誰もが一度は耳にしたことがある自律神経失調症。
明確な診断基準があるわけではなく、なんとなく「典型的でない」
症状をひとまとめにこう呼んでいる風潮があります。
そもそも自律神経とは何かと言うと、自分で意図的に操作できない
臓器を支配している神経のことで、主に内臓や血管に分布しています。
意識しないでも、生命維持のために勝手に調節してくれているわけです。
自律神経には2種類あり、アクセルの役目をする交感神経とブレーキの
役目をする副交感神経に分けられます。この2つがバランスよく働くことで
心臓が律動し、酸素を取り込み、消化吸収がなされ、人間は生きている
のです。
で、これらの働きが狂えば、動悸がしたり血圧が上がったり、便秘になったり
します。もちろん全てが自律神経の異常ではないですが、検査で異常がない
場合は自律神経のものと判断されることが多いです。
ストレス社会になって、検査で異常の見つからない症状がとても増えてきています
のでやはり、自律神経失調にはストレスが関与していると思われるのですが、
漢方医学でいう「気」の働きは自律神経のことを言っているようでもあります。
「気」の正体はいまだ不明ですが、自律神経が多臓器を支配していることを考えると
「気」の変調によて様々な症状が出ることと無関係ではない気がします。
そして自律神経の中枢は脳の視床下部という所にありますので、「気」を動かす
漢方薬のいくつかは脳に作用しているのかなあ、と考えたりもします。明確に
視床下部に働きかける漢方薬が分かれば、1つの薬で色々な症状が取れる
道理になります。
ふむふむ、こうやって長々とブログを書いて眠くなっている僕は、副交感神経が
働いているわけですな。(眠笑)