相変わらず日本人の事故以外の死因第1位はガンなんですが、
2位も3位も常連の心疾患と脳疾患です。両方とも血管障害が
関連するので、血圧コントロールの重要性が声高に叫ばれます。
しかしながら、心筋梗塞や脳梗塞は「血流不足で壊死」すること
がその本態なので、血管病変で眼を向けるべきは動脈硬化です。
高血圧も動脈硬化の結果ですから、そりゃ脳梗塞や心筋梗塞と
関連あり、となってしまいますが、血圧を頑張って下げても
動脈硬化が放置されれば梗塞の危険性はあまり減らないかも知れ
ません。血圧コントロールの目標値が厳しくなっても、梗塞に
よる死亡が減らなければ意味ないですもんね。
一応学会の姿勢として、薬物療法よりもまずは生活習慣の改善を、
と言っているのは素晴らしいのですが、その内容は塩分と動物性
脂肪の制限ですって。(^ ^;)それを言い続けてこの結果なんだけど、
とツッコミたくなります。
制限すべき塩分は「精製塩」ですから、未精製の海塩や岩塩は
あまり対象ではありませんし、これから暑くなって汗が多くなれば
むしろ多めに摂る必要があります。動物性脂肪の制限も恐らく
動脈硬化した血管にコレステロールが沈着していることから
提言されているのでしょうけど、そもそも沈着したコレステロール
は食事由来のものではありません。
動脈硬化は血管内皮の障害から始まるので、それを何とかしない
といけない。それは即ちストレス、酸化、酸欠対策です。じゃあ
そのためにはどうするか、という順番で組み立てる必要があり
ます。結局それはガンの対策にもなります。ゲノム解析して
オーダーメイドの抗がん剤を選ぶ、なんてニュースもありましたが、
何だかなぁ、という感じです。(^ ^;)