院長室

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AKA学会

今日まで年に1回のAKA−博田法の学術集会のため高知県に行って

ました。今回は理学療法士・作業療法士会の学術総会と合同ということ

で400人以上が集まる大きな会となりました。よくもまあこんなに

高知まで来たもんだと…(^ ^;)


AKA−博田法はいまだにマイナーでドクターからも白い眼で見られる

ような治療法ですが、実は海外では結構有名らしく徒手療法が盛んな

ドイツではワークショップを行ったこともあるそうです。日本でももっと

注目されてもおかしくないと思うのですが、とにかく難しい手技なので

その辺りが敬遠される一番の理由ですかね。


僕のAKA−博田法との出会いは研修医1年目の時です。たまたま1学年上

の先輩医師がAKA−博田法の教科書を持っており、「俺はやらんからお前に

あげるわ。」と、じゃあ何で買ったのよ?!とツッコミを入れるほど

親しくもなかったのでありがたく頂戴したわけです。(笑)

その教科書はそれから3年は開かれることはなかったのですが(えー)、

これまた偶然札幌でAKA−博田法の地域研修会が開かれることを知って、

ああ、そういや教科書持ってたっけ、ってノリで申し込みしてみたのが

始まりです。


そこから見事にまんまとハマったわけですが、その治療効果もさることながら

一番魅力だったのが、「手を使って治せる。」ということでした。薬や手術

だって立派な治療なんですが、身体一つで治療できる所にすごく魅力を感じた

のを覚えています。しかも「強く押したら動かないけど触ってるだけでは当然

動かない」みたいな禅問答のような(笑)微妙な力加減の手技なので、全然

上手くできなくて悔しくて、さらに深みにはまっていった、みたいな。


今ではずいぶんと科学的に関節の生理が解明されてきて、学会でもやっと

並みのレベルに到達したかなと感じます。ニセモノも横行しているせいで、学会

としてはかなり厳しく資格制限を設けているため、今後も爆発的に広がること

はあり得ないと思いますが、患者さんに実際に触れて、痛み無く治療できる

ことは他の治療の追随を許さない素敵なアドバンテージだと思います。

2012年10月8日 月曜日

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ペナント終了

ファイターズは善戦しましたねぇ。北海道は第2の故郷なので、CSは俄然

ファイターズを応援しますよ。相変わらずCSは要らないと思ってますが

ドラゴンズが間違って日本シリーズに行っちゃったら鞍替えします。(笑)


ドラゴンズに比べ、ファイターズは若手の台頭が著しい。これはとても羨ましいし、

見習わなければイカンとこですね。力がある者が上に行く世界なので、そりゃ

岩瀬とか井端とか和田を押しのけて活躍するのは困難でしょうけど、この

ままではジリ貧です。今年は野手では大島がかなり活躍しましたが、平田、

堂上兄弟、野本、藤井あたりはもう尻に火がついていると思わねばダメです

よね。


投手も山本昌が活躍するのは素晴らしいことですが、若手投手はこれといって

伸びた人はいなかったような気がします。伊藤準規あたりはもう少し勝つかと

思ったんですけどねえ。しかも久本と小笠原が戦力外になったので、左の

先発がいない…!山本昌とあとは…ソト?いやはや…。

第2の今中と言われる小川が出てきてますが、1年間ローテーションに入れる

左腕の補強が必要でしょうね。ファイターズさん、吉川下さい。(笑)


政治の世界でも、「50代の“若手”閣僚ばかりの政界に危機感を感じる。」

なんてノスタルジック(?)なことを言う評論家もいますが、日本はどの業界も

もっと若手を重視した方が良いと思います。決してベテラン嫌いじゃなくて

若手からチャンスを奪うような体質を変えて、ベテランも若手も本質で競い

合える環境にしなきゃダメだと思うんですね。その方がベテランにとっても

よい変化を産むと思うんですけどねぇ。もちろん医療界も同じであります。

色々な評価軸はあるでしょうけど、我々はやはり「治すこと」で評価される

べきです。

2012年10月4日 木曜日

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血流が悪いとは

報道でさんざん脅されましたが、この地域は台風の影響はそれほど

でもなかったですね。ウチの車庫はまたしても浸水しましたが。(^ ^;)


