院長室

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気合いは必要か

日本では気合いを入れることは美徳の一つであり、気合いさえ入って

いれば結果が出なくても美談になってしまう傾向がありますね。高校

野球ではエースを登板回避させて負けたことで喧々諤々の騒動です。

気合いが足りないと思われたせいでしょうか?

 

まあそれはさておき、栄養療法では気合いは実に邪魔くさいものです。

僕は診療でよく「頑張らないで」と付言するのですが、これは励まして

いるわけではなく、ホントに頑張って欲しくないから(?)です。

 

栄養療法の治療は基本的に食事などの生活習慣を変えることですから、

つまり日常的に当たり前にやっている行為をいじることになります。

これは大なり小なりストレス源になります。こういうストレスを

“気合い” で消しながらやっても続かないんですね。いずれ息切れして

しまいます。

 

日常的な行動を変えるのは一気に変化させないことが実は近道です。

早く治したい一心で多くのことを変えようとしても成功率は意外と

低いんですね。一つか二つ、優先順位の高い事柄だけをやる、のが

ベターです。それが何となく当たり前になってきたタイミングで

新しいことに着手するのが最善手だと思います。

 

もちろん優先度は自分では分からなかったりするので、ここで我々

の診断が重要になってはきますが、それを踏まえて互いに相談して

決定するのがスジです。場合によっては有無を言わせないことも

ありますが。(笑)

 

これは禁煙や禁酒でも同じです。「俺、人生3回目の禁煙中。今回

は既に最長の1ヶ月だぜ!」と自慢げに語った知人がいましたが、

「4回目も頑張れよ。」と言っておきました。(イジワル)

2019年8月1日 木曜日

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