院長室

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サプリメントの運用

栄養療法の特徴の一つが、食事をサポートするメディカルサプリ

メントを使用することです。ウチも栄養療法を取り入れて5年と

少し、サプリを使ってくれる方も随分と増えてきました。それだけ

予防医学や、自己管理に注意を払う方が増えた証でもあると思う

ので嬉しい限りです。

 

しかしながら、やはりサプリにかかる費用も馬鹿になりません。

ちゃんとしたサプリを作ろうと思えば、コストフルになるのは

当たり前なので、特に医療用、治療に耐えうる品質のもの、とも

なればなおさらです。市販のもの全てを否定する訳ではありませんが、

目的とする栄養素よりも添加物の方が多いとか、そもそも成分

表示通りに入っていない、などの問題点が多いのも事実です。

 

最近では海外製の商品を自己輸入する方もみえます。ウチでも

海外製のものを採用していますが、僕は日本の会社が仲介している

こと、商品に対する相談ができること、を採用の条件としています。

海外の商品の方が総じて高用量だし、日本で使用できない成分も

使えたりするので有用である場合がありますが、得体の知れない

ものを患者さんの口に入れるわけにもいかないので、現状何でも

OKとは言えません。価格も定価ではそんなに高くなくても、

関税や輸送費用などで、結局高価になってしまうのも泣き所です。

 

僕自身もサプリメントを服用していますが、常にサプリを飲まずに

済むカラダにするには?という視点を忘れてはならないと思います。

これは薬剤と同じで、最少用量を常に探ることでもあります。

また季節によって、体調によって栄養素の優先度は変動しますから、

一度飲み始めたらそのまま、ではなく定期的な検査などで客観的

尺度で自分を評価することが重要です。それによっても無駄を省ける

でしょう。

 

メディカルサプリメント市場はこれからも拡大、成長するでしょう

から、商品の精度は上がり価格も安くなるとは思います。今はまだ

お高いので、慎重な使用になりますが、何のためのサプリか、を

念頭に置いた運用が大事ですね。

2017年5月1日 月曜日

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貧血と血虚

めまいや立ちくらみ、冷えや乾燥肌、これらの症状を見ると西洋

医学的には貧血を疑い、東洋医学的には血虚を疑います。どちらも

同じような病態を指しているようで、若干ニュアンスは違います。

 

貧血は正確には酸素欠乏による諸症状のことを指します。めまいや

立ちくらみが有名ですが、それは脳が酸素欠乏に敏感なので、早期

から出やすい、というだけです。当然全身の症状もあり、たとえば

筋肉が酸素欠乏になれば痛みになり得ますし、肝臓が酸素不足に

なれば代謝に問題が出ます。

 

酸素欠乏の裏には鉄不足があることが多く、定期的な出血がある

有経女性では貧血は避けがたいものでもあります。慢性に鉄不足が

経過すると、それを挽回しようとするシステムが発動するので、意外と

無症状で経過することもあります。血液検査をしてはじめて貧血発覚!

なんてこともありますが、組織の酸素欠乏は進んでいますので、放置

してはイケマセン。

 

対して血虚はどちらかと言うと「栄養不足」というニュアンスの病態

です。心臓から遠い組織ほど栄養が届きにくいので、皮膚表面や髪、

四肢尖端に症状が出やすくなります。めまいや立ちくらみもそうですが、

むしろ皮膚乾燥、ささくれ、冷え、脱毛などが特徴的です。

 

血虚に対する薬も種々ありますが、それを飲んだからと言って鉄が

増えるわけではないので、症状が似ているからと言って貧血と血虚を

混同せず、別々に検索して治療する方が良い結果が出ると思います。

男性諸氏には分かりづらい、と思われがちですが意外と最近は貧血や

血虚の男性も増えています。なんか疲れやすいな、と思ったら貧血

だったとか、抜け毛が増えたのは血虚のためだったとか…。どちらも

ゆっくり進行することが多いですが、その分気付かれにくいので

注意が必要です。

2017年4月27日 木曜日

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春も冷え対策

ゴールデンウィークも近づき、暖かい日も増えました。むしろ

室内の方がひんやりするくらいですよね。皆さん服装も春めいて

きていますが、まだまだ冷えには注意です。

 

現代人が抱える冷えの悩みは、統計があるわけではないですが相当数

だと思います。女性に限らず男性でも腹や足が冷えるという方が

増えている印象です。これはひとえに筋肉量の減少と、交感神経の

過緊張が原因と思われますが、どちらもすぐには改善しないもの。

こういう長期的な治療計画とは別に、対症的な対策ももちろん有用

です。

 

また自覚的には冷えはない、という方でも実際には随分と冷えてたり

します。風呂に入ると肩コリが楽だったり、冷たい飲料を飲むと

下痢したり。昔から「くび」を温めろ、なんて言われ頚部のみならず

手首足首も温める治療法がありますが、できれば、背部と腰も

温めて欲しい。

 

