今日まで年に1回のAKA−博田法の学術集会のため高知県に行って
ました。今回は理学療法士・作業療法士会の学術総会と合同ということ
で400人以上が集まる大きな会となりました。よくもまあこんなに
高知まで来たもんだと…(^ ^;)
AKA−博田法はいまだにマイナーでドクターからも白い眼で見られる
ような治療法ですが、実は海外では結構有名らしく徒手療法が盛んな
ドイツではワークショップを行ったこともあるそうです。日本でももっと
注目されてもおかしくないと思うのですが、とにかく難しい手技なので
その辺りが敬遠される一番の理由ですかね。
僕のAKA−博田法との出会いは研修医1年目の時です。たまたま1学年上
の先輩医師がAKA−博田法の教科書を持っており、「俺はやらんからお前に
あげるわ。」と、じゃあ何で買ったのよ?!とツッコミを入れるほど
親しくもなかったのでありがたく頂戴したわけです。(笑)
その教科書はそれから3年は開かれることはなかったのですが(えー)、
これまた偶然札幌でAKA−博田法の地域研修会が開かれることを知って、
ああ、そういや教科書持ってたっけ、ってノリで申し込みしてみたのが
始まりです。
そこから見事にまんまとハマったわけですが、その治療効果もさることながら
一番魅力だったのが、「手を使って治せる。」ということでした。薬や手術
だって立派な治療なんですが、身体一つで治療できる所にすごく魅力を感じた
のを覚えています。しかも「強く押したら動かないけど触ってるだけでは当然
動かない」みたいな禅問答のような(笑)微妙な力加減の手技なので、全然
上手くできなくて悔しくて、さらに深みにはまっていった、みたいな。
今ではずいぶんと科学的に関節の生理が解明されてきて、学会でもやっと
並みのレベルに到達したかなと感じます。ニセモノも横行しているせいで、学会
としてはかなり厳しく資格制限を設けているため、今後も爆発的に広がること
はあり得ないと思いますが、患者さんに実際に触れて、痛み無く治療できる
ことは他の治療の追随を許さない素敵なアドバンテージだと思います。