今年は2年に1度の保険改正の年なので、昨日は
改正の説明会に行ってきました。
今回の改正は、救急医療、産科、小児科、外科及び
大病院に対して厚遇するという改正で、ウチは良くも悪くも
あまり影響を受けないのですが、要は手薄になっている
個所に医療保険の分配を多くするということです。
以前にも書きましたが、我々医師の行為は全て“お品書き”
が決まっていて、その値段も国によって定められています。
ですから、国としては弱点となるような個所を補強するために、
そこの“お品書き”の値段を高くするわけです。
しかし医療保険は破綻しそうですから、国によって弱点とは
思われていない部分は安くなるわけで、今までと同じことを
しても収入は減る、という図式になります。
そんなわけで保険の改正には全医師が注目するんです。
ただ、こういう国の方策に流されて行う医療は、やはり
あんまり良いとは言えないです。
リハビリの点数が高くなったからリハビリ施設を作ろう、とか、
あの検査料が値上がりしたからウチもやろう、とか。
「患者さんに本当に必要なものは何か」から出発しなければ
ならないはずの医療が、「経営に必要なものは何か」になって
しまっているのです。
とは言え、ウチだってその保険収入で経営を考えているわけです
から、文句ばかりは言えないですが、何か良い方策を考えないと
結局は患者さんが被害を被ることになるでしょう。
とりあえず僕としては、飲み屋でグチるオッサンにならないように
気をつけます。(笑)