座位仕事やパソコン作業が長い方は、肩甲骨の動きが悪くさらに呼吸

も浅い傾向にあります。こういう場合は背中の肩甲骨の間を温める

のが良いでしょう。腰痛や生理の不調、不妊などでお悩みの方は腰の

下のほう尾てい骨の上あたりを温めるのが吉。便通異常があれば

下腹部とサンドイッチして温めると尚いいです。

 

温める材料としては、貼るカイロでも良いですが、熱すぎる場合も

あるので40℃くらいの蒸気で温める的なアレ(笑)が良いと思い

ます。お風呂は当然湯船に浸かり、耳たぶが湯に付くくらいまで入り

ます。自宅で時間がある時は濡らしたタオルを30秒くらいレンジで

チンしてジップロックに入れて使用すればサイズも自由で安価な

保温具になりますのでオススメです。夏はエアコンで冷えますので、

春とは言わず、習慣にした方良いかも知れないですね。

2017年4月24日 月曜日

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スマイルオールケア

今回も院内販売の商品を紹介。「スマイルオールケア」は口腔洗浄液

です。“お口くちゅくちゅ” するアレです。一般の商品には様々な薬品が

入っていますが、本商品はそれらが含まれない、というのが一つの

特徴です。

 

口腔洗浄はエチケットの一つ、つまり日常においては必須ではない、

と捉えられがちですが、とんでもない。口腔内にも腸内と同じように

わんさか細菌がいて、善玉・悪玉が領地争いをしています。悪玉が

増えると歯周病になりやすい、口臭が強い、などの不調が出ます。

それどこか、口腔内の血管から菌が侵入して全身疾患にも関与している

ことが明らかになっています。糖尿病やアトピーなんかも含まれます。

 

口腔は食物を咀嚼するだけでなく、腸と同様に外界からの異物に対する

門番のような機能も有しているわけです。だからこそ口腔ケアが

重要視されるのですが、ブラッシングのみでは不十分なことが多い

ようです。なので加えてフロスによる歯間ケアをし、さらに口腔洗浄液

で細かい隙間までもケアすると完璧。かつ、なるべく害のないもので、

ということで本商品の採用となったのであります。

 

キャップ半分くらいの量を口に含んで10〜20秒くらい“くちゅくちゅ”

しますが、プールの塩素消毒のニオイがして面食らいます。こんなん

口に入れて大丈夫か?!と思うほどです。(^ ^;)これは口腔内の

タンパク質を分解する時に出る塩素のニオイなので、強いニオイが

あるということは磨き残しがあるとも言えます。まあ次第に慣れますし、

口腔の清潔度が増すと、そもそもニオイは弱まります。

 

食後や歯みがきしてからやるのが通常ですが、口呼吸がありそうな方は

寝る前にすると良いでしょう。起床時の口のネバつきが気になる方も

就寝前がオススメです。歯がつるつるして気持ち良いですよ。注意点が

あるとすれば、乳酸菌系の口腔サプリを使用している場合。ウチでは

採用していませんが、チュアブルタイプの乳酸菌サプリでは本商品で

分解されてしまう可能性があるので、使用時間をずらした方がいいです。

 

市販もされている商品ですが、市販より少しお安めに設定していますので、

是非チャレンジでしてみてください。(^ ^)

2017年4月20日 木曜日

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肩こりも生活習慣病

生活習慣病と言うと、糖尿病や高血圧症、高脂血症が連想されます

が、生活習慣に起因する疾患、と言う意味では肩こりだって生活

習慣病なのです。

 

そもそも「成人病」というネーミングが廃止されて「生活習慣病」と

なったのは誤解を生みやすいことと、治療に生活習慣の改善が必要

という願い(?)がこめられたため。けれども実際にはあまり生活

習慣の指導は重視されておらず、相変わらず薬物主体の治療になって

います。

 

降圧剤は血を下げる効果がありますが、なぜ血圧が上がったか、を

解決しているわけではないのと同様に肩こりに湿布や痛み止めを

使用するのも治療にはなっていません。むしろ消炎値痛剤の副作用

で血流が悪化して却ってひどくなっていることだってあります。

 

では肩こりを生ずる生活習慣とは何でしょう?スマホやパソコン、

糖質過剰、睡眠不足、です。そんなん知ってるわ!という声が

聞こえて来そうですが、そう、それこそが生活習慣なんですね。

知ってるけどついやってしまう…なかなかできない…またそこに

つけ込んだ、「カンタンで効果バツグン」な治療がメディアを

賑わす、という現状です。

 

でも見方を変えれば、生活習慣なんて身近なことを変えるだけで

治療になるわけですから、健康雑誌を見るまでもなく安価かつ

自分に合った治療法が見つかるはずです。ポジティブシンキング。(笑)

自分なりの「原因診断」を持って受診して頂くと、よりきめ細やかな

指導や提案ができます。そしてその方が治療が楽しくなると思い

ます。

2017年4月17日 月曜日

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