今回は食物繊維のお話です。食物繊維は腸に良い!という
ことは皆さん御存知でしょうが、どう良いのかまでは知らん!
という方が大多数ではないでしょうか。
食物繊維は不溶性と水溶性に大別されます。どちらも腸内
環境に好影響であることは間違いないですが、大きな違い
があります。
まず不溶性食物繊維は葉物野菜などに多く含まれ、便の
芯になります。野菜不足で便通が悪くなるのはこのため
です。一方、水溶性食物繊維は海藻類に多く含まれ乳酸菌
などの善玉菌のエサになります。すると腸のエネルギー
である酪酸が産出されて腸運動が良くなります。日本人は
こちらの水溶性食物繊維が不足していると言われるので、
サラダに海藻を併せると良いと思います。
ただし、腸内細菌の分布が悪い方は注意が必要です。本来
腸内細菌は小腸よりも大腸、つまり胃よりも肛門に近い方に
密生しています。このバランスが崩れると胃に近い方に腸内
細菌が増えてしまいます。これをSIBOと言いますが、この
場合、食物繊維を食べると胃の張りや嘔気が出てしまうこと
があります。
腸内環境は便通だけでなく、アレルギーやうつなどにも
関連しますが一筋縄ではいかないのも事実です。腸の動きを
改善し時に過剰な細菌を減らすことが基本になります。