院長室

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講演報告

土曜日は犬山で漢方の講演でした。この会に呼んで頂くのは

もう通算6回目で、正直もうネタがなく(笑)頭を捻った末に

現在僕が悩みながらも試行していることについてお話しました。


西洋薬にない効き方をする、応用範囲が広い、などの漢方の魅力

は言うまでもなく確かなものなのですが、医療者からすると診断に

おける客観的尺度が存在しない、というのが大きな問題になります。

もともと血液検査や血圧計すらない時代の診断学ですから、どう

しようもないのですが、ここが一番現代医学に受け入れられない

部分でもあります。


そこで、分子整合栄養医学的な血液データの読み方と漢方所見を

すりあわせて、血液検査が漢方診断の助けにならないか、と考えた

わけです。多少強引な部分もありますが(^ ^;)どんな治療法だって

同じ病態を観察しているわけですから、きっと通じる部分があるん

じゃないか、という発想に基づいた提案です。薬理学的な作用機序

が解明されるまでは、この方法がいいのではないかと思っています。

ご参加頂いた先生方、ありがとうございました。


そして日曜はその分子整合栄養医学のセミナー。アレルギーの震源地

が腸にあるのではないか、という説はもうかなり証明されつつあります

が、それを積極的に治療する方法がこれまでありませんでした。今回の

セミナーではその治療ツールが提案され、今後の診療に大いに期待が

もてる内容でした。まあやはり金額的には結構パンチ力のあるものに

なってしまうのですが…。(^ ^;)

もちろんウチでも積極的に取り入れていこうと考えています。これだけ

日本中に蔓延してる各種アレルギーが治せたら、それはすごいことだと

思います。今からワクワクします。

2013年2月11日 月曜日

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ガス抜き

「現代はストレス社会」と言われるようになって久しいですが、ウチに来院

される患者さんを見ているとそれは確かなことだと感じます。では、僕たち

医療者は何をすべきなんだろうか、と考えるわけですが、ついつい薬を処方

すること、と思ってしまいます。


「俺の仕事は薬を出すことだ。」と豪語した先生もいましたが、それはあくまで

一つの方法だと捉えた方が却って柔軟な治療ができると思います。漢方薬も

西洋薬に比べて副作用が少ないとか、違った効き方をするとか、良い面は多い

ですが、所詮薬であることに変わりはありません。やはり一つの方法でしか

ないということを心に留めないといけないです。


では、何か新しい治療があるんかい?って聞きたくもなると思いますが、新しい

ことを探るよりも忘れていることがないか考えてみることの方が、答えが見つかる

ような気がします。患者さんの話を聞いていると、皆さんとても「マジメ」である

ことが共通します。部下もいるので仕事は休めない、とか、親の介護ができるのは

自分しかいない、とか、自分が我慢をして周りを立てようとします。これ自体は

素晴らしいことだと思いますが、気付かぬうちに自分の首を絞めてしまっている

印象を受けます。


僕がよくお話しするのは「1日1回ガス抜きすること」です。「週末にゆっくり…」

「今度の連休は羽を伸ばして…」ではなく、必ず1日のうちに何か「ホワッ」と

することして欲しいのです。何が良いかは人それぞれですが、疲れは1日単位で

取らないと必ず引きずります。まとめて解消できるものではないです。ついつい

マジメ過ぎる思考になってしまう方は、半身浴でもエステでも、是非何かガス抜き

する手段を見つけて欲しいと思います。


ちなみに僕は必ず1日1回はバラエティ番組か漫画(主に吉本新喜劇と銀魂 ^ ^)

で笑うようにしてます。それは単なる趣味ですか?そうですか。(笑)

2013年2月7日 木曜日

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講演報告

土曜は名古屋のツムラ支社ビルで漢方の講演でした。なんか久々で

妙に力が入りました。(^ ^;)

