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超音波セミナー

今週末は大阪で整形外科向けの超音波診断セミナーに参加して

来ます。超音波検査というと、心臓や肝臓、甲状腺がメジャーです

が最近では整形外科分野でも活躍するようになってきたそうなんです。


骨の診断はもちろんレントゲンが得意なんですが、靱帯や腱と言った

軟部組織はMRIが得意です。ですがMRIは大病院にしか設置

されていないことがほとんどなので、軟部組織損傷の確定診断は

どうしても個人病院では難しくなってしまいます。よく膝のレントゲン

で「関節がすり減った」なんて言いますが、これは軟部組織の損傷を

推測しているだけであって、レントゲンに映っているわけではない

んです。


で、超音波の登場なわけです。サイズも随分小さくなっているし

軟部組織損傷の診断を個人病院でもできるようになり、整形外科に

とっても大きな武器になり得ます。特にウチでは栄養学的な治療も

していますから、脂肪肝をリアルタイムに患者さんに見せられたら

これも大きな武器になりそうです。


新しいことに挑戦するには大きなエネルギーがいるし、実際導入する

となるとコストが気になる(笑)わけですが、まずはやってみる!

ダメならあきらめる!(ええっ)の精神で行ってきます。(^ ^)

2013年1月25日 金曜日

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アルコールとの付き合い方

昨日は今年初めてのオルソモレキュラー療法のセミナーでした。講師はいつも

のように溝口先生で、いつものように聞き取りやすい声ではっきり話されるん

ですが、6時間余りの間、人前で同じ声の張りで話し続けるのはとても疲れる

と思います。僕もたまに講演したり、授業で話したりしていますが2時間で

ギブだもの。(^ ^;)

やっぱり日頃の栄養の賜物なんでしょうか。


さて、講義の内容は既に数回聞いていることなんですが、「へぇ〜」とか「そう

だったんだ!」と思うこともしばしばで、自分の覚えの悪さにガックリして、でも

何度も感動できて幸せじゃん!なんて無理に自分を励ましたりしていました。(笑)


特に今回改めて勉強になったのが、アルコールの摂り方です。糖質制限の立場から

ですと、日本酒やビールなどの醸造酒を控えて、ウィスキーや焼酎などの蒸留酒を

勧めることになるんですが、そもそもアルコールが分解される過程でグリセリンが

生成され、それが中性脂肪になるんですね。

ということは、蒸留酒でもたくさん飲めば中性脂肪は上昇すると言うことです。

糖質制限しているのに中性脂肪が下がらない方は、やっぱりお酒を控える必要が

あるわけです。


また、お酒を飲み続けると脂肪が肝臓に溜まり脂肪肝になってしまうのはよく

知られていますが、そうなると肝臓は糖質を十分に蓄えられなくなり、低血糖に

なりやすくなります。そうすると、すぐに糖質が欲しくなりまた中性脂肪が溜まり…

という悪循環が完成するわけですね。当然低血糖を繰り返せば自律神経症状も

でやすくなるので、冷えや動悸や不眠も出現し、ますます不調になり向精神薬が

手放せなく…なんてことになるかも知れません。


ということで、今年はお酒に関する指導は少し厳しくなるかも知れませんぜ。(笑)

2013年1月21日 月曜日

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流行の兆し

ついに一宮地域でもインフルエンザの流行が始まりました。相継いで

学級閉鎖の連絡も来ています。まあ罹患してしまったらタミフルでも

リレンザでも麻黄湯でも早期投入してとにかく早く治すことです。


ウチでもここ数日毎日インフルエンザの患者さんが発生していますが、

従来の「悪寒、高熱、咳、関節痛」といったインフルエンザの特徴的な

症状がない方が多い印象です。今日の患者さんも症状は鼻水と頭痛だけ

で体温も37.4℃でしたが、しっかりA型インフルエンザでした。

こういう症状の軽い方が、ついインフルエンザの検査も治療もしない

で出歩くことで一気に感染が広がるのかも知れません。


そんなわけでインフルエンザの恐怖に囚われ(笑)、軽い症状の方にも

検査はするようにしています。明日からはセンター試験ですが、大雪の

季節でインフルエンザが蔓延する中、ストレスと緊張を抱えながら

会場に行く受験生は本当に可哀想ですね。これだけを取り上げても9月

入学に制度を変えた方がいいと思います。そうすると試験は6月頃で

梅雨時期ですが、1月よりはましですよね。

6月試験だったら、きっと僕もセンター試験で満点取って東大に行って

ただろうなぁ。(わけない)

