院長室

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頚、胸、腰、そして

慢性の肩こりや腰痛、胸部痛など身体の中心を通るライン

の痛みは結構難渋するものです。その理由の一つがそれぞれ

が独立せず繋がっているから、という点があります。

 

例えば肩こりは当然頚椎のトラブルを疑ってレントゲン撮影

をしますが、意外にも異常はなかったりします。逆にもの

凄くゆがんでいるのに無症状ということも。レントゲンは

重要な検査ではありますが、その部位の骨の異常を見つける

ことに特化しているので、骨以外の症状では異常は出ません。

手や足のしびれが併存する場合は脊椎内の神経圧迫が原因

だったりするのでMRIで異常が出る場合はあります。

 

さて、レントゲンやMRIで異常が無いとなると、痛みの原因

が骨以外だったり、あるいは胸椎だったり腰椎だったり…と

結構難しくなるんですね。思い起こせば、ここが僕の出発点

だったかな、と。解決できてないし。(涙)

 

ただ、症状を捉える時に画像で異常が無いならば、結局は

生活習慣に遠因があったりします。仕事や生活動作の身体

の使い方や、喫煙やアルコール、そして食べるもの。もっと

言えば周辺環境さえも影響するでしょう。現在、栄養療法

に注力しているのは、様々な症状のベースに栄養の問題が

関わっているからだったりもします。

 

糖質制限が上手くいくと肩こりが良くなったり、睡眠が

改善したりすることも結構多いです。花粉症や生理の異常

もまた然り。全員が善くなるわけではないのは歯がゆい

部分ですが、他の治療法よりは効率がいいかな、と思って

います。なんせ糖質制限なんかお金かからんしね。

 

異常所見を患者さんと共有できるのが栄養療法の利点の

一つでしょう。いや、数値を見ても信じない人はいる

けどもさ。(笑)ちなみに気の流れを改善する鍼治療との

相性も良いので、組み合わせてやってみるのも一興です。

経過が慢性になるほど、焦点をずらして俯瞰するのが結構

重要です。

2021年5月20日 木曜日

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