いつもは開業医の先生が対象なんですが、今回は藤田保健衛生大学

付属病院の漢方研究会に参加されている先生方が対象でした。研修医の

先生もいて、漢方に対する関心が高まっているのを感じた次第です。

お集まり頂いた先生方、ありがとうございました。


なぜか今週も講演なので資料作りに追われていますが(泣)、僕は1枚の

スライドの文が5行程度が最大となるように工夫しています。僕も色々な

講演やセミナーに参加していますが、1枚のスライドに細かい字で20行も

書いてあると、もうなんか集中できません。というかついて行けません。(^ ^;)

またそういういわゆるビジーなスライドは、発表者も読むことに精一杯で、

早口になったり、要領を得なかったりしてしまいます。結果、参加者は消化

不良で帰る、みたいなことになってしまうわけです。


自分が飽き性で長時間集中できない質なので、講演する時は常に飽きさせない

ように気を揉んでいます。そこでおもむろに小話を挿入してスベると激しく

後悔するんですけどね。(笑)それでムキになってさらにドツボにはまったり。

いや、真面目にやってます。はい。今週も頑張ります。小話抜きで。(^ ^)

2013年2月4日 月曜日

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小青竜湯の季節

厳しい寒さも一段落してくると、間髪入れず今度は花粉症の季節に

なります。今年は花粉が多いという予想なので、戦々恐々としている

方もいることでしょう。花粉飛散図を見て真っ赤だったりするともう

それだけで気が滅入りますよね。って僕は花粉症ないんですが。


さて、ウチの花粉症対策は例年通り「漢方薬時々抗ヒスタミン剤」な

感じですが、それにワセリンバリアとプラセンタも足して万全の状態で

患者さんを待ち受けております。(笑)

予防的に鼻の穴や目の周囲にワセリンを塗るのは、副作用なく安価で

できる賢い方法ですし、プラセンタを集中的に打つと症状が軽く済む

だけでなく、他にも様々な効果があるので一石四鳥くらいなおトクな

方法と言えます。


で、やっぱり登場するのが(笑)糖質制限です。とかくダイエットの

方法として取り上げられがちな糖質制限ですが、なんのなんの、アレルギー

にも効果があるのです。近々、溝口先生の「アレルギーは砂糖をやめれば

よくなる!」という本が出版されるので、花粉症の方は是非一読してみて

ください。あ、別に宣伝を頼まれているわけではないです。(^ ^;)


こうして見ると花粉症の治療も随分と幅広くなった気がします。これまでは

抗アレルギー剤の内服、点鼻、点眼、に加えて鼻粘膜の焼灼術くらいが

一般的でしたが、糖質制限の登場でやっと予防的な戦闘手段を手に入れた

気がします。今度は腸内環境を整えることでアレルギーを治す!という

方向に進んでいくと思います。患者さんが自分の身体の変化を楽しみながら

できる治療っていいですよね。この辺りが目標です。

2013年1月31日 木曜日

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脊柱管狭窄症にプラセンタ?

先日、健康雑誌「わかさ」に脊柱管狭窄症の特集記事があって、そこに

プラセンタが効果あり!とあったせいで問い合わせが増えています。


確かにウチでも関節痛に効果があった例がいくつかありますので、全く

効果がないワケではないと思いますが、個人的にはちょっと半信半疑です。

脊柱管狭窄症は脊椎内の神経が何らかの原因で圧迫されることによるもの

で、その症状発現はまずは神経周囲の血流阻害によると考えられています。

要は神経が首を絞められて酸欠になっているような状態ですね。


ということは病態改善の本質は血流改善にある、と考えるのが普通です。

実際にも血管拡張剤を使用して血流増加をさせるのがセオリーです。

みのもんた氏が行った手術も、骨を削って圧迫を解除し血流増加させている

わけです。


で、プラセンタに血流増加効果があるのかというと、確かにあるみたいです。

ただプラセンタの効果の主態は肝臓機能の賦活化ですから、それほど強い

作用ではないように思います。実際にそういう成分が検出されているわけでも

ないようです。


ということで、脊柱管狭窄症にはまずはセオリーの血管拡張剤から開始、

効果がなければプラセンタも、という流れが妥当かと思います。プラセンタ

を始めたら他の症状がむしろ良くなっちゃうかも知れませんが。(^ ^)

2013年1月28日 月曜日

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