2013年1月18日 金曜日

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サイエンス漢方処方研究会

昨日は東京で漢方の勉強会でした。僕が開業前に研修でお世話になった

北海道の井齋先生が主宰する「サイエンス漢方処方研究会」です。まだ

立ち上げから1年ほどなので、多くて50人くらいかな、と思っていたら

100人以上の参加者がいてびっくりしました。

井齋先生とはあまり話ができませんでしたが、一緒に漢方を学んだ先輩

ドクターと久しぶりに会えて楽しかったです。


この研究会の主旨は、東洋医学の論理を現代科学で解き明かすことで漢方

の普及に貢献しようというものです。東洋医学は五感をフル活用して行う、

いわば理学所見での診断学なので、もちろん当時はこれが「科学」だったの

ですが、現代で言う科学ではありません。生薬の薬理作用そのものも全く

解明されていないものが多く、結局は経験的直観的な処方選択となります。


現代科学の薫陶を受けたドクターからはこれは到底受け入れがたく、さらに

難解な東洋医学理論、漢字の羅列(笑)が漢方の普及の阻害要因となって

います。これではお先真っ暗だ、と言うことで極力東洋医学的な単語を西洋

医学の言葉に置き換えて、現代科学で漢方理論の説明をしようというこの

研究会の試みは至極全うであると思います。


ただこれが即臨床に応用できるか、はまた別問題です。科学的解明なんて

患者さんにはあまり関心がないことですし、それが分かったから新たな

処方選択に結びつくわけでもないからです。せいぜい処方の裏付けができて

医師の精神衛生上プラスだ、という程度でしょうか。

医師への啓蒙には一役買っても、患者さんには特に利益なし、では物足りない

ので、これからの活動で臨床的な応用に発展することを期待しています。

2013年1月14日 月曜日

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意外と多いフードアレルギー

いつも患者さんには低糖質、高タンパクの食事をお勧めしていますが、

その甲斐あってか、今のところ正月の食生活(餅やおせち)によって不調

を訴えている方はいません。優秀、優秀(^ ^)

主食が米で、なおかつ砂糖の多い日本食を食する日本人は世界でも有数の

糖質民族ですから、なかなか糖質を減らすのは難しいのですが、逆に言うと

それだけ糖質制限で症状が改善する可能性が高い、とも言えます。

今年もビシバシ糖質制限を勧めていきます。(笑)


さて、糖質制限は高タンパク食を併せることで初めて成立するということは

何度もお伝えしてきましたが、全ての人に有効である、とは実は言えません。

一般的には「コメを減らして肉魚卵をガッチリ食う!」という指導になるの

ですが、中に肉魚卵アレルギーの方が潜んでいるのです。これは通常行う

アレルギー検査では分からないことがあります。通常はIgE抗体を測って

アレルギーの有無を調べるのですが、これとは別のIgG抗体が上昇している

タイプのアレルギーもあるんです。病院で検査したらアレルギーはないと

言われた、なんて人も実はIgG型アレルギーだったということもあります。


このIgG型アレルギーは遅延型アレルギーとも言われ、症状が随分経ってから

出ることが多く、またあらゆる臓器に不調が出現するという特徴があります。

かく言う僕も、調べてみたら卵アレルギーが発覚したので、今はすべて卵抜き

になっておりますが、意外とこういう方が多いんですね。


低糖質+高タンパク食で好調な人は、もちろんそれで問題ないんですが、どうも

不調が続く、という方にはこの検査をお勧めしています。不眠症や慢性疲労症候群

の原因が実はフードアレルギーだった、なんて例もありました。

海外発注のお高い検査なので、誰にでもお勧めるできる検査ではありませんが、

難治の症状には治療を進める上で大事な情報源となります。

2013年1月10日 木曜日

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