「アンチエイジング効果」とか「アンチエイジング成分」とかの表示が
ある商品を見ると、ついつい手が伸びてしまいませんか?聞こえのよい
キラーワードの一つです。
そもそもアンチエイジングは「若返り」ではなく「加齢変化の速度を
緩める」ことです。もう「加齢変化」という言葉だけで耳を塞ぎたくなる
かも知れませんが(笑)、これは生理現象です。避けられないものです。
ただその現象の仕組みを理解すれば変化を緩和することはできます。
まさにこれは栄養療法の考え方で、加齢変化が促進するものを避け、
不足しがちなものを補給する、という対策が有効です。抗加齢医学会と
いう学会がありますが、ここで話題になるのはほとんどが栄養です。
高齢者医学を扱う学会と誤解されがちですが、老若男女問わず疾患
問わず、の何でもありの学会です。加齢という生理現象を相手にする
のですから当然と言えば当然ですね。
さて、では加齢変化の生理は何なのかと言うと、、、人による。(オイ)
加齢変化を促進する原因は様々なので、対策も一通りではありません。
ただ、全員に言えるのはタンパク異化亢進、つまりタンパクの分解が
進むのでタンパク代謝の改善は必須と言えます。タンパク代謝の改善
方法も人によって違うので、これまた一通りではないのですが。
まさに栄養療法的視点でつぶさに観察し分析することがアンチエイジング
のスタートと言えるでしょう。肝臓機能が低下していればプラセンタが
アンチエイジングのツールになるかも知れないし、糖過剰で糖化が
進行していれば糖質制限がアンチエイジングになり得ます。効能だけを
切り取って商品展開をするのには無理があることを理解してもらえると
思います、、、と言うか願っています。(笑)