院長室

« 2月 2024 11月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30

ヒビ割れも

インフルエンザの猛威の影に隠れてしまっていますが、乾燥に

よる皮膚のトラブルもとても増えています。せっせと保湿クリーム

を塗り込んでいませんか?

 

乾燥は全身に出ますが、中でも生活に支障を来すのが指先の

ヒビ割れですよね。市販薬も色々ありますが、最も安価で効果的

なのはワセリンです。医療機関ではプラスチベースやプロペトと

いう名称で処方されます。こちらの方が温度に左右されず伸びが

いいので使いやすいです。

 

逆にクリーム剤は合成界面活性剤が配合されているので、皮脂が落ち

乾燥を助長します。どんな素敵な薬効成分が入っていてもクリーム

基剤を使用している時点でアウトです。

 

ワセリンを使用する場合、“先に”塗っておくのがコツです。皮膚を

コーティングすることで乾燥を防ぐのが目的なので、割れてから、

かゆくなってから、では後手になってしまいます。炊事洗濯の前、

寝る前、と予め塗っておくことをお勧めします。その際、少量を

20秒くらいかけて塗り込むのが重要です。ベタベタして気持ち

悪ければ、塗り込んだ後にキッチンペーパーなどで拭き取って構い

ません。

 

踵など広く乾燥して割れてしまっている場合は寝る前にワセリンを

塗ってさらにラップで覆うといいです。以前紹介したエアウォール

は貼るのに少しコツがいりますが、薄くてムレにくく違和感がない

のでお勧めです。キズパワーパッドは意外と粘着が強いので、使う

場合はワセリンと併せた方が無難です。

 

手先や足先は血管が細くなるので、そもそも血流が悪い部位です。

冷えで血管が収縮し、さらに血流悪化するのが乾燥やアカギレの

原因です。カイロなどで尖端を温めるのは有用ですが、さらに

脇の下や鼠径部を温めてみてください。血流の上流部分も同時に

温めるわけですね。ただくれぐれも就寝中の湯たんぽ使用は気を

付けてくださいね。

2019年1月21日 月曜日

カテゴリー 院長室

タグ

腱鞘炎

整形外科疾患で椎間板ヘルニアと同じくらい日常会話で登場し、

かつ誤解が多いのが腱鞘炎です。腕が痛い?仕事で酷使するから

腱鞘炎になったんやわ!とか言いません?

 

さてどこに誤解があるかというと、腱鞘炎はどんな部位にも起きる

ものと思われている節がある点です。その名の通り腱鞘炎とは

「腱鞘」の炎症で、腱鞘とは腱を押さえる、あるいはスムーズに

動かすための装置です。当然腱がある場所にしか存在しません。

 

例えば前腕の中央あたりに痛みがあっても、そこに腱鞘はないので

腱鞘炎ではありません。手の使いすぎで肘が痛い場合も、腱の

付着部炎であって腱鞘炎ではありません。有名な“バネ指”は指を

曲げる腱の腱鞘の炎症なので腱鞘炎です。ああややこしい。(笑)

 

なぜこんな面倒な話をするかというと、腱鞘は使い過ぎだけでなく

女性ホルモンの影響を受けやすいことが分かっているので栄養療法

の対象であるからです。先述のバネ指が周産期や更年期の女性に

多いのはこのせいです。

 

もちろん原因はこれだけではないですが、腱鞘炎→ステロイド注射

という通常の治療の繰り返しでは根治にならないどころか副作用も

出かねないので、ステロイド以外の治療があるならその方が安全

です。具体的にはカルシウム過剰マグネシウム不足というミネラル

のアンバランスが根底にあると思われます。

 

特に周産期の方は薬剤が使いにくいので、つい痛みを我慢してしまう

傾向がありますが、もしかしたら食事の仕方で変化が出るかも知れ

ませんよ。

2019年1月17日 木曜日

カテゴリー 院長室

タグ

加齢とは?

