院長室

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下げ止まりからのリバウンド

やっと緊急事態宣言解除の運びとなりましたね。そもそも

宣言の理由は「医療崩壊を防ぐため」で病床逼迫度の改善

が見られれば解除、だったはずなのに基準をクリアしても

根拠無く“時期尚早”とのことで延長になっていました。

 

論理的な説明が無いまま、精神論的な理由で延長されたら

たまったもんじゃないし、実害を被っている人からしたら

国の言うことを聞いていたら倒産してしまう、という危機感

の方が強くなっていたと思います。緊急事態宣言の重みは

相当に軽くなり、次回以降の効力は落ちたと見るべきで

しょうね。

 

解除後も警戒は引き続き必要とか、下げ止まっているので

リバウンドの可能性が心配とか、これまた精神論的なアナ

ウンスで辟易します。そんなん知っとるっちゅうーの。(笑)

欲しいのは、こういうデータがあるので、こういう場合には

再拡大の危険性が高いと認識して欲しい、とか、さらには

これさえ注意すればここまではOK!といった論理性に

基づく具体案です。

 

世界的な経過をみれば、抗体の効果が薄れる3〜4ヶ月で

再拡大するのは分かっていることだし、それをリバウンドと

言ってしまえばイコール「国民の気の緩み」としてお叱り

を受けることになるでしょう。あまつさえ変異株と再拡大を

紐付けするなら、むしろ国民の行動とは無関係だと思うん

ですけどね。ウィルスが変異するのは当たり前だし、通常

感染力は増すけど毒性は落ちます。そうやって市中感染症に

なっていくものです。

 

宣言延長を妥当とする人が60%にのぼる現状を見ると目眩

がしますが(^ ^;)、まあそういう人達に合わせて政治をして

いるんだな、と思えば官僚や政治家の皆さんはとっくに

コロナ禍なんて乗り越えたと思っている証でもあるでしょう。

 

世界を見渡せば日本は大変に恵まれた結果になっていますが、

圧倒的に不足するのは論理性と検証でしょう。GoTo事業は

しばらく中止だそうですが、ならばGoToで拡大した証拠を

見せて欲しいし、最小限の外出に留めるよう要請するなら、

人出量と感染拡大率の相関を提示すべきです。それが無ければ

いたずらに経済を止めるだけです。

 

こういう状況になってしまったのは、メディアの負う責任が

大きいと思いますが、各人が自身でデータを取得することも

必要だと思います。毎日報道される「検査陽性者数」は既に

あまり重要ではなく、死亡者数や重症者数、年齢分布と

発生場所、が国民の生活に関係します。福祉施設や院内での

感染数は除外するか、その旨を明らかにしないとフェアじゃ

ないです。これらは報道されないけど、ちゃんと調べれば

分かりますから。

2021年3月22日 月曜日

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