さて、これからどんどん気温が下がっていくと痛みの患者さんが増えます。

やはり冷えによる影響が強いわけですが、その原因は何と言っても

血流の悪化です。巷でもよく耳にする言葉ですが、具体的に何が起こって

いるのでしょう?血流が悪くなるとその周辺組織は酸欠になります。

そうすると痛み物質が誘導されて症状が発現するようなのです。


では血流を改善するにはどういう手段があるかということになりますが、

「動き」と「質」に分けて考えると整理できます。「動き」は血液の流れ

そのものです。「動き」の改善にはマッサージは当然有効ですし、漢方薬

で駆瘀血剤と言われるグループの薬を使用するのも「動き」改善のため

です。ただしマッサージに関しては強い力で行ってはいけません。

強く押すとなんか効いた気になってしまいますが(笑)、これは却って

緊張を高めて悪化させる原因になりかねないのです。なので、弱く優しく

やるのがポイントです。ゴムボールを使って軽く押すのがオススメです。


「質」は血液の機能です。せっかく「動き」を良くしてもなまけ者の血液

では症状は良くならないわけです。血液はそれはもう色々な役目がありますが、

痛みに関しては酸素運搬能力が最も重要です。血液が酸素を運搬するためには

ヘモグロビンが必要なんですが、このヘモグロビンの材料になるのが鉄と

蛋白質なんですね。ですから、鉄と蛋白質不足の人は酸素が上手く運べなくて

血流悪化→痛みが出る、となってしまいます。ここからも食事の重要性が

伺えます。


この冬を痛み無く乗り切るために、同じ姿勢をなるべく避けてコツコツ

マッサージし、鉄と蛋白質を多く含むメニューをガンガン食べてください!

2012年10月1日 月曜日

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「鍵泥棒のメソッド」

西川美和監督と並ぶ僕にとっての10割バッター、内田けんじ監督の

最新作です。彼もまた寡作で今作でまだ監督3作目なんですが、彼の

作品の特徴は何と言っても練り込まれた脚本の妙です。上質の推理小説

のトリッキーさと随所にちりばめられたユーモアで、まだ2作ですが

すっかりファンになりました。

 

今回は人生設計もいい加減なだらしない男と、何事も計画的にきっちり

こなす男がひょんなことから入れ替わってしまうという物語。これまでの

トリッキーさはなりを潜め、どちらかというと人物描写に重きを置いた

作品になっています。題名の「メソッド」というのも、メソッド演技の

ことで、これは役柄に深く入り込んで自然な演技をすることらしいです。

強制的にでも自分の人生とは別の人生を味わうことで、これまでと違った

自分を見つける、というあたりが主題なんでしょう。それを引き立たせる

ために得意のトリッキーさをあえて抑えたと見るべきでしょうな。

とは言え伏線の張り方と回収の仕方は絶妙かつ爽快で、相変わらず完成度は

高いです。堺雅人と香川照之という日本を代表する名優というか怪優(^ ^;)

の演技もとても素晴らしく、やや長い尺ですが、まったく飽きさせません。

 

前作「アフタースクール」の方が総合店点は高いですが、良い作品です。

惜しむらくは、「夢売るふたり」というとんでもない映画と同時期に公開

されたことでしょうか。人物描写の勝負では西川監督に勝てっこないです

からねぇ。ただ、内田監督らしく最後はすっきり爽やかな気分になれるので、

気分良く映画館から出たければ「鍵泥棒のメソッド」、重い気分になっても

いいなら「夢売るふたり」ってとこでしょうか。(笑)

2012年9月27日 木曜日

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風邪にご用心!

やっと涼しくなって、朝晩はむしろ寒いくらいになりました。

東京は激しく気温が変動しているようですが、そうなると風邪を

ひく人が急増します。


ついつい熱が高いと解熱剤、咳がひどいと鎮咳剤、下痢があれば

止痢薬と症状に対処する薬を選択してしまいがちですが、風邪の

時の諸症状はすべてウィルスや細菌と戦うための生理反応です。

咳や下痢で体外に排除しているわけですし、発熱は身体が戦って

いる証です。ですから、これらの症状はもちろんひどければ対症的

な薬を使ってもいいのですが、度を過ぎればむしろ戦う力や排出

する力を弱めて、症状が長引く原因になります。


では、どうするかというと風邪の初期はとことん身体を温めることです。

布団とパジャマは1枚多く、食事は熱いスープ、という様に内外から

温めるとウィルスや細菌と戦う力が後押しされて、結果的に早く治ります。

しっかり汗が出るくらい温めた方がいいでしょう。汗をかいたら着替えて

また温める!(^ ^)


免疫機構が働くためには至適温度というのがあるらしく、ある程度

体温が高くないと適切にウィルスや細菌を排除できないそうです。

この事実は低体温気味の人が風邪をひくと長引くことや、そもそも

風邪をひきやすいことに繋がりますね。風邪に対する漢方薬はその

ほとんどが「温める」性格なのですが、まだ体温すら測れない時代に

こういう発想があったことはオドロキです。


細菌と言えば、バイきんぐはお見事でした。(ムリヤリ? ^ ^;)

1本目のネタはもうレジェンドですわ。あれでおおかた優勝を決めて

しまった感がありましたね。イタトンの破壊力もすごかったけど、

やはり年季、経験の差なんでしょうなぁ。

2012年9月24日 月曜日

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