栄養療法において、各栄養素の知識やデータの解析もさること
ながら、治療を戦略的に考えることがとても重要です。例えば、
症状と鉄不足の関連が明らかになったとしても、それをどう補正
するか方針を立てねば改善に至らないからです。
そしてその戦略は通常、年単位です。副腎疲労なんて程度にも
よりますが1〜2年かかることは普通です。もちろん、途中で
症状の改善はありますから我慢する必要はないんですが。
その治療戦略を練る上で重要な因子になるのが季節です。これ
ばかりは自然現象なので従うほかないのですが、変えられない
なら利用する、というのが戦略なわけです。では、現在の季節は
どうでしょうか?脱水や熱中症といった負の側面がクローズアップ
されますが、正の側面としては「デトックスしやすい」ことが
挙げられます。
特に有機溶剤系の成分は汗からしか排出されないものが多い
という特性があるので、しっかり汗をかくことはこれらの
デトックスになるのです。もちろんクソ暑い中運動するのは危険
ですので運動推奨なのではありません。あまりにも怖がって
1日中冷房の効いた部屋に居るのももったいない、ということ
です。
異物排泄のために汗をかき、汗で喪失する必須ミネラルは十分
補給する、というのが正解です。これはこの季節だからこそ
やりやすいことなんですね。水分、ミネラル、タンパク質を
しっかり補給できる前提があれば、是非汗をかく機会を作り
ましょう!