。

この作品群は内容が解説しにくいし、解説しようとするとどうしても

ネタバレになってしまうので、うまくレビューできません。(^ ^;)

でも面白さ太鼓判です。観てみて!としか言えない。

 

・マイレージ、マイライフ

アカデミー賞にもノミネートされた、ジョージ・クルーニー主演の

ヒューマンドラマ。人生に必要なものはスーツケースに入るものだけ、

というドライなあんちくしょうを極上の演技でジョージさんが魅せます。

一筋縄ではいかない脚本も面白く、共演のヴェラ・ファーミガや

アナ・ケンドリックもとても良い。この年のアカデミー賞は名作ぞろい

でした。

 

・プリースト

ヴァンパイア映画となるとストライクゾーンが広くなる僕をもってしても

クソボールだったという珍しい作品、なので紹介。(笑)

主演のポール・ベタニーさんは渋くて濃い演技が売りなのに、突如韓国産

アクションコミックの映画化に参戦、ってので驚きましたがもちろん悲惨な

デキ。アクションはなってないし、ストーリーは正味15分くらいで

終わりそうな話だし、演出はわざとらしいし、ヴァンパイアはかっこ悪いし、

かつ主人公の力でラスボス倒してないし、かつバリバリ続編がありそうな

厚かましいラストで締めるという、ここまでダメだと却って清々しくなる

という不思議な現象が体験できます。そんなMっけのある方にはオススメ。(笑)

 

 

去年はなんだかんだで計60本くらい映画を観ましたが、今年もたくさん観て

隠れた名作(とびっくりするような駄作 ^ ^;)を紹介したいと思います。

2012年1月12日 木曜日

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今日はマラソン大会

今日は毎年恒例の一宮タワーパークマラソンの日でした。

医師会としても救護班(っていうかランナー ^ ^;)として

参加しており、僕も過去2回ほど出場しました。3km、

5km、10kmコースから選べるんですが、僕は無謀にも

過去2回とも10kmで参加し、そりゃあもう大変な目に

遭いました。(笑)


昨今のマラソンブームも手伝って、この大会も参加者が毎年

増えているみたいですが、健康によいと思ってあまり過度に

走り込むのは実は危険です。夏のマラソンは脱水症の危険が

ありますが、それ以前にマラソンでは活性酸素による障害が

発生しやすいんです。


活性酸素はご存知からだを “サビ” させる物質ですが、酸素を

吸って生きている動物は、酸素摂取量の約2%ほどは必ず

活性酸素が発生するそうです。それを処理できているうちは

病気にならないんですが、処理能力が落ちて活性酸素が蓄積

してくると、いろんな病気になっちゃうんです。

顔のシミから果ては癌まで、活性酸素は幅広く関与していると

言われています


で、この処理能力が落ちてくるのが40歳以降。マラソンの

ように常に酸素を大量に消費していれば、当然活性酸素の量も

増えるわけで、これが運動中の突然死の原因にもなっていると

考えられています。運動は結構ですが、自分がしっかり活性酸素

処理能力があるかどうかを知ってからの方が無難だと思います。

通常の採血検査で十分知れますので健康を過信しないで、定期的に

チェックすることをお勧めします。


…って、マラソン大会で70過ぎの爺ちゃんやら中学生にビュンビュン

追い抜かれた過去を持つ僕が言うと、負け惜しみに聞こえますね。(笑)

2012年1月9日 月曜日

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消費増税

巷を賑わす消費増税論ですが、どうなりますかね。

民主党内では反対派が離党し、野党は政局を有利に

進めるためにもちろん反対。国民には正確な情報が

与えられず政治家(と官僚)だけが喧々諤々の論争を

している、というのが現状でしょうか。


まあ財務省寄りの野田首相が主導する時点でうまく行き

そうにないというか、そもそも財務省寄りだから首相に

なれたんだから当然こういう展開になるわな、とは思います。

本当に財源に見通しが立たなくて、国益のためになる

のなら増税やむなしですが、再建計画のない増税では

やはり納得は得られないでしょうね。

責任の所在を明確にしない、という官僚の常套手段がどんどん

明るみに出るだけなので、今の状況は官僚にとってもマイナス

だと思うんですけどねぇ。


医療界でも実は消費増税は大きな問題です。皆さん病院で

消費税を払ったことはないと思いますが、薬の仕入れなどに

はしっかり消費税はかかっており、つまり現状消費税は医療側

の負担となっているんです。

4月の保険改正では薬価(患者側の負担)は下がるみたいですが

消費増税が実現すると、仕入れ値の方が高くなるなんて場合も

あり得ます。なので消費増税は医院経営に地味にダメージに

なるんです。

2012年1月6日 金曜日

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謹賀新年!

明けましておめでとうございます。

久々に新年を地元で迎えておりますが、近所の

真清田神社の賑わいにびっくり。昨日初詣に行ったら

境内の外まで参拝の行列ができてました。毎年実は

こんなに混んでたんですね。なんか安心。(^ ^)

もちろん参拝はさっさと諦めて帰ったのは言うまでも

ありません。徒歩で行ける利点やね。


さて、今年は何が起こるでしょうねぇ。もちろん去年の

震災みたいなのはノーサンキューですが、大きな変化が

起こるのを期待しています。特に閉鎖的な政治、医療、

農業にメスが入るといいですね。

閉鎖的な世界には既得権益にしがみつく人が多いので、

反発もそりゃあ激しいでしょうが、視点を変えればすごい

伸びしろがある業界でもあると思います。

楽しみです。


僕も医療界の人間ですから、何か改革のために力になり

たいです。さしあたってまずは古賀茂明さんのメルマガに

登録だな。(←ちっちゃい ^ ^;)


それでは今年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

2012年1月2日 月曜日

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