院長室

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カロリーオフの罠

栄養療法をしっかりやられている方でもなかなか抜け出せ

ない呪縛、それが「カロリーオフ」です。これを見るとなぜか

無条件に健康的だ、と思ってしまいますよね。(^ ^;)

 

そもそもカロリーをオフにしようという発想はどこから来る

のでしょうか?辿っていけば、肥満やダイエット、つまり

痩せるための方法論として始まったと思われます。消費する

以上のカロリーを摂取するから太るんだ、という理屈ね。

 

そもそもカロリーは熱量のことで、生命活動には欠かせない

ものです。だから決してカロリーそのものが悪ではありません。

で、ヒトがカロリーとして利用できる食材が糖質、脂質、

タンパク質なのでこの3つを3大栄養素と呼んでいます。

 

そしてこの3つの中では脂質が最もカロリーが高いので低脂肪

こそが痩せる近道だ、となっていったわけです。ここまでで何

が見落とされているかというと、食材のカロリー量がそのまま

我々の活動エネルギーになるわけではない、ということです。

活動に必要なエネルギーは摂取量ではなくあくまでその人の

カロリー変換能力に依存します。

 

上記の理論でいけば脂肪は控えるようになるため、糖質は増え

ます。すると大して食べていなくてもインスリンは過剰に分泌

されるので脂肪合成は増加します。つまりカロリー制限してる

のに太ります。いじわるな言い方をすれば、脂肪を摂らない

から脂肪が増えるんだ、ということになります。

 

あれ?余計こんがらがった?(笑)少なくとも、カロリー表記

だけで食事を選ぶのは危険だということです。

2018年3月8日 木曜日

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