忙しかった6月の鬱憤を払うかのように、今回は豪華
2本立てです。(^ ^)
まずは松ちゃん監督3作目、「さや侍」です。
主演の野見さんが素人であることや、野見さんには台本を
あえて見せないといった演出法などが話題になっていますが、
僕はこれは巧妙なミスリードと見ました。
確かに野見さんの朴訥さや、シュールな笑いの数々は松ちゃん
映画らしい雰囲気を出していますが、はっきり言って退屈です。
これは「主」を隠すための「従」と見るのが妥当だと思うのです。
未見の方のために詳しくは書きませんが、松ちゃんが本当に
使いたかったのは野見さんじゃなくて竹原ピストルでしょう。
そういう眼で見ると、この映画はとてもストレートなメッセージが
浮き彫りになります。シャイな松ちゃんはそれをシュールさで覆い
隠した、と。ちょっと好意的すぎるかな。(^皿^)
そんなわけで現在、野弧禅にどハマリ中です。(笑)
そして2本目はあまり派手に宣伝はしていないけど、かなりの
名作だった「127時間」です。
「スラムドッグ$ミリオネア」でアカデミー賞を獲った
ダニー・ボイル監督の作品なんですが、彼の才能が本物だった
ことがよく分かります。
実話を元にした映画なので、どうしても地味になりがちな上に、
結末が分かってしまっているという大ハンデをものともせず、全く
飽きさせない作品に仕上げるあたり、センスあふれまくりです。
映画作りがうまい。西谷弘氏(←アンダルシアの監督)はよく観て
おくように。(^ ^;)
劇中はほとんど主演のジェームズ・フランコさんしか出てきませんが、
こちらは野見さんと違って、とっても巧み。(笑)
個人的には「スラムドッグ$ミリオネア」の方が好きですが、
こいつはいろんな意味で挑戦的な、満足できる映画です。
さあ、次は何を観るかな。
「水曜どうでしょう」のDVDも観なきゃイカンし、忙しいったら
ありゃしない。(^ ^)