院長室

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カロリー控えめ

なんとなく健康そうな響きがする「カロリー控えめ」。

料理のレシピ集や食事療法など、様々な場面で遭遇

しますよね。果たしてカロリーは悪者なのか?

 

そもそもカロリーは水1gを1℃上昇させるのに必要な

熱量、という定義です。我々の生命活動にも熱量が必要

なので、カロリーが多いとか少ないとかが健康の

指標に用いられたりするわけです。

 

そしてその延長で、「肥満はカロリーオーバーの結果

なので制限しましょう。」となっています。糖質の

カロリーに比べて脂質は2倍以上なので、当然この

指針で行けば脂肪カットの食事が推奨されます。でも

ここがミスリードなんですねぇ。

 

肥満状態では脂肪が多いのは確かなんですが、それは

脂質を食べ過ぎたせいではありません。脂肪細胞を

合成するのはインスリンの作用がメインだからです。

そしてインスリンを分泌させるのは糖質だけです。

つまり糖質の過剰を何とかしないと肥満は防げない

わけです。

 

でも国が推奨する “バランスの良い食事” は炭水化物が

60%なんですね。そりゃあ生活習慣病が減るわけ

ないと。糖尿病治療の現場でも相変わらずカロリー

制限食がメインで、かつ炭水化物の割合は遵守されている

ので「ほとんどコメで1600kcal」という珍妙な

治療食が提供されています。

 

カロリー表記をしてある商品やメニュー表がほとんど

常識となっておりますが、それよりもまず気にするべきは

糖質の割合です。

2016年2月29日 月曜日

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インフル&花粉

今年はインフルエンザの流行が遅く、いまだ終息して

いませんが、そのぶん花粉が待ってくれるはずもなく、

既に花粉症症状が始まり、インフルエンザに花粉症が

被るというダブルショック!(by 浦ちゃん)な状況に

陥っている方もみえます。

 

熱があって身体がだるく、なるべく休息したいのに

鼻が詰まって眠れない、とかインフルの咳とアレルギー

性の咳で呼吸困難になっている、などとても可哀想

です。もちろん西洋でも漢方でもまずは対症的な薬剤で

しのぐのが常套ですが、やはり背景には免疫力の低下が

あります。

 

免疫力はよく耳にする言葉ではありますが、その実態は

あまり知られていないのではないでしょうか。免疫は

それを担当するリンパ球や樹状細胞など複数の細胞の

共同作業でなされます。どの細胞に不具合があっても

免疫力は低下するわけですが、突き詰めればやはり細胞

の栄養状態に左右されるのです。また細胞が働きやすい

至適温度もありますから、低体温の方が低免疫なのは

周知の通りです。

 

実際に「免疫力」を数値化することは現状不可能なので、

どれくらい低下しているかは言えませんが、間接的には

ビタミンDの濃度測定が有用です。保険適応ではないですが、

低値の方はアレルギー疾患や慢性疲労などのリスクが

高いようです。免疫細胞に必要な栄養素で重要なのは鉄と

ビタミンCです。なので、治療にも予防にも赤身肉に

レモンをぶっかけて食べて欲しいところです。

 

まだまだ予断を許さない、どころかこれからがまた大変。

3月、4月は平年より暖かいそうですから、しっかり

備えましょう。

2016年2月25日 木曜日

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駐車場補修工事について

当院駐車場の壁が老朽化しているため、補修工事を

行います。2月25日(木)から約1週間の予定です。

若干駐車スペースが狭くなりますが、引き続きご利用

頂けます。ご迷惑をおかけ致しますが、どうぞ宜しく

お願い申し上げます。

どうせ補修するなら、と壁に突っ込まないように。(笑)

2016年2月23日 火曜日

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適度な運動とは

様々なダイエット法が飛び交う中、「運動」だけは誰もが

疑わない健康法として不動の地位を築いています。「最近

太ったんだけど、運動不足だからなー」とか「一念発起

してジムに通い始めました」とかよく耳にします。

 

医療レベルで扱う運動というのは治療や予防に繋がるもの

で、当然その方の病態によって推奨される内容は変わります。

筋力増強のためと言って高齢者に100mダッシュさせる

わけないですよね。(^ ^;)と言うことは、運動はもちろん

良いことなのですが、どんなメニューをやるべきかを決める

のが先です。合わない運動は身体を傷めるだけです。

 

例えばジョギングや水泳は、何となく万人向けのような

イメージがありますが、酸素需要量が増すので、鉄不足が

あって酸素利用が低下している人や、抗酸化力が低い人には

向いていません。良かれと思ってやった運動で疲弊して

しまった経験ありませんか?

 

でも、だからと言って運動をやめてしまうのはもったい

ないので是非、現状に合った運動を探して欲しいのです。

そのためには血液検査が欠かせません。先述の鉄不足や

抗酸化力低下などが推量できるからです。栄養状態を改善

しながら運動すれば害無く進められることでしょう。

 

あと運動は「心地よい」感覚がとても大事です。自身に

ノルマを課して追い込むのも一つの方法ですが、まずは

気持ちの良いレベルから始めるのがコツです。続かなけ

れば無意味ですから。デスクワークで1日中座位が続く

方は、ストレッチをするだけでも立派な運動です。

2016年2月22日 月曜日

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血糖値の変動

糖質制限を率先して広めている著名な方が若くして

心不全で亡くなったために、ここぞとばかりに

糖質制限批判が巻き起こっているようです。それに

対する反論も既にあちこちで見られるので、まあ

僕はいつもの調子で更新します。(笑)

 

糖質制限はあくまで糖質過剰な人への治療法です。

日本人はあまりに無自覚に糖質過剰になっている

ケースが多いので適応者も多いだけです。さらに

糖質過剰ではいわゆる中毒のような状態になるので

一念発起して糖質制限を始めてもなかなか続かない

んですね。

 

なぜそんなに糖質過剰はいけないかと言うと、血糖値

が乱高下するからです。これに尽きます。極論すれば

糖質を食べても血糖値が乱高下しない人であれば、別に

食べたっていいんです。まあそんな人は既にヒトでは

ないかも知れませんが。(^ ^;)

 

血糖値が激しく動くとホルモンの過剰な分泌などが

起こって自律神経失調が起こりますし、アレルギーや

炎症の原因にもなります。高血糖状態が続けばもう

それは糖尿病ですが、イコール癌の増悪因子でもあり

ます。

 

昔の精製されていない炭水化物を使った和食なら

まだしも、現代の精製されまくったコメやパンでは

血糖値の乱高下は免れません。ただ糖質制限をしても

血糖値が乱高下する病態もあるし、急な糖質制限で

糖新生が追いつかず不調になる場合もあります。

 

最近は書籍やネット情報も含めてかなり細かい情報が

入手できます。医療関係者でなくても、一度は糖質に

ついて学ぶべきだと思います。そうすると賛成派 vs

反対派の争いがアホらしく見えますよ。

2016年2月18日 木曜日

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