前回、成長期について触れましたが、反対に老年期の加齢変化を

栄養療法的に見るとどうなるでしょうか。これは一言で言うと

「タンパク質の異化亢進」です。

 

人体は皮膚も毛髪も筋肉もホルモンも酵素も、すべからくタンパク質

から作られます。さらにタンパク質はアミノ酸で構成されますが、

アミノ酸からタンパク質への合成、タンパク質を分解してアミノ酸

にする、という作業が日々体内で行われて維持されています。

 

このタンパク質への合成のことを「同化」、アミノ酸への分解の

ことを「異化」と言います。前回書いた成長期というのは何も

しないでも背が伸びたりするわけですから、「同化」が亢進して

いる状態です。逆にシワや抜け毛は否応ナシに進むものですから、

老化は「異化」亢進状態と言えるわけです。

 

異化亢進の行き着く先が死ですから、誰しもこの現象を避ける

ことはできません。しかしながら「同化」を促進させれば相対的に

異化のスピードは緩まるわけですから、老化の速度を遅くすること

は理論的に可能です。これがアンチエイジングです。巷ではこの

単語がキラーワードになっていて、アンチエイジング○○と書けば

売れるわけですが、その仕組みは異化抑制あるいは同化促進かと

言えば、全然違ったりします。

 

では同化を促進させるのに必要なものは何かと言えば、それが

ビタミンやミネラルです。これらの過不足を分析するのが栄養療法

のキモでもありますから、栄養療法は老化に対抗できるとも言え

ますね。

 

反対に異化を亢進させるのがストレスや糖過剰です。凄いストレス

を感じる仕事の後で老けて見える、というのは本当に老化が

進んでいるのです。糖過剰も同様です。ご注意を。(^ ^)

2019年1月10日 木曜日

カテゴリー 院長室

タグ

成長期は要注意

栄養療法をしていると、お子さんの発達の問題や自閉症について

相談を受けることがあります。現代医学ではこれらに対しなかなか

有効な治療手段が提示できない中で、ネットで検索すると意外と

栄養療法でヒットするせいかも知れません。

 

確かに、メチレーションという代謝に遺伝子異常が見つかったり、

水銀や有機毒、カビ毒と言われる有害物質の蓄積が原因だったり

する場合があり、これらは栄養療法的アプローチをして初めて

判明するものです。

 

しかしながら決して「自閉症用のサプリメント」があるわけでは

なく、上記異常があったとしてもやるべきことは通常の栄養療法

の治療方法と大きく変わりません。そういうお話をすると落胆

されるのですが、重要なのは子供の代謝の特性を知ることだと

思います。

 

それはつまり「成長」です。成長はもちろん喜ばしいことなのです

が、想像以上に大量の栄養素を必要とすること、そして止められ

ないこと、が問題です。例えば栄養状態があまり良くない状態の

まま急激に背が伸びたり初潮を迎えたりすると、栄養消費が供給を

容易に上回り、また止められないために一気に症状が悪化したり、

思いもよらない新たな症状が出たりします。

 

さらに部活動などで激しい運動をすることも過度な栄養消費を招く

こともあります。子供は放っておいても大きくなりますが、どうやって

大きくなっているのかは大人が注意してあげねばなりません。子供に

血液検査をするのは難しい場合が多いので、成長期に入る前から

栄養の知識を身につけてもらうことが大事だな、と思っています。

 

2019年1月7日 月曜日

カテゴリー 院長室

タグ

謹賀新年

明けましておめでとうございます。皆さん、良い年末年始でしたでしょうか?

ウチは忌中だったこともあり、初詣も行かず、旅行もせず、もっぱら家で

過ごしました。部屋の模様替え、掃除、貯まった本やドラマや映画の消化、

とまあ大変有意義でした。そして掃除道具やラックや本がまた欲しくなって

モノが増えるというね、極めて平和な正月でした。(^ ^)

 

明日からまた診療が始まります。今年は消費増税が控えるので、院内処方の

ままいけるのかが一番の気がかりですが、まずは皆様のお役に立てるよう

精進してまいります。結果を求め、柔軟に、それでいてブレず、なおかつ

有名にならないように(笑)頑張ります。本年もどうぞ宜しくお願い申し

上げます。

2019年1月4日 金曜日

カテゴリー 院長